木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

なりすまされてしまうリスク

2012-11-01 12:32:36 | インポート
 IT環境や端末環境が整い便利になったのと同時に
生じたリスクが他人による本人へのなりすましと遠隔
操作による被害である。
 携帯から何かのサイトへアクセスした瞬間に携帯の
情報が提供されてしまう仕掛けで簡単に他人の携帯の
蓄積された情報が第三者に取られてしまう。携帯の所
有者を特定する携帯IDが知られたら、それを悪用さ
れた場合、本人になりすまして各所にアクセスされる
危険性も十分に高い。
 遠隔操作も何かのきっかけでその人のパソコン情報
が外部に漏れてID番号やIPアドレスが悪用された
場合、本人になりすまして色々な行為をされて被害を
被る危険性がある。

 クローン技術は何も生物分野や医療に関したもので
はなく、なりすましで全く同じ端末内容を別の他人の
手の中に再現して本人になりすまして犯罪を行う事も
可能という見方をすれば、端末にもクローン技術は発
想として転用されている。
 悪意を持った誰かが、全く関係の無い第三者を隠れ
蓑にして手を染める或いは誰かを陥れて社会的信用を
失わしめる為に本人になりすまされてしまう極めて危
険な環境が随所に展開される時代になってしまった。
 遠隔操作技術は本格化すれば他国が我が国の中枢の
端末にアクセスしてなりすまして様々な指示命令を発
し、都市機能や社会機能を大混乱に陥れる危険性もあ
る。全てがコンピューター機能で運営されるようにな
れば航空機、電力システム、病院システム、軍事技術
が遠隔操作で他国からコントロールされ大打撃を受け
る危険性も想定して防衛を行うべき時代である。

 なりすましは何も端末環境やコンピューターに限っ
た事ではない。昔から本人になりすました犯罪は行わ
れてきた。
 例えば代筆である。これはよく政治家が狙われる。
政治家はよく礼状や手紙を時間と手間をかけても直筆
で作成する場合が多い。そこで妻が書いている場合も
あるが数が多い場合には代筆のプロや業者がいて本人
の筆跡に似せて手書きで文書を書く事を行っている政
治家もいる。ところがこれが死角となり悪用されれば
本人の筆跡に酷似した手書きの書類を作成されて嵌め
られる事も時に生じる。
 私に対しても執拗にある人が「自分の代わりに手紙
を書いてくれ」と頼んで来る例があるが私は本能が警
鐘を鳴らし理由をつけては断ってきた。何故なら私が
手書きで何度も手紙なり何かを代わりに書いてあげる
と私の筆跡を提供しているのと同じになる。これを悪
用されて私の筆跡に酷似させた手紙なりを作成されて
しまえば、いかにも私がそれを書いたと錯覚する人が
出てしまうだろう。そこに悪意があれば私は嵌められ
る事になるのである。事実、世の中にはいつの間にか
本人の筆跡を集めてはそれと酷似させた筆跡で手紙を
書いて人を陥れている人達も存在する。警戒が必要で
ある。

 また本人になりすます手段に声がある。まさかと思
うが、本人の声に酷似した声を出すプロもいる。これ
で被害が生じているのが「オレオレ詐欺」である。
 しばらく会っていない息子や娘に酷似した声で電話
がかかってきて逼迫した調子で事故に遭った、事故を
生じてしまったから助けてくれお金がいると受話器越
しにまくしたてられれば、何故か年配の人は本気にし
てしまう。振込詐欺の被害に遭ってしまうのだ。
 私も当初は振込詐欺等に何故ひっかかるのか不思議
であったが、本人に似せた声を出す事に長けている悪
意のある人達も存在するようである。
 また特殊な機械を用いれば、限りなく本人に似せた
声に加工する事ができるようだ。これを逼迫した場面
で用いられれば、つい本人と思い込んでしまうのであ
ろう。
 声は指紋があるように声紋がある。精密な判定器に
かければ本人と合致する声紋は世界に二つとないらし
いがそこまで対処できる一般人はいない。

 指紋と書いて改めてはっとした。
 指紋すらどこかで採取された指紋を悪用されれば本
人になりすまされてしまう。本人が全く出向いた事が
ない場所から何故かその人の指紋が採取されたとなれ
ば、本人がそこにいたという逆のアリバイが作成され
てしまいかねない。
 悪意が根底にあればいくらでも本人になりすまし捏
造されてしまう事が生じてしまう。
 もはや善意に頼るしか方法はないのだろうか。
 今後しばらくにおいて、遠隔操作も含めて犯罪には
本人なりすましという被害に要注意である。

コメント (1)
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