報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「次なる計画」

2022-06-18 21:16:36 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[4月30日20:00.天候:曇 東京都千代田区鍛冶町 某焼肉居酒屋]

 店長:「22000円になります!」
 愛原:「あ、一応消費税は入るのね」
 店長:「サーセン。あれは税抜き価格なんスよ~」

 さすがは高橋の知り合いだ。
 もっとも、10%の上乗せならまだマシな方だ。
 都内には10%どころか、1000%くらい上乗せしてくる悪質店が存在するからなw

 愛原:「カードで」
 店長:「はい、お預かりします!」

 で、付いたポイントは後でまた使う……と。
 私の知り合いの中には、クレカで付いたポイントで毎年タダで旅行に行ってるツワモノもいたりする。
 さて、私はどうするか……。

 店長:「あのJKやJCとヤらないの?」
 高橋:「あんな化け物達とヤったら、いくつ命があっても足りないっスよ」
 店長:「ええっ?」
 愛原:「……そういう会話は、私がいない時にLINEでやってね」
 店長:「はっ!?」
 高橋:「さ、サーセン」

 会計を済ませ、エレベーターホールで待ってるJK・JCと合流する。

 凛:「先生、御馳走さまでした!」
 理子:「御馳走さまでした」
 リサ:「御馳走さま」
 愛原:「ああ」

 リサもそうだが、人食い鬼の血が半分入った上野姉妹もよく食べる。
 食べ放題にして良かった。
 エレベーターに乗って、1階に向かう。

 愛原:「まだ、ゴールデンウィークは続くな」
 高橋:「そうっスね」
 愛原:「今回は高橋の知り合いの店で安く(?)食べれたわけだ……」
 高橋:「お役に立てて何よりです」
 リサ:「……」(←狭いエレベーターで、愛原に密着するリサ)
 愛原:「今度はキミ達の世話になろうかな」
 凛:「と、言いますと?」

 エレベーターは途中階に止まることなく、1階に着いた。
 降りてから、私は言った。

 愛原:「ゴールデンウィークの最後は、また天長園に温泉旅行だ!」
 高橋:「マジっスか!?」
 愛原:「キミ達の力で、一般料金とは割引価格で利用させてもらえないかな?」
 凛:「た、多分可能だと思います」
 理子:「『巫女』のお姉ちゃんが司祭様に頼んだら、司祭様から支配人に圧力……じゃなかった。頼んでくれるよ」
 高橋:「先生、大丈夫っスか?これ、後で『代わりに入信しろ』ってパティーンじゃ?」
 愛原:「それは大丈夫だろう。もしそうなら、とっくに勧誘されてるさ」
 高橋:「それもそうっスね……」
 凛:「まあ、一応支配人に、私から話してみます」
 愛原:「悪いね。もちろん、キミ達も一緒に来てもらうからね」
 凛:「ありがとうございます」

 私達は一応、地下鉄の神田駅まで上野姉妹を送った。
 それから、私達は岩本町駅まで歩いて行った。

[同日20:18.天候:曇 東京都千代田区神田岩本町 都営地下鉄岩本町駅→新宿線1900T電車最後尾車内]

 神田地区内にあるといっても、案外神田駅からは歩くものだ。
 まあ、この時期、外は涼しく、歩いても別に暑くも寒くもない。

〔まもなく4番線に、各駅停車、本八幡行きが10両編成で到着します。ドアから離れて、お待ちください〕

 エスカレーターでホームに向かっていると、ホームから接近放送が聞こえて来た。
 どうやら、ちょうどすぐに電車に乗れるようである。
 トンネルから強い風が吹いてくると、電車が接近して来るのだとすぐに分かる。
 エスカレーターを降りると、電車が巻き起こした風で、リサの制服のスカートが少し捲くれ上がる。
 パンチラはほんの一瞬だけだったが、少なくとも黒いショーツを穿いているのが分かるほどだった。
 恐らく、上のスポブラと合わせて、下もスポーツメーカー製造のスポーツショーツを穿いているのだろう。

