木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

様々な背景

2012-11-16 23:58:38 | インポート
 ジョセフナイ氏はハーバード大学教授である。
 氏の著書も数冊あり目を通した事もある。
 東京都内の大学にも時に出向き、我が国の大学生相手
にシンポジウムに応じたり時にスピーチを行いもする。
 しかしふと疑問に感じた事がある。
 ジョセフナイ氏は常に日本にいる。ハーバード大学の
教授でありながらハーバード大学にいない。どう見ても
ハーバード大学で講義をしているようには見えない。少
なくとも数年以上前から日本に常駐している。
 ハーバード大学教授というのは大学で研究も講義もし
ないままで教授でいられる不思議なポストのようである。

 周知の通り、ジョセフナイ氏は我が国の政治家や官僚
に指示を出して我が国をコントロールしている、いわゆ
る「ジャパンハンドラーズ」の一人である。
 ハーバード大学教授という肩書は表向きで実質は対日
戦略の米国の担当と言える。
 周知の範囲で述べればこのジャパンハンドラーズの人
達は、
 *ジョセフナイ氏(ハーバード大学教授)
 *リチャード・アーミテージ氏(元国務副長官)
 *マイケル・グリーン氏
   (元米国国家安全保障会議上級アジア部長)
 *カート・キャンベル氏
   (東アジア太平洋担当国務次官補)

 等々である。
 識者の指摘では、例えば前原誠司代議士に頻繁に指示
を出しているのはマイケル・グリーン氏であるという。
 首相も完全に米国の恫喝下にある。
 今、我が国は米国の強い圧力の中で米国を動かしてい
る多国籍企業群の営利活動のために日本のあらゆる国内
のルール、仕組み、国内法をも撤廃させ改変させるTPP
に強制的に加入させられようとしている。
 TPPに加入したならば最後、もはや我が国はあらゆる
分野において米国のモデル下に組み込まれ国としての姿を
失いかねない。日本国の終わりの始まりになる。
 評論家の桜井よし子氏は常日頃は皇室の重要性を説き、
また我が国の国体について正論を唱え国民の信頼を得て
いるように見える。しかしTPPについて桜井よし子氏
は加入するべきだと述べている。稲は単に米という食糧
というだけでなく稲作文化としても重要であり、TPP
加入によりこの稲作文化が大きく変容させられてしまう
危険性が高い。生態系すら激変して我が国の国土風景を
一変してしまいかねない。すると稲作文化と深く結びつ
いている我が国の皇室の、ひいては国体の危機にもつな
がりかねない。TPPに加入するべきという桜井よし子
氏の論理は常日頃の自身の論に矛盾していないだろうか。
 米国の手法は絶妙で国民に信頼されている識者を通じ
て例えばTPP加入の必要性を説かせ、あの識者が言う
のだから大丈夫だろうと思わせて誘導する事はよくある
事である。
 国民はかけがえのないものを失わない為にもTPPに
ついてよくよく目を凝らす必要がある。

 ジョセフナイ氏の論文に以下のような内容がある。
「中国に覇権が移るとの議論が多い。しかしこれは全く
 のナンセンスである。中国はどれほど経済成長しよう
 とも、その軍事力と経済力が米国の覇権を脅かすほど
 まで大きくなる事はまずない。それには遥かに時間が
 かかるが、中国はそれを達成する前に政変を経験し
 発展は減速するだろう。
 中国は米国の脅威ではないし、今後とも脅威にはなり
 得ない。
 将来、米国の覇権を脅かす勢力が出てくるとすればそ
 れは日中韓の東アジア共同体だけである。この3国が
 共同体を形成してしまうと、米国を遥かに上回る力を
 持つことになる。」

 つまりジャパンハンドラーズの一人ジョセフナイ氏は
東アジア共同体ができる事を最も警戒し、それをさせな
いように対日政策を取っているという事である。
 2009年に政権交代が生じ民主党政権が誕生した発
足直後、主な政策の一つが東アジア共同体構想であった。
これを警戒する米国がこれを唱えていた内閣を瓦解させた
事は周知の通りである。
 もし我が国と中国、韓国で一つの経済圏が出来たとすれ
ば瓦解と混乱のEU圏やドルが暴落している米国を差し置
いて世界で最も躍動する経済圏が誕生してしまう。
 それをさせない為にも米国はTPPで我が国を組み込み
モデル下に置き、そして周辺のアジア諸国との関係を壊し
仲を裂こうとしてくる。
 必要以上に我が国が中国や韓国と軋轢を生じている要因
の多くは米国の仕掛けにあると言える。
 国民が真実に一人でも多く気付き、アジアの良識ある人
達で語り合い交流を深め、堅実で賢明な判断を行い逞しく
健全な世論を形成し時の政権を支えていかなければならな
い局面にあると言える。

コメント
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