リフトアップ 石垣島 エコツアー OpenPlace2 

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イノシシの巣

2012年12月07日 | 山が好き!

今日も山道の整備に行ったら、リュウキュウイノシシ(イノシシ科)の巣がありました。 屋根付じゃないのでおそらくただの塒(ねぐら)でしょう。

日本には、ニホンイノシシとリュウキュウイノシシの二種がいて、リュウキュウは内地のより体が小さめです。 暖かい地域の方が体が小さくなるというアレですね。 足跡↓はあっちこっちで見られますが今日は亡骸を見ました。 既に頭部は無くなって物凄い臭いだったので昨日今日の物ではないようです。 ちなみに沖縄のと八重山のリュウキュウイノシシは遺伝子が違うんじゃないか?と言われてて、キチンと調べたら新種・ヤエヤマイノシシとなるかも知れません。 

もう帰ろうかと思った頃、今シーズン初の罠に掛ってしまいました。 先日ナタを持った人に会ったのでおそらくその人が仕掛けたんでしょう。 この山は禁猟区だと思ってたんですが違うのかな? それにしても人が歩くような場所に仕掛けるなんて危ないですね~! 普通はイノシシ道(いわゆる獣道)に仕掛けるものなんだけど。 しかも罠の手前で人に知らせる為の印もオイラが気付かなかっただけか?今回無かった様に思います。 「くくり罠」っていうのは銃と違ってお手軽かつ試験が簡単なので気軽に「罠免許」を取る人が多く、素人同然の人が仕掛けたり無免(違法)の人もいるそうです。 

沖縄で山に入り慣れた人はたいてい長靴だし今回オイラはつま先に掛って直ぐに滑り抜けたから良いけど、子供だったらどうなってたでしょう! 罠がある事を前もって知らせるのは間違って罠に掛らない様にする為だけじゃありません。 罠に掛ったイノシシは死ぬか生きるかの瀬戸際、そんな興奮状態のイノシシに知らずに近づいて襲われでもしたら大変な事になるからです。 仕掛けた人自身がとどめを刺す時に襲われ、毎年のように全国で大怪我や時には死亡事故すら起きてるくらいです。 犠牲者が出る前に免許を出す側がちゃんと指導したりパトロールしてくれないとですね。 

下の画像は以前にも紹介した正月そうそうに出会ったイノシシの画像です。 普通イノシシのオスは単独行動ですが見ると結構牙が立派なオスが混じってますね。 1年くらいは親子で過ごすそうですが、お母さんと息子かな? この後右の草むらに消えて行った3匹を追いかけ、左からあと2匹出て来て右に消えて行きました。 後ろに自分も一員かの様に何故かカラスが一緒にいるのが笑えますね。 イノシシの背中に乗っかったりもして、アイツは何やってるんだろう?(笑) 

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板根は何でも

2012年12月05日 | 山が好き!

板根と言えばサキシマスオウですが、オキナワウラジロガシでも立派な板根になったりします。 板根というのは地面が緩い場所だけでなるんじゃありません。 勘違いしてる人が多いんですが、沖縄は暖かく植物にはとっても良い環境だと思ってる人が多いんですが、結構厳しい部分もあるんです。 というのは、暖かいので落ち葉などの分解発酵は表面だけで行われ、地中深い所では栄養も酸素も殆ど無いんです。 だから植物達は深く根を張らず表面だけで伸びて行き、表面だけで伸びていると大きくなればなるほどその樹は倒れやすくなります。 そこで考えたのが板を縦に成長させ支える、という手法だったんです。 特に画像の場所は斜面だったし直ぐ横が沢だったので尚更でした。 さらに落ち葉や土で覆われた地面の下はすぐ岩板なのかも知れません。 他にもこの画像から分かる事は何でしょう? 分かり辛いけどこの二本のウラジロガシは両方とも根っこからチョッと上で二股になってるのが分かりますか? これはおそらく若い頃に一度切られたんでしょう。 その後切り株から蘖(ひこばえ)が伸び、やがて成長して二股になった(萌芽更新)と予想できます。  

この山は数十年前までは薪取りや炭焼きでかなり利用され管理もされていたので、正しい里山としての役目を果たしていました(里山を維持していく上で萌芽更新は良く利用されます)。 今でも炭焼き窯の跡がかなりの数残され戦時中のタコ壺まであるので、島の近代史の一部を実際に目で見る事も出来ます。 

現代では管理はもちろん山に入る人すら限られ鬱蒼とした雰囲気ですが、禁猟区なのでイノシシだけは元気に走り回ってるし、ここ10年ほどは毎年秋頃になると登山道だけはオイラや仲間達が整備?して歩かせてもらってます。 かなり歩いてる場所なんですが未だに新たな発見や、お年寄りに昔の話しを聞いたりして「へぇ~」っと思う事があります。 今シーズンはルートから外れて藪漕ぎしたり、各沢を詰めてみるのも楽しいかも。

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難しくて面白い、川虫

2012年12月03日 | 生き物

良く行く山の川で川虫を見てみました。 川虫っていうのはカゲロウ、カワゲラ、トビケラ、そしてトンボの幼虫(ヤゴ)等の総称です。 よく川虫がいるとその川はキレイだとか、種類によってこれは上流にいる奴だとか、キレイ度等の目安(指標生物)にもなるし、ダーウィンの自然淘汰説(自然選択説)に対する「棲み分け理論説」もここから来てるそうです。 カゲロウ類はトンボ類と同じくらい古い昆虫で石炭紀(3億年位前)からいて、だから棲み分けも広がったのかな? 

前々から石垣島の川の生き物図鑑って程じゃないけど、ある程度調査・撮影はしないといけないなぁとは思ってたんですが、それはオイオイやるとして(誤魔化した)、今回紹介するのはカゲロウの幼虫です。

カゲロウの幼虫は複眼(これが主眼なのにこういう言い方します)が1対と単眼が3個だったかな?があります。 複眼て要するに昆虫の目は沢山の目が集まって出来てるって言う例の奴で、良く飛ぶ昆虫ほど数が多くて、ハエなんて2千個位の目の集合体だけど、トンボはなんと約2万個! そりゃトンボに捕って食われる訳だ。 飛行技術だけじゃなかったんですね、トンボが凄いのは。 

話を戻すと、カゲロウに良く似たカワゲラとの一番の違いは爪の数です。 カゲロウは1本、カワゲラは2本です。 そしてカゲロウが珍しいのは幼虫から地上に出て脱皮したら成虫の様な気がしますが、まだ亜成虫って奴で、羽もちゃんとあるんだけどもう一度脱皮して本当の大人~!、になるんだそうです。 これってカゲロウだけらしいですよ。 亜成虫と成虫の一番の違いは生殖能力で、「体は大人だけど、中身はまだまだ子供ね」、って言われるのは人間だけじゃないようです(笑)。  

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