報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

厳虎独白のコメントより。

2014-05-14 19:49:42 | 日記
 “ユタと愉快な仲間たち”「東北紀行」編は、取りあえず前回で終了です。
 ついに妖怪向けとはいえ、週刊誌にスッパ抜かれることになってしまったマリアは、熱病で倒れてしまいました。
 今後彼女に待ち受ける事態、そして彼女に恋しているユタの取るべき行動とは何か?それは【まだ考え中】。

 さて、現役顕正会員ブログ“厳虎独白”に3連投という非常識な連コメをしてしまった。
 私は先方で自分の宗教観・信仰観について語らせて頂いたのだが、あまりにも自由度が高過ぎる思考に、法華講関係者が見たらガッカリするだろうとの御意見を頂戴した。
 それに対し、私は、法華講関係者を喜ばせる為に入信したわけではないので、そんなの知るかと書いた。
 多分顕正会なら、今日の休みの日も本部会館に足を運んだと思う。
 しかし、末寺には全く足が向かない。
 やはり、都内の寺院というのに無理があったか。あそこは人が多過ぎる。
 埼玉県内の、最も近い末寺にするべきだったか。
 参詣条件(市内の路線バス乗り継ぎ2回)が顕正会時代とほぼ似ている末寺があるので、そこだったら足を向けることはできたかもしれないな。
 まあ、今更遅いけど。

 顕正会や創価学会のあり方に悩み、脱会を考えている方、脱会自体はなるべく早い方がいい。
 特に新聞の定期購読契約を結ぶと、後々面倒だからそうする前にね。
 御受誡は後ででいい。
 特に法論に負けたから仕方なく……というのは絶対にやめておけ。逆に後悔する。
 ちゃんと自分が確信を持ってからだ。

 厳虎独白には、
「いつでも辞めてやんよw」
 みたいなニュアンスで書いたが、宗門もそこまでは冷たくないもので、私が勝手に喋っている分には、クビ通知は送ってこないものである。
 浅井会長以下、旧・妙信講幹部みたいなことをしたらクビだろう。
 私みたいな莫迦信徒でもちゃんと世話してくれるから、そう肩肘張らずにねという意味も込めたのだが。

 まあ、取りあえず、厳虎さんの意見が更新されるのを待つとしよう。
コメント (3)
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“ユタと愉快な仲間たち” 「東北紀行」 10

2014-05-14 14:50:18 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[5月5日16:21.JR仙台駅 ユタ、威吹、カンジ、イリーナ、マリア]

 利府駅を定刻に発車した2両編成の電車は、田園地帯と新幹線車両基地の横を一路仙台に向かった。
 岩切駅までワンマンだった電車もここから車掌が乗務し、乗客も増えてくる。
 東仙台駅を出る頃には座席が全て埋まり、各ドア附近に数人の立ち客が出るほどになった。
 大宮駅、宇都宮線・高崎線ホームほどの有効長がある仙台駅のホームも、そこにたった2両編成の電車が停車するのはどこか滑稽だ。

〔せんだい、仙台。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました。お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕

「あっ、そうだ。ユウタ君、荷物回収しなきゃ」
「ああ、そうですね」
 買い物に行く前、コインロッカーに荷物を預けていた。
 電車のドアを開ける時、イリーナが思い出したかのように言った。

 コンコース内にあるコインロッカーで、キャリーバッグを回収する。
「結構入るもんですね」
「そうそう」
 イリーナはイオンで買った物をバッグに詰め替える。
 イリーナは手際良くその作業をやった。
 マリアも同じ作業をしているのだが、何故かこちらは手際があまり良くない。
「ああ、マリア。慌てなくていいからね。まだ時間あるし。そうでしょ、ユウタ君?」
「ええ。実は今度の新幹線は、17時25分発なんです。地味にちょっと待ち時間があったりします。でも、利府駅からはあの電車に乗らないと間に合わなかったんですよ」
 それほどまでに利府支線の本数は【お察しください】。

