Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

もっともっと自由を…  石川達三(新潮文庫)

2019年09月30日 | 
Hitorigaten

 人間の営みの中で、古今東西語り継がれてきた二大テーマとして、「愛」と「自由」を観ることができる…
 前者は男女、夫婦、親子、兄弟・姉妹、郷土愛や愛国心、人類愛など一人称ではなく自己と他者(達)との間、あるいは全人類普遍の情念として心に宿っている。
 また後者は国内外の人々の生業に何らかの「歪み」や「欠陥」が露見し、殺伐とした状況が拡大したとき政治的な駆け引きの道具として露出頻度が増大するキーワードでもある。
 アナログ的情報媒体の衰退に呼応し台頭したネットワークを通じたSNSにより、個人情報が無尽蔵に垂れ流されている現代では、強く生き抜くためには強くてしなやかな精神の涵養が必要不可欠になってきてはいないだろうか…
(現代の松下村塾は何処か…)


○愛もなく嫉妬もなく独占欲もない夫婦というものは、すでに夫婦という名に値しない
○合宿人のような二人であり、内容的には結婚の崩壊した人たちであった
○したがって、彼等には明らかに自由があり、自由の裏側には孤独があった
○退屈とは、文明社会の煩雑さに疲れた現代人の精神的な衰弱、あるいは抵抗力を喪失した姿であったかもしれない
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