「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「背高ノッポ」

2006-08-20 11:42:22 | 和歌



 今を盛りと高砂百合が咲き競っているが、「うつろ庵」には、思いもよらぬ「背高
ノッポ」の高砂百合が出現した。

 高砂百合は、鉄砲百合に比べて一般的に草丈が高いが、環境条件によっては、
一米三十センチ程にも生長する。
百合根を掘り起こしたこともないので、大きさは不明であるが、このクラスになるとかなり立派なサイズになっているに違いない。




             雨に濡れて高砂百合は咲きにけり

             珊瑚樹の実を彩りにして 


 ところが「うつろ庵」には、珊瑚樹の生垣を八十センチ程も凌ぐ二株の高砂百合が、沢山の花を付けて咲いた。生垣の高さから判断しても、優に二米三十センチは越えているようだ。虚庵夫人は、「檜の高さと競ったのかしら」とユニークな指摘をしたが、草花は競い合って生長するので、意外と真実を衝いているかも知れない。

 ご近所の方が見上げながら、「立派な鉄砲百合ですね」とお褒め下さった。「高砂百合は大きくなりますからね」と相槌すれば、「鉄砲百合は気品があって素敵ですね」と言いつつ、行過ぎた。挨拶代わりの会話とは、お互いに何といい加減なことか・・・。






             見上げれば檜を背にして天使らの

             舞い立つ姿か高砂百合は



             思ふらむその君なれや背の高き
 
             檜に添うる高砂百合はも