〔4番線は、各駅停車、本八幡行きです。いわもとちょう、岩本町。秋葉原〕

 京王電車も乗り入れて来る都営新宿線だが、やってきたのは東京都交通局の車両だった。
 最後尾の車両に乗り込み、空いている席に腰かけた。

〔4番線、ドアが閉まります〕

 京王電車のドアチャイムはJR東海の在来線電車と同じだが、都営の車両はJR東日本の通勤電車と同じ。
 駆け込み乗車は無かったようで、ホームドアが閉まると、乗務員室から発車合図のブザーが微かに聞こえて来た。
 それからエアの抜ける音がして、電車が動き出す。
 この時、都営地下鉄の車掌はホーム半ばくらいまでは、乗務員室のドアを開けた状態でホーム監視をしている。
 それから、バタンとドアを閉めるのである。

〔次は馬喰横山、馬喰横山。都営浅草線、JR総武快速線はお乗り換えです。お出口は、左側です〕
〔The next station is Bakuroyokoyama.S09.Please change here for the Asakusa line and the JR Sobu line.〕

 愛原:「あ、そういえば……」
 リサ:「なに?」
 愛原:「さっき焼肉とかしたから、リサの制服、少し臭っちゃったなぁ……」
 リサ:「あー……兄ちゃんのタバコの臭いもする」
 愛原:「明日、その制服、クリーニングに出そう。5月からブレザー無しで良くなるだろ?スカートはもう一着あるし、5月からそれで行こう」
 リサ:「分かった。先生の言う旅行は?」
 愛原:「いや、それは別に私服でいいだろう。というか、どうして今回、制服で来たんだ?」

 検査があるから、それがしやすいように体操服やジャージ、そして下着はスポーツタイプというのは分かる。

 リサ:「だってぇ、国家機関に行くんだから、ちゃんとした格好でって先生言ってたじゃない」
 愛原:「それはデイライトの事務所の事だよ。あとは、斉藤社長の会社とか……」

 上野姉妹は、母親に制服姿を見せてあげたいというのがあっただろうが……。

 愛原:「今度の旅行は、別に私服でいいからな?」
 リサ:「分かったよ。……で、先生のお仕事は……」
 愛原:「明後日の平日、バイオハザードサバイバル講演会がある。『私は如何にして生き残ったか』というサブタイトル付きで」
 高橋:「先生も有名人ですねぇ……」
 愛原:「俺の仕事、探偵なんだが……」

 新型コロナウィルスが、中国のバイオテロ兵器の漏洩によるものという噂が流れてからというもの、何だか講演の依頼が多くなったような気がする。
 こんなんでいいのか、私。
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“私立探偵 愛原学” 「中央線で帰京」

2022-06-18 15:01:19 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[4月30日16:44.天候:晴 神奈川県相模原市緑区 JR藤野駅→中央線1646M列車最後尾車]

〔本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。今度の2番線の列車は、16時44分発、快速、東京行きです。この列車は、4つドア、10両です。次は、相模湖に停車致します〕

 ホームで電車を待っていると、風が出て来た。
 今夜は雨の心配は無いようだが、山間部では夕立の恐れがあるらしい。

〔まもなく2番線に、快速、東京行きが参ります。危ないですから、黄色い点字ブロックまでお下がりください。この列車は、4つドア、10両です。次は、相模湖に停車致します〕

 風の音に紛れて、接近放送がスピーカーから流れて来た。
 10両編成の電車も止まるので、ホームの有効長は長いが、スピーカーは屋根のある部分にしか無い。
 そして、上りホームの後ろの車両に向かうと、屋根が無くなる。
 電車が入線してきた。
 車両は往路の臨時運用車両とは違い、通常の車両だった。
 まだグリーン車は組み込まれていない。

〔ふじの~、藤野~。ご乗車、ありがとうございます。次は、相模湖に停車致します〕

 1番後ろの車両に乗り込み、往路の電車のよりは柔らかい座席に腰かける。
 本来ならドア横のボタンを押してドアを開けるべきところ、コロナ対策の為に使用されていなかった。
 微かにホームから、発車メロディが聞こえてくる。

