[8月5日20:00.天候:雲 東京都江東区森下 某焼肉店]
エレーナ:「焼肉奢ってもらえて功徳だぜ!ヒック!」
鈴木:「そうだろそうだろォ?顕正会よりも充実してるんだぜよォ!」
リリィ:「フヒヒヒヒ……。2人とも、飲み過ぎ……です……」
鈴木:「まあ、そう言いなさんなって。今度、登用試験があるんだろ?五級?」
エレーナ:「クラス分けは無いって。要は見習解除試験だな。マスターになる為の試験を受ける資格を得る為の試験みたいなものだ」
鈴木:「正に、中学校の全国統一模試の魔女版だな。この模試の結果如何によって、どこの高校を受けるか、受けられるかが決まって来るという……」
エレーナ:「鈴木はどうなんだ?」
鈴木:「俺は埼玉の高校クビになったからな。顕正会活動のせいで。まあ、別の高校に入り直して何とか卒業したけど、何か社会に出る気が無くなっちまってさぁ……。この時、エレーナから勧誘受けてたら入ってたよ」
エレーナ:「だから勧誘しないって。アンタには才能が無いんだから……」
エレーナはグイッとビールを口に流し込んだ。
エレーナ:「おかわりいい?」
鈴木:「いいよ。飲み放題だし。リリィもこの際、アルコール飲んじゃったら?」
リリィ:「フヒヒ……。いいんですか?」
エレーナ:「鈴木の前では飲まない方がいいな。こいつに酒飲ませたら、『流血の惨を見る事、必至であります』だぜ?」
鈴木:「そんなに酒癖悪いのかい?」
エレーナ:「まあ……厳密に言えばそういうわけじゃねーんだが……。まあ、説明するのも面倒だから、勝手にそう思っててくれていいぜ。なあ、リリィ?」
リリィ:「フヒヒ……。エレーナ先輩にお任せします……。じゃあ、私はオレンジジュースで」
鈴木:「すいません、ビール中生1つとハイボール1つとオレンジジュース追加お願いします」
店員:「かしこまりました。空いているグラス、お下げします!」
鈴木:「俺達にスポット当ててくれるのは嬉しいんだけど、いきなりどうしたんだろうな?」
エレーナ:「おおかた今頃、本編じゃエロシーンの撮影中だから、その繋ぎじゃね?」
鈴木:「エロシーン!?」
エレーナ:「今頃、稲生氏の家は稲生氏とマリアンナの2人っきりだぜ。相思相愛の男女が2人っきりの場所でやることと言ったら1つだろ?あぁ?」
鈴木:「でも稲生先輩は、長野でもマリアさんと2人っきりなんでしょ?」
エレーナ:「いつセンセーが帰って来るか分かんないし、そもそもあの屋敷自体、センセーの肝煎りで造られたヤツだから、いつどこで監視されてるか分かったもんじゃない。そんな所じゃ起つモンも起たないし、濡れるモンも濡れないってことさ」
鈴木:「なるほどなぁ……」
リリィ:「フフフ……。(よ、よく分かんないけど、きっと先輩、下ネタを言ってるんだ……)」
鈴木:「じゃあ、エレーナ。そろそろ俺達もエロシーンの撮影に入ろうか?」
エレーナ:「冗談じゃねぇ、バーカ」
鈴木:「……一蹴された」
エレーナ:「こればっかりはいくら積まれても譲らねーぜ」
鈴木:「え、でもエレーナ、処女なんでしょ?」
エレーナ:「この体はな。だけど、それまで使ってた体は非処女ばかりだったから、別に経験なしってわけじゃねーぜ」
鈴木:「そうか。エレーナがやりたくないってんなら仕方ない。……どうだい、リリィ?この際だから、キミと18禁シーンを……」
リリィ:「フヒッ!?」
エレーナ:「おい、性犯罪者!」
鈴木:「冗談だって」
店員:「お待たせしました。ビール中生とハイボールとオレンジジュースです」
鈴木:「どうも」
