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カーナビとVICS

 最近のカーナビにはVICSが付いている。Vehicle Information and Communication Systemつまり車両情報通信システムだ。現在のところ渋滞情報などを車に配信するために使われている。

 このVICSは3種類の方法で情報を提供している。ひとつはNHK-FM放送に多重して送られてくる広域情報。そして高速道路で使われる微弱電波による情報だがこれは道路管理者が設置している。三番目は一般道の交差点に設置してある光ビーコンで都道府県警察が設置している。

 FM放送と微弱電波で送られてくる情報は、向こうが勝手に送ってくる情報をこちらが受信するのだが、光ビーコンは少し違う。この都道府県警察が設置している光ビーコンは双方向なのだ。車側からも情報を送っているということ。

 光ビーコンではカーナビに電源を入れたときランダムに識別番号が決定され、光ビーコンがこの車を識別できるようにする機能がついている。交差点に設置された光ビーコンを車が受信すると折り返し車側から識別番号とか直前に通った光ビーコンの識別番号、経過時間などを送信する。この情報を使ってVICSセンターは渋滞時の迂回情報を指示してくるわけだ。

 だいたいどのカーナビにもFM多重放送のVICS情報を受信する機能はついているが、電波ビーコンと光ビーコンはオプションになっていることが多い。そしてこのオプションをつけないと渋滞回避のナビゲーションをしないのは、FM多重放送や電波ビーコンの渋滞情報を考慮したルート探索は行ってはいけないという決まりがあるから。その上、この渋滞回避方法はカーナビが計算するのではなく、各地域の公安より指示・推奨された回避ルートに案内するのだ。だからどのナビでも同じ迂回路を使うことになる。

 このようにVICSの光ビーコンは都道府県警察が設置した設備を使って、車側からも情報を送信し、渋滞回避方法は公安から推奨されたルートに誘導されるということだが、どこにもこのあたりをちゃんと説明していない。

 エスカル号にも光ビーコンをつけているがたしかに渋滞時に迂回路を指示してくれる。ただこれがとんでもない経路であることが多く大体無視している。公安の推奨ルートがとんでもないのか、ルールに反してカーナビが勝手に迂回路を計算しているのかわからないのだが。

 カーナビの送信する識別番号からは車の所有者を特定することができない仕組みになっているらしい。しかしどうせ役に立たない迂回情報なんだから次にカーナビを買うときにビーコンユニットは買わないかもしれない。



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