〔2番線の、ドアが閉まります。ご注意ください。次の列車を、ご利用ください〕

 電車のドアが閉まる。
 ドアが閉まりかける直前、強い風が吹いて来た。
 リサの奴、ここにいる3人の女の子の中で、1番スカートを短くしているが大丈夫だろうか。
 そんなリサは、私の隣に座っている。
 少し私にもたれかかるようにしてきた。

〔次は、相模湖です〕
〔The next station is Sagamiko.JC25.〕

 通常運用の車両には自動放送が搭載されており、電車が発車するとそれが流れて来た。

 愛原:「これで東京に着く頃には、もう夕方だ。ついでに夕食食べて解散するか」
 リサ:「おー!」
 愛原:「寮の方は大丈夫?」
 凛:「あ、はい。今日まで外泊許可を取ってあるので、大丈夫です」
 愛原:「そうか。神田辺りで、何か食べようか。神田なら銀座線が出ているから、キミ達はそれで帰れるし、岩本町駅も近いから、それで俺達も帰れる」
 凛:「はい。ありがとうございます」
 高橋:「店なら俺に任せてください。神田には、俺の知り合いの店があるんで」
 愛原:「大丈夫か?女子中高生が入っても大丈夫な所でないとダメだぞ?」
 高橋:「ホルモン焼きの店です」
 リサ:「それって、焼肉?」
 高橋:「焼肉のコースもある」
 リサ:「おー!先生、そこにしよ!?」
 愛原:「別にいいけど、値段が……」

 実は神田の店も、最近はいい値段してくるようになったからな。

 高橋:「俺が予約すれば大丈夫ですよ。今、LINEしますんで」
 愛原:「そうか?」

 高橋はスマホを取り出した。
 それで何かやり取りをしていたが……。

 高橋:「予約取れます。90分食べ放題・飲み放題で、1人4000円でいいそうです」
 愛原:「飲み放題が付いて4000円か。まあ、いいだろう。じゃあ、そこで」
 高橋:「あざまる水産!」
 愛原:「ん?……このJC・JKも一緒に入って大丈夫な店だな?」
 高橋:「ソフトドリンクもあるんで、大丈夫です」
 愛原:「いや、そういうことじゃなくてさ……」
 高橋:「何スか?」
 愛原:「探偵業界でたまに噂を耳にする、『未成年を連れ込んで酒で酔わせ、専用のヤり部屋に連れ込んでヤる』悪質居酒屋とか……」
 高橋:「ギクッ!……だ、だだ、大丈夫っスよ。うぇーい!」
 愛原:「おい、何をうろたえてる!?」
 高橋:「な、何のことっスか、先生?うぇーい……」
 愛原:「オマエがギャル語を使う時、何らかの後ろめたさがある法則だったはずだが?」
 高橋:「だ、大丈夫っス」
 リサ:「ヤり部屋あるの!?面白そう!わたしも行きたーい!」
 高橋:「オマエには使わせねぇからな!?」
 愛原:「やっぱりあるんかーい!」
 高橋:「知り合いの店でバイオハザード起こされたんじゃたまんねぇ!」

[同日18:05.天候:晴 東京都千代田区鍛冶町 JR神田駅→某ホルモン屋]

 藤野駅から凡そ1時間20分ほど電車に揺られ……。

〔かんだ、神田。ご乗車、ありがとうございます。次は終点、東京に停車致します〕

 ようやく神田駅に到着する。

 愛原:「腰が痛ェ」
 高橋:「もうちょっとで着きますんで」
 愛原:「ちょっとトイレ行って来る」
 高橋:「お供します!」

 駅のトイレを借りた後、改札口を出て南口から出る。

 高橋:「こっちです」

 それは駅に程近い雑居ビルの中にあった。
 小さい古めかしいエレベーターに乗って、上の階に向かう。
 ドアが閉まる時、ブザーが鳴る、初見ではビックリするエレベーターだ。

