吉川英治 著「平の将門」を読みました。
「天慶の乱」を起こした平将門を描いた作品です。
薄倖の子ども時代
16歳から13年間の京都での修養時代
故郷の坂東に戻り弟達との再会と親族間の争い
そして周囲の思惑に巻き込まれて天皇にまで祭り上げられるが・・・
「菅原道真」・「崇徳院」・「平将門」は「日本三大怨霊」と云われています。
いずれも権力争いや戦乱に巻き込まれ非業の死を遂げた人物たちです。
坂東の天地を愛し一族を守りながら平和な暮らしを望んでいた将門
そんな男が何故に討伐され京都の七条河原町でさらし首にされたのか。
周囲の奸智や政治力に長けた者たちによって自分の望まない方向へとどんどん押し流されてしまう。
権力社会の恐さ・・・
ヤラれたりヤリ返す! 倍返しだ!!
人間の愚かさが身に染みます。