熊本熊的日常

日常生活についての雑記

La vie continue !

2009年03月28日 | Weblog
どのようなことでも始まりがあれば、必ず終わりがやってくる。早く終わって欲しいことがなかなか終わらないこともあれば、いつまでも続いて欲しいことが呆気なく終わってしまうこともある。物事が生々流転するなかにあっては、どのような形であれ、始まったことは必ず終わるのが世の定めである。無数の始まりと無数の終わりが、無数に組み合わされて世の中は成り立っている。

縁のあったレストランが今日、最終営業日を迎えた。「営業日」としては前日が最終だったのだが、今日は関係者だけの立食パーティである。できることなら最後の「営業日」に出かけたかったのだが、仕事に区切りがついたのが午前2時半過ぎになってしまい、それはかなわなかった。帰りのタクシーの前には殆ど交通量のない幹線道路が伸び、車窓にはゴーストタウンのような街並が映る。時々、深夜営業のラーメン店や24時間営業のファミレスや牛丼チェーンの灯りが混じる。若い頃は東京は眠らない町だと思っていた。それが、給料日直後の金曜深夜だというのに、幹線道路にタクシーの姿さえ疎らにしかないのである。なんでもかんでも景気の所為というわけでもないだろう。東京の都市としての生活のリズムのようなものが、都市の寿命に合わせて変化しているのではないだろうか。東京も当り前のように眠るようになったということだ。

そのレストランは、深夜帯を市場として狙っていた。深夜帯を狙うには、立地にやや難があったのは確かだろうし、もちろん景気の影響も受けただろう。細かいことを挙げればきりがないだろうが、一言で表現するなら、うまくハマるべきところにハマらなかったということになると思う。

レストランは終わってしまったが、そこを舞台に様々な人生が交錯していたはずであり、そこに関係している人たちの生活はこれからも続く。レストランと共に終わるものもあれば、そこから始まることもある。終わってしまったことは今更どうすることもできないが、生きている限りは前を向いて歩き続けなければならない。楽なことではないけれど、目の前にある現実からしか新しいことは始まらない。

個人的な希望としては、もし、このレストランが再起を図るのなら、今度は立地と器にもう少しこだわって欲しい。

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