 高橋:「ここです」

 エレベーターを降りると、すぐ目の前が店になっていた。

 店長:「らっしゃいせー!」
 高橋:「ちっス!予約した高橋っスけど……」
 店長:「おっ、らっしゃい!では、こちらへ!」

 店長は高橋より年上、私よりは年下といった感じの30代の男だった。
 バイトはずっと若く、20代ばかりだ。

 店長:「こちらへどうぞ!」

 案内されたのは6人用の個室席。

 高橋:「じゃあ、予約したコースでオナシャス」
 店長:「ありがとうございまーす!お飲み物は何にしますか?」
 愛原:「俺はビールだな。大生」
 高橋:「俺もビール大生で」
 リサ:「わたしもビール、ダイナマイト」
 愛原:「こら!」
 高橋:「大生って、マイトの事じゃねーよ!」
 店長:「えー、大生が3つと、『ダイナマイト』が1つですね。……あとは?」
 愛原:「店長さんも本気にしないで~!」

 学校の制服着たJKがビール注文してきたら、フツー断るだろうが。

 店長:「あ、違うんスか?」
 高橋:「あと、『ダイナマイト』もキャンセルで」

 後で聞いた話だが、『ダイナマイト』とは媚薬の一種の隠語らしい。
 やっぱりこの店、裏では未成年を酔わせてヤれるような所なのだろうか。
 雰囲気は、どこにでもある居酒屋なのだが……。
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“私立探偵 愛原学” 「帰京へ」

2022-06-18 11:50:31 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[4月30日15:54.天候:晴 神奈川県相模原市緑区 名倉バス停→富士急バス車内]

 リサの検査が全部終わり、私達は上野姉妹と合流してセンターを出た。
 上野姉妹は午後も引き続き、母親と面会していたそうだ。
 人間の受刑者同様、運動の時間があるが、母娘で一緒に運動することが許されるところは人間とは違う。

 上野凛:「また、今度も行きたいと思います」
 愛原:「ああ。行き方は分かったと思うから、自分達で行けるな」
 凛:「はい!」
 愛原:「行きはタクシーに乗ったが、帰りはこういうバスも出ているので……」
 凛:「……これから乗るバスが、もう最終なんですね。うちの田舎のバスみたいです」
 愛原:「ホテル天長園付近はフリー乗降区間という所も、この辺と共通してるな。ふーむ……」
 理子:「でも、日曜・祝日は全便運休だって」
 凛:「やっぱり平日休みに行く方がいいのか……。あとはワンチャンこの土曜日を狙って……」

 凛は時刻表を手持ちのスマホで撮影した。
 センターの正門から歩いて何分かしたところに、バス停が立っている。
 この辺りのバスはフリー乗降区間で、バス停でない所でも乗り降りできるのだが、時間があるのなら、バス停で待つのが良いだろう。
 因みにバス停の前にはタバコ屋があり、自販機の他に公衆電話やポストもある。
 高橋はここでタバコを買い足していた。
 リサもバスを待っている間、ジュースを飲んでいる。
 しばらく待っていると、『名倉循環』と書かれた中型バスがやってきた。
 富士急バスというと、静岡県とか山梨県のバスというイメージなので、こういう神奈川県で運行しているのは珍しさを感じる。
 土曜日の最終便ということもあり、先客は2~3人しか乗っていなかった。
 1番後ろの席が空いていたので、そこに横並びになって座る。
 バスは私達を乗せると、すぐに発車した。

〔次は園芸ランド事務所前、園芸ランド事務所前でございます〕

 バスは私達が来た道を戻る感じで進む。
 そして、センターの正門前を通過した。
 ここで待ってて、バスを止めて乗ってもいいのだが、いかんせん外で待つ場所が無い。
 先ほどのバス停のように、目の前にタバコ屋でもあれば、また待つスペースもあるというものだ。
 タバコ屋だからって、何もタバコだけ売ってるわけじゃないしね。

 高橋:「そういやさっき、タバコ屋のオバちゃんが変な事言ってましたよ」
 愛原:「何だ?逆ナンされたのか?」
 高橋:「逆ナンの方が良かったですよ。そうじゃなくて、『面会に行くなら、色々な物取り扱ってるよ』って言われたんです。まあ、タバコ屋っつったって、何もタバコだけ売ってるわけじゃないってことくらい知ってますけどね」
 愛原:「そりゃそうだろ」

 今あるコンビニだって、元を正せばオーナーはタバコ屋だったり、酒屋だったりしたという例も多々あるそうだ。
 地方都市に行けばその傾向は顕著なものになり、国道沿いの広い駐車場を持つコンビニは、昔はドライブインだったということも多々ある。