エレーナ:「気を取り直して飲み直すぜ。今度はハイボールだ」
鈴木:「どうぞ。俺が言いたいのは、もしもリリィが試験に合格したら、ゲームでも買ってあげようかと思って」
リリィ:「フヒッ!?ほほ、本当ですか!?」
鈴木:「ああ。親父の知り合いの社長に卸売業がいるから、その社長に頼めば卸売価格で譲ってもらえるはずだ」
エレーナ:「凄い人脈だな。御両親とは仲直りしたのか?」
鈴木:「俺が顕正会を辞めて、真面目に学校に行くようになったのが確認できた途端、急に優しくなったよ。これも本物の仏法の功徳かな」
エレーナ:「それについてはノーコメントだが、『仲良き事は美しき哉』だぜ」
リリィ:「フヒヒヒ……。ダンテ一門の綱領……です……」
鈴木:「まあ、親父としては大学に行って欲しかったんだろうが、今さら入れる大学なんて無いしな。かといって高卒じゃ、潰しが効かないし。専門学校を卒業したら、IT企業かゲームメーカーに入ってクリエイターになるって夢も見つかったし」
エレーナ:「まあ、私も無職の男と知り合いよりは、学生の男と知り合いの方がマシだと思ってるよ」
鈴木:「やはり彼氏には何かしらの肩書きを持っていてほしいと……」
エレーナ:「何か話を変な方向に持って行きそうだから、これ以上この話は止めるぜ。で、リリィにはどんなゲームを買ってくれるんだ?」
鈴木:「そりゃリリィの好きなもの買ってあげるさ。PS4でもXboxでもPSVitaでもいいよ」
リリィ:「おー!わ、わわ、私……がが、頑張ります!」
鈴木:「ていうか、魔界にテレビなんてあるの?」
エレーナ:「無いけどアルカディアシティは一応電化されてるから、こっちからテレビでも持って行けばいいんだぜ」
鈴木:「まあ、一番無難なのは据置型よりは携帯型かな」
リリィ:「フフ……どっちも欲しい……です」
エレーナ:「それはさすがに贅沢ってもんだ。どれか1つにしろ。さもないと、ただでさえズタズタにされた貞操が完全に救い無しになってしまうぞ?」
リリィ:「ヒィッ!?……は、はは、はい……!」
鈴木:「俺達の感覚じゃ、魔界ってのは地獄界の類義語みたいな場所だと思っていたが……」
リリィ:「いや実際そうだぜ。ただ、ほんのごく一部には例外な地域があるんだ。だから正に、アルカディア(理想郷)なんだぜ」
鈴木:「ふーん……。人間界じゃ、魔界の穴を塞ぐのに伝説の剣とか探し回って大変な思いをしてるのねぇ……」
エレーナ:「魔界じゃ『何か地面が陥没してる』程度の騒ぎだぜ」
鈴木:「何だそりゃ……。あ、肉とか追加する?」
リリィ:「も、もうお腹一杯です……。あ、でも最後にデザート食べたい……です……」
鈴木:「いいよ。デザートも食べ放題のうちに入ってるし」
エレーナ:「また今夜もうちのホテルに泊まるのか?何か、予約入ってたぞ?」
鈴木:「もちろんだとも。夏休みで部屋が満室なんだって?大変だね」
エレーナ:「お陰様で、経営は順調みたいだぜ」
鈴木:「あ、普通のシングルルームでいいからね?」
エレーナ:「当たり前だろ。お1人様でツインやダブルの部屋通せるか」
リリィ:「帰ったらゲームの続きやりたい……です……」
エレーナ:「明日になったら、ちゃんと勉強しろよ」
リリィ:「はい」
鈴木:「稲生先輩も見習解除試験っての受けるの?」
エレーナ:「いや、稲生氏は免除だぜ」
鈴木:「ええっ!?」
エレーナ:「稲生氏は才能豊かだし、あと門内のゴタゴタを色々と解決に導いたことが評価されたんで、免除決定だ」
鈴木:「何気に先輩、スーパーマンなんだな……」