 何故かマリアは魔道書に目を通す時や、ファッションで使用する眼鏡を掛けた。
 上記目的で使用するので、度は無い。
「じゃあ、少し待ってましょうか」
 新幹線改札口からコンコースに入る。
 そこは新幹線乗り場。待合椅子も、立派なものを使用している。
「13番線から出るってことは折り返しじゃなくて、利府の車両基地から来るヤツだな」
 と、ユタは発車票を見て分析した。
「ん?あの整備中のヤツだったかな?」
 ユタは電車で車両基地の横を通る時、整備中のE5系がいたのを思い出した。
「ユタぁ、夕方に出るってことはさ、向こう着くの夜ってことだよね?」
 と、威吹がユタに話し掛ける。
「ああ。18時58分ってあるね」
 ユタは手持ちの新幹線特急券を見て答えた。
 実は指定席券だと、乗車駅の出発時刻と下車駅の到着時刻が書いてある。
「じゃあ、弁当とかいるね」
「そうだな。……って、もう買うの?」
 すると威吹はニッと笑って、
「好評入荷中のようだ」
 と、尖った爪で駅弁売り場を指さした。
 確かに配送業者が駅弁の入ったプラスチックの箱を店舗に引き渡しているのが見えた。
「じゃあ、そうするか。マリアさん、イリーナさん、駅弁買ってきますけど、何にします?」
「そうだねぇ……。私は何か牛タンの入ってるヤツ買ってきて」
「はい」
「一緒に行きたいんだけど、目を離してまた受難になると面倒だからね」
 イリーナはフードを被って俯いているマリアを見て言った。
「マリアさんは何がいいですか?」
「私は……サンドイッチでいい」
「サンドイッチ?もっとボリュームのあるものにしたら?」
「いい……」
「……分かりました。じゃあ、ちょっと行ってきます」
「よろしくね」
 ユタ達が駅弁売り場に向かうと、イリーナは唯一の弟子に話し掛けた。
「マリア。体の具合が悪いのなら、早めに言ってね」
「!」
「今は微熱くらい?」
「はい……。取りあえず、ユウタ君の家で解散して、残った力で帰れば大丈夫だと思います」
「そう上手く行くといいけど……。まあ、いざとなったら、私が担いであげるよ」
「ありがとうございます……」
「精神状態も左右されるからね。なるべく落ち着いて、刺激の無いように……」
「はい」

[同日17:25.東北新幹線“やまびこ”152号8号車内。席番7A:マリア、7B:ユタ、7C:イリーナ、7D:カンジ、7E:威吹]

「E5系だけかと思ったら、E6系(“スーパーこまち”車両)も連結されてた」
 普通車指定席は“はやぶさ”用の方にしか無かったので、必然的にこちら側に乗ることとなった。
 3人席と2人席、横一列でちょうどいいのだが、危うくまた一悶着が起こりそうだった。
 ユタの意向で、席順ははっきり決まった。

 列車は満席状態で、仙台駅を発車した。

〔♪♪(あのチャイム)♪♪。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この電車は“やまびこ”号、東京行きです。次は、福島に止まります。……〕

「マリアさん、大丈夫?」
 ユタはマリアだけが食が細いのに気づいた。
「ああ。大丈夫……。少し、疲れただけだ」
「着いたら起こしますから、寝ててもいいですよ?」
「師匠みたいに起きられなくなると困るからいい」
「クカー……」
 既に食べ終わって寝落ちに入ったイリーナ。
 通路挟んで、隣の2人席では……。
「カンジも勉強熱心だな」
「そうですか?」
「結構、読書が好きだったりするだろ?」
「そうですね」
 それでも今読んでいるのは夕刊紙だが。
「今日辺り、“週刊魔境”が届くはずです」
「この時期だったか?」
「ゴールデンウィーク増刊号があるんですよ」
「そうなのか」
「この前の号ですと、地獄界の特集をやっていましたから、それに関連するものかと」
「さすがにユタには見せられないな」
「ええ。グルメ情報のページが、『美味い人間の部位』ですからね」
 人間向けのグルメ情報などでは、高級そうな霜降り肉の調理前の写真が掲載されることがよくある。
 つまり、生肉だ。
 普通の人はそれを見て、大抵『美味そうだ』とか思うだろう。
 しかしそれは普段、目や口にする食肉だからそう思うのであって、妖怪向けの情報だと、それが人肉に変わるのである。
 そして妖怪達はその写真を見て、『美味そうだ』と思うのである。
 そこは良識ある妖狐2人、人間であるユタにそんなものは見せられないとちゃんと考えたようだ。
「その前は『美味い血液型の判別法』でした」
「ああ。『O型が1番甘味があって美味い』とかだろ?」
「ええ。……稲生さん、O型ですね」
「そうだな」
 威吹はチラッとB席に座る“獲物”を見た。
(何だか、寒気がするなぁ……)
 ユタは妖怪達の視線を、そのように感じていた。

[同日19:20.さいたま市中央区 ユタの家 上記メンバー]

 大宮駅から走って来た2台のタクシーがユタの家の前に到着する。
 荷物が多いのと、マリアの体調が悪いということで、埼京線に乗り換えず、タクシーに乗り換えた。
「マリアさん、少し休んでいってくださいよ」
 ユタはタクシーのトランクから荷物を降ろしながら言った。
「いや……。これ以上悪化する前に、屋敷に帰っておきたい。薬なら向こうにある」
「実は材料なら持ってるんだけど、作るのに手間が掛かるからね」
 と、イリーナ。
「完成品なら屋敷にあるから……」
「おい、ユタにうつすなよ?」
 威吹が嫌そうな顔をした。
「大丈夫。これは魔道師特有の熱病で、新月の夜が近づくと起こりやすい病気だから。魔力が低下する際に、免疫力も落ちたりして発熱するのね」
「じゃあ、イリーナさんもですか?」
「うーん……。今はそれなりに魔力もあるから、新月の夜で低下するくらいじゃ、こうはならないよ。まあ、予防薬もあって、それを飲み続けたというのもあるんだけど……」
「マリアさんはその予防薬を飲んでなかったんですか……」
「忘れてた……」
 威吹は稲生家の郵便受けを覗いた。
「おい、カンジ。お望みの物が入ってたぞ」
「ありがとうございます」
 威吹は第3種郵便物として送られて来た“週刊魔境”の臨時増刊号を渡した。
 臨時増刊号のせいか、普段の週刊誌よりも厚みは薄い。
 カンジは家の中に入りながら、早速その増刊号に目を通した。
「! これは……!?」
「どうした、カンジ?」
「先生。これを見てください」
 カンジが呈示したページに目をやった威吹は、あざ笑うような顔になった。
 そして、
「おい、魔道師達。ちょっと、困ったことになったようだぞ」
「何が?」
 威吹が大きく開いた特集記事のページを見た魔道師達は、驚愕の顔になった。
 マリアはそれを見て見る見る青ざめ、そして……。
「マリアさん!?」
 その場に倒れた。
「ひどい熱。さっきまで微熱だったのに……!」
「すぐに布団用意します!」
 ユタは家の奥に向かった。
「ふん。身から出たサビだ」
 威吹は勝ち誇ったような顔になった。
 しかしカンジは、
「しかしこれ……。よくスッパ抜いたものですねぇ……」
 と、逆に怪しんだ。
 その特集記事の大見出しには、こう書いてあった。
『“歴史を陰から操る者”の直弟子、その血塗られた過去!』『魔道師マリアに隠された“黒歴史”!!』『スクールメイトを虐殺!阿鼻叫喚のハイスクール!』
 と。
 
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