 高橋:「品揃え見たら、何だか池田屋みたいな雰囲気なんスよ」
 愛原:「それって、東京拘置所御用達の差入店だろ?」

 東京拘置所の収容者に差し入れをする場合も、色々と規制が厳しい。
 そんな規制を全てクリアしている(但し、収容者によっては更にクリア条件が厳しい者も)差入品を取り扱っているのが、東京拘置所に隣接している差入店『池田屋』である。
 佇まいは昭和時代の雑貨店といった感じ。

 愛原:「さっきのタバコ屋も古そうな店だったが、中身は差入店みたいになってたって?」
 高橋:「そういうことです」

 いくら差入店でも、営業形態は雑貨店のようなものであり、当然差入目的でなくても購入することはできる。

 高橋:「一応、品目がこんな感じで……」

 高橋は品目の一覧表を広げた。

 愛原:「もらってきたの!?」
 高橋:「何か、ありましたんで」

 品目自体は池田屋と何ら変わらないが、しかしビーフジャーキーとかササミジャーキーとか、肉関係の品目も多く見られた。
 池田屋は堂々と『差入店』と看板に出しているが、先ほどの店にはそれは出ていなかった。

 愛原:「もしかして……あそこに収容されてるの、このコ達の母親だけではないのでは?」
 高橋:「ええっ!?」

 上野利恵は独居房に収容されており、他の収容者と顔を合わせることはない。
 そもそも、今の収容者は上野利恵だけだと思っていたが……。

 凛:「気配はするそうです。ですが、それが誰かは分からないそうです。看守さんも教えてくれないそうです」
 愛原:「そうなのか……」

 まあ、元々あそこは国家機関の1つだし、私達には教えられない機密もあるのだろう。
 朴ヨンヒを同行させられなかったのは、さすがに韓国人は無理だからだ。

[同日16:10.天候:晴 同区内 JR藤野駅]

 バスは狭い道を通って行った。
 中型バスで運転されるのは、乗客数によるというのもあるだろうが、狭い道を通るからというのもあるだろう。
 因みに途中に1ヶ所、ヘアピンカーブがあるのだが、そこで高橋が……。

 高橋:「くぅーっ!ドリフトやりてぇーっ!」

 とかヌカしていた。
 日連(にちれんひづれ)大橋辺りは道路が広くなるが、国道20号線(甲州街道)に入ると、また狭くなる。
 ほんと、これが東京まで続いている道だと信じ難いくらい狭い道だ。
 一応、オレンジ色のセンターラインは引かれているが、大型トラックなどもバンバン来るような道路なので、大型車同士のすれ違いはヒヤヒヤさせられる。
 それは駅前の道もそうである。

〔「ご乗車ありがとうございました。終点、藤野駅前です」〕

 運賃は大人280円也。
 ここでもSuicaやPasmoは使えるので、それで運賃を払う。

 愛原:「まだ少し時間があるから、のんびりしよう」

 この辺は電車の本数も少ない。
 取りあえず、次の電車は東京行きである。
 それに乗れば、高尾駅で乗り換えせずに済む。
 但し、特快ではなく、快速なのがネックだが。
 まだ停車駅が平日ダイヤより少ない休日ダイヤの快速なのが救いか。
 駅の中に入る前に、隣接する観光案内所を覗いてみた。
 ここでお土産も買えるので、電車が来るまでの暇つぶしには持って来いである。

 リサ:「おやつおやつ~」
 愛原:「それ、ビーフジャーキーだで?」
 リサ:「おやつだよ」

 おつまみのビーフジャーキーも、リサにとってはおやつか。

 高橋:「先生、酒でも買って行きます?さがみビールとか」
 愛原:「ああ、そうだな。そうしよう」

 ま、せっかく来たんだから、何かお土産でも買って行こう。
 一瞬、ボスや斉藤社長には何がいいか考えそうになったが、もうそれは必要無いんだっけ。
 斉藤社長は、今頃東京拘置所の中か。
 面会しに行く気にもなれないし、恐らく接見禁止とか付いているだろう。
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