報恩坊の怪しい偽作家!

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“私立探偵 愛原学” 「温泉巡り、終了」

2020-08-15 21:41:57 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月24日18:00.天候:雨 東京都八丈町 八丈島・三根 リードパークリゾート八丈島]

 本日の島内観光を終えた私達はホテルに帰って来た。
 何か急に空が暗くなったと思ったら、ゲリラ豪雨に巻き込まれてしまった。

 愛原:「急いで戻れ!」
 斉藤:「きゃーっ!」
 リサ:「おーっ!」

 車を駐車場に止めて、急いでホテルの中に入る。

 愛原:「いやー、びっくりしたな、もー!」
 斉藤:「もうちょっとだったのに……」
 リサ:「私は気持ち良かった」
 愛原:「それはそれは……。とにかく、部屋に戻ろう」

 私はフロントに行くと、預けていた鍵を受け取った。
 それで2階の客室へ向かう。

 愛原:「着替えたら夕食を食べに行こう」
 リサ:「はーい」

 部屋に入ると、私は急いで浴衣に着替えた。
 男はどこでも着替えられるからいいな。

 愛原:「よし。じゃ、俺は外で待ってるから着替えてー」
 リサ:「別に、ここにいていいのにw」
 斉藤:「リサさん!?」
 愛原:「おいおい。斉藤さんの前だぞ」

 するとリサ、ジーッと斉藤さんを見つめた。
 顔ではなく、上半身と下半身。

 斉藤:「な、なに?」
 リサ:「ん、それもそうだね。私達も急いで着替えるから、先生ちょっと待ってて」
 愛原:「あ、ああ」

 私が外で待っていると、リサ達は意外ほど早く出て来た。

 リサ:「先生、ちょっといい?」
 愛原:「何だ?」
 リサ:「明日プールに入るのに、水着は1度洗った方がいいよね?」
 愛原:「あ、それもそうだな」

 水着で入れる温泉に今日は入ったので、私達の水着は濡れている。
 温泉に入ったので、このまま乾かしてまたプールに入るというわけにはいかない。
 斉藤さんは水着を何着か持って来ているようだが、私とリサは一着しか持って来ていない。

 愛原:「確かこのホテル、コインランドリーがあったはずだ。そこを使わせてもらおう。それから夕食だな」
 リサ:「パールがいたら、洗濯してもらえるのにぃ……」
 愛原:「それは言わないでやりなよ。うちの高橋がそもそも悪いんだから」
 リサ:「パールってそういう所があるんですよね。高橋兄さんも怖がってしまいますよ」
 愛原:「あの高橋が怖がるなんてなぁ……」
 リサ:「先生、ついでに服洗っていい?雨で濡れた服」
 愛原:「それもそうだな。この際、汚れ物は全部洗ってしまおう」

 私達は部屋に戻ると、洗濯したい物を脱衣カゴに入れて持って行った。
 コインランドリーは1階にあって、3台あった。

 愛原:「それじゃ俺がこっち使うから、2人はそっち使って」
 斉藤:「はい」
 リサ:「ラジャ」

 幸い洗剤は無料のようだ。

 リサ:「私の水着とサイトーの水着、どっちがどっちって分かる?」
 斉藤:「小学校じゃないから、ゼッケンなんて付けないもんね。でも、ここに名前書いてあるでしょ?ほら、生地の裏」
 リサ:「そうだった。後で書いておく。取りあえず、名前の書いてないのが私の」
 愛原:「2人とも、サイズ同じだっけ?」

 身長は2人とも同じ157cmくらいと、だいたい平均身長くらいだ。
 ただ、体形は斉藤さんは空手有段者だからか、引き締まった感じであり、リサはムッチリしている。

 リサ:「比べてみる?」
 愛原:「いや、いいよ」

 多分、リサの方がワンサイズ上だろう。

 愛原:「コインランドリーだと、だいたい40分くらいか。で、乾燥機が60分と……」
 リサ:「先生、詳しい」
 愛原:「昔、完全に独り暮らしだった頃は、よくコインランドリーの世話になったもんさ」

 私達は洗濯機を作動させると、その足でレストランに向かった。

 リサ:「先生、見て。今度はちゃんと(オーバーパンツ)穿いてるからね?」
 愛原:「分かった分かった」

 リサが浴衣の裾を軽く捲って見せた。
 確かに一分丈の黒いスパッツを穿いていた。

 リサ:「これ、蒸れるんだよね。サイトーが穿いてたヤツがいい」
 斉藤:「あ、あれ、あげようか?」
 リサ:「ていうかむしろ、服脱ぎたい」
 斉藤:「リサさん!?」
 愛原:「リサ、全裸で暴れるのは本当に化け物になった時だけだぞ?」
 リサ:「うーん……」
 愛原:「通常許される変化の範囲、分かってるよな?第一形態までだぞ。まあ、あの島みたいにタイラントとネメシスと逆さ女が跋扈しているような所は別として」
 リサ:「うんうん」
 愛原:「で、鬼でさえ服は着てるからな?」

 私は斉藤さんからタブレットを借りた。
 まずは民話で語られている鬼の絵を見せた。
 それからアニメ関係。

 リサ:「おー、“鬼○の刃”!」
 愛原:「これとか」
 リサ:「おー、“鬼○の冷徹”!」
 愛原:「あと、これな」
 リサ:「桃鉄!サイトー、今度買うよね!?一緒にやろ!」
 斉藤:「も、もちろんよ!」

 桃鉄だけは伏せ字入らんのかい、作者。

 愛原:「リサの第一形態も鬼の姿だ。だから、服はちゃんと着てるように」
 リサ:「分かった。……先生、私の第一形態、『鬼のような姿』なだけで、本当に鬼じゃないよ」
 愛原:「おいおい、リサ。そのセリフ、もし高橋がいたら怒られてたぞ?『先生に口答えをするとは何事だ!』ってさ」
 リサ:「そうだった。ごめんなさい」
 愛原:「いや、いいんだよ。ただ、今後は気をつけないとな」
 リサ:「うん」

 斉藤さん、手持ちのタブレットで、“○滅の刃”の公式サイトにアクセスしたようだ。
 そして、画面とリサを見比べる。

 斉藤:(リサさんを箱に入れて背負って運びたい……)
 リサ:「! サイトー、もしかして今、フザけたこと考えてる?もし、フザけたことだったら……!」

 リサは右手をわきわきさせ、5本指全ての爪を尖らせた。

 斉藤:「な、な、何でもないです!」
 愛原:「リサ、第二形態以降、変化の時に体が大きくなったりするけど、逆に小さくすることはできるのか?」
 リサ:「無理、それはできない。……と思う」
 愛原:「ま、俺も他のBOWでそんなことできるヤツは見たことも聞いたこともない」
 斉藤:(何だぁ、残念)
 リサ:「サイトー、また後で一緒にトイレに行く?」
 斉藤:「ど、どう致しまして!前向きに検討致します!」
 愛原:「政治家みたいなこと言って~……」

 私達はレストランに到着した。
 そして、夕食に舌鼓を打ったのだった。

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