「殯(もがり)とは 敬う人の死を惜しみ、偲ぶ時間のこと。また、その場所の意。」
2年ほど前にカンヌのグランプリをとった事で有名な作品です。
(グランプリと言っても実際は2等賞の位置)
その頃、監督・河瀬直美さんのインタビューも報道で見ました。
今頃やっと作品をBSで鑑賞。
《良かったところ》・・・
映像がすばらしくきれい。
日本の原風景を見るような森や畑、そして茶畑も。
でもそれだけ・・・
《良くなかったところ》・・・
台詞がほとんど聞き取れない
あのわずかな台詞でそれぞれの生き様を想像するのは無理でしょう。
とにかく、展開がほとんどわかりにくく・・・と言ってもわかりようがない
作り方と思うのです。
最後まで何もおこらずに終わる、作り手サイドだけの自己満足作品に
思えて仕方がないのです。
奈良の美しい自然を舞台に「ほととぎす」という名のグループホームで
主人公、真千子は介護福祉士として働き始めます。
自分自身、幼い子どもを失ったという喪失。
そして認知症の老人「しげきさん」
彼も33年前に愛する妻を失ってしまったという喪失。
この二人が森に迷い込んでしまう話なんですが。
最後まで何が言いたかったのかわからない。
愛する身内を失ってしまうという悲しみは結構身近にあるものです。
それはとても苦しく悲しい・・・
でも特別なことではないのは人間としてみな感じているはず。
つらくせつないけれど。
何だか、自己満足な作品に思えてとっても残念。
こうして、また日本映画から離れてしまいそう・・・
(勝手な感想を書きました)
今回の評価は・・・ 星なし