エレーナ:「ま、そういうことだな」
エレーナ:「焼肉奢ってもらえて功徳だぜ!ヒック!」
鈴木:「そうだろそうだろォ?顕正会よりも充実してるんだぜよォ!」
リリィ:「フヒヒヒヒ……。2人とも、飲み過ぎ……です……」
鈴木:「まあ、そう言いなさんなって。今度、登用試験があるんだろ?五級?」
エレーナ:「クラス分けは無いって。要は見習解除試験だな。マスターになる為の試験を受ける資格を得る為の試験みたいなものだ」
鈴木:「正に、中学校の全国統一模試の魔女版だな。この模試の結果如何によって、どこの高校を受けるか、受けられるかが決まって来るという……」
エレーナ:「鈴木はどうなんだ?」
鈴木:「俺は埼玉の高校クビになったからな。顕正会活動のせいで。まあ、別の高校に入り直して何とか卒業したけど、何か社会に出る気が無くなっちまってさぁ……。この時、エレーナから勧誘受けてたら入ってたよ」
エレーナ:「だから勧誘しないって。アンタには才能が無いんだから……」
エレーナはグイッとビールを口に流し込んだ。
エレーナ:「おかわりいい?」
鈴木:「いいよ。飲み放題だし。リリィもこの際、アルコール飲んじゃったら?」
リリィ:「フヒヒ……。いいんですか?」
エレーナ:「鈴木の前では飲まない方がいいな。こいつに酒飲ませたら、『流血の惨を見る事、必至であります』だぜ?」
鈴木:「そんなに酒癖悪いのかい?」
エレーナ:「まあ……厳密に言えばそういうわけじゃねーんだが……。まあ、説明するのも面倒だから、勝手にそう思っててくれていいぜ。なあ、リリィ?」
リリィ:「フヒヒ……。エレーナ先輩にお任せします……。じゃあ、私はオレンジジュースで」
鈴木:「すいません、ビール中生1つとハイボール1つとオレンジジュース追加お願いします」
店員:「かしこまりました。空いているグラス、お下げします!」
鈴木:「俺達にスポット当ててくれるのは嬉しいんだけど、いきなりどうしたんだろうな?」
エレーナ:「おおかた今頃、本編じゃエロシーンの撮影中だから、その繋ぎじゃね?」
鈴木:「エロシーン!?」
エレーナ:「今頃、稲生氏の家は稲生氏とマリアンナの2人っきりだぜ。相思相愛の男女が2人っきりの場所でやることと言ったら1つだろ?あぁ?」
鈴木:「でも稲生先輩は、長野でもマリアさんと2人っきりなんでしょ?」
エレーナ:「いつセンセーが帰って来るか分かんないし、そもそもあの屋敷自体、センセーの肝煎りで造られたヤツだから、いつどこで監視されてるか分かったもんじゃない。そんな所じゃ起つモンも起たないし、濡れるモンも濡れないってことさ」
鈴木:「なるほどなぁ……」
リリィ:「フフフ……。(よ、よく分かんないけど、きっと先輩、下ネタを言ってるんだ……)」
鈴木:「じゃあ、エレーナ。そろそろ俺達もエロシーンの撮影に入ろうか?」
エレーナ:「冗談じゃねぇ、バーカ」
鈴木:「……一蹴された」
エレーナ:「こればっかりはいくら積まれても譲らねーぜ」
鈴木:「え、でもエレーナ、処女なんでしょ?」
エレーナ:「この体はな。だけど、それまで使ってた体は非処女ばかりだったから、別に経験なしってわけじゃねーぜ」
鈴木:「そうか。エレーナがやりたくないってんなら仕方ない。……どうだい、リリィ?この際だから、キミと18禁シーンを……」
リリィ:「フヒッ!?」
エレーナ:「おい、性犯罪者!」
鈴木:「冗談だって」
店員:「お待たせしました。ビール中生とハイボールとオレンジジュースです」
鈴木:「どうも」
エレーナ:「気を取り直して飲み直すぜ。今度はハイボールだ」
鈴木:「どうぞ。俺が言いたいのは、もしもリリィが試験に合格したら、ゲームでも買ってあげようかと思って」
リリィ:「フヒッ!?ほほ、本当ですか!?」
鈴木:「ああ。親父の知り合いの社長に卸売業がいるから、その社長に頼めば卸売価格で譲ってもらえるはずだ」
エレーナ:「凄い人脈だな。御両親とは仲直りしたのか?」
鈴木:「俺が顕正会を辞めて、真面目に学校に行くようになったのが確認できた途端、急に優しくなったよ。これも本物の仏法の功徳かな」
エレーナ:「それについてはノーコメントだが、『仲良き事は美しき哉』だぜ」
リリィ:「フヒヒヒ……。ダンテ一門の綱領……です……」
鈴木:「まあ、親父としては大学に行って欲しかったんだろうが、今さら入れる大学なんて無いしな。かといって高卒じゃ、潰しが効かないし。専門学校を卒業したら、IT企業かゲームメーカーに入ってクリエイターになるって夢も見つかったし」
エレーナ:「まあ、私も無職の男と知り合いよりは、学生の男と知り合いの方がマシだと思ってるよ」
鈴木:「やはり彼氏には何かしらの肩書きを持っていてほしいと……」
エレーナ:「何か話を変な方向に持って行きそうだから、これ以上この話は止めるぜ。で、リリィにはどんなゲームを買ってくれるんだ?」
鈴木:「そりゃリリィの好きなもの買ってあげるさ。PS4でもXboxでもPSVitaでもいいよ」
リリィ:「おー!わ、わわ、私……がが、頑張ります!」
鈴木:「ていうか、魔界にテレビなんてあるの?」
エレーナ:「無いけどアルカディアシティは一応電化されてるから、こっちからテレビでも持って行けばいいんだぜ」
鈴木:「まあ、一番無難なのは据置型よりは携帯型かな」
リリィ:「フフ……どっちも欲しい……です」
エレーナ:「それはさすがに贅沢ってもんだ。どれか1つにしろ。さもないと、ただでさえズタズタにされた貞操が完全に救い無しになってしまうぞ?」
リリィ:「ヒィッ!?……は、はは、はい……!」
鈴木:「俺達の感覚じゃ、魔界ってのは地獄界の類義語みたいな場所だと思っていたが……」
リリィ:「いや実際そうだぜ。ただ、ほんのごく一部には例外な地域があるんだ。だから正に、アルカディア(理想郷)なんだぜ」
鈴木:「ふーん……。人間界じゃ、魔界の穴を塞ぐのに伝説の剣とか探し回って大変な思いをしてるのねぇ……」
エレーナ:「魔界じゃ『何か地面が陥没してる』程度の騒ぎだぜ」
鈴木:「何だそりゃ……。あ、肉とか追加する?」
リリィ:「も、もうお腹一杯です……。あ、でも最後にデザート食べたい……です……」
鈴木:「いいよ。デザートも食べ放題のうちに入ってるし」
エレーナ:「また今夜もうちのホテルに泊まるのか?何か、予約入ってたぞ?」
鈴木:「もちろんだとも。夏休みで部屋が満室なんだって?大変だね」
エレーナ:「お陰様で、経営は順調みたいだぜ」
鈴木:「あ、普通のシングルルームでいいからね?」
エレーナ:「当たり前だろ。お1人様でツインやダブルの部屋通せるか」
リリィ:「帰ったらゲームの続きやりたい……です……」
エレーナ:「明日になったら、ちゃんと勉強しろよ」
リリィ:「はい」
鈴木:「稲生先輩も見習解除試験っての受けるの?」
エレーナ:「いや、稲生氏は免除だぜ」
鈴木:「ええっ!?」
エレーナ:「稲生氏は才能豊かだし、あと門内のゴタゴタを色々と解決に導いたことが評価されたんで、免除決定だ」
鈴木:「何気に先輩、スーパーマンなんだな……」
エレーナ:「ま、そういうことだな」