Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

憲法ってこういうものだったのか! 姜尚中・寺脇研(KTC中央出版)

2018年02月28日 | 
Hitorigaten

 倒れそうで倒れない、若者・若年層に圧倒的な支持を受けているという第4次安倍内閣…
 核ミサイルを配備しつつ、東アジアの平和や世界の安寧を脅かす隣国の動向に、固唾の飲んで注視しているばかりである。
 そんな国内外の情勢から、千載一遇のチャンスと捉え、「憲法改正」までに持ち込もうとする保守勢力が色めきたっている。
 本書でいうところの、「憲法」の存在意義をもう一度じっくりと噛みしめたいものである
 

○まず立憲主義とは何かという、そもそも論。それはやっぱり、国家権力を縛るものだと。従って、国家権力の遂行者である公務員を縛る
○その根っこにあったのは、日本にあの憲法があるという誇りだ。アメリカの田舎を行商して歩いてトランジスタのセールスマンと嘲られても、そのときに常にあったのは、俺たちは貧しいし敗戦国だけど、俺たちには平和立国があるんだ、という気概だった(住友信託 桜井修他)
○高坂正堯さんがご存命の時、天皇は掛け軸だと。床の間に掛け軸がないと殺風景でしょ、天皇に関わる密教的な言い方ですね。これは非常にある意見ではリアリストの言葉なのかもしれない
○僕が今のナショナリズムの雰囲気が信用できないのは、かつてはやっぱりナショナリズムの底には幻想であれ民本主義でいうものがあった。日本型の民本主義には、それなりの正義の根拠があった
○伊丹万作:戦争の時みんな騙された、と言っていた。これは嘘だと。たとえそうであっても騙すより騙される方がもっと悪い
○不断の努力によって自由と権利というものは保持される。だからこそ濫用を禁止している
○田中秀征・浅野史郎:おまかせ型、観客型の民主主義をやめなきゃいけない(90年代)
○ヘーゲルの法哲学:国家という人倫の体系のなかでしか、最終的には普遍的かつ一般的な利害調整というものは叶えられない
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本一短い「母」への手紙 ... | トップ | 救え!世界の食料危機 日本... »

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事