木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

やり直し!

2004-04-15 10:15:38 | インポート
 例えば将来の何かのために、と毎月数万円づつ積み立て
していたとして、30年後になったら自分の積立口座の残高
がほとんど空か、数万円しかのこっていないとすればどう
だろうか。身に覚えの無い請求書が沢山寄せられてくる。

 実はこれ、年金制度のことである。
 毎月年金を支払っているその年金積立金は財政投融資
という枠の中に入れられ、年金以外の目的のために使用
されているのである。例えば、空港建設費、道路や橋の
建設費、ODA(政府開発援助)の費用、特殊法人への
融資、公務員の天下りのための給与枠などなど多量に流用
されていると言える。
 財政投融資とは国の信用で集めた年金、郵便貯金などの
資金を政府が地方自治体への融資や、国の特別会計に組み
入れるもので、ここに年金のお金が入れられている。

 中国も著しい経済発展を遂げているが、それは我が国が
ODA(政府開発援助)を行っているからである。ODA
の資金には財政投融資が当てられるのだから、つまりは
私達の支払っている年金でODAが行われているとも言える。
つまり、中国は皆様の支払っている年金で発展してきたと
も言えるわけである。

 年金のために支払った年金積立金は年金のためだけに
使うのが筋ではないか。

 若い世代の数が減少してきて、高齢者を支える人口割合
の変動が年金制度を歪めているというが、これは年金問題
の全体の一部に過ぎない。本当に年金制度を揺るがしている
のは年金のための資金を年金以外の目的で大量に使用してきた
ことによる。

 年金は人々の老後の安全保障である。
 国家予算の2倍も年金資金がありながらぐらつくのは、資金
が他に洩れているからである。
 今この時代の社会情勢と時代背景にあった年金制度の根本
からの建て直しを急ぐべきである。

 年金制度について言えることは
「やり直し!」
という簡単なことである。

コメント
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