深町 秋生 著 「果てしなき渇き」を読みました。
元刑事・藤島秋弘のもとに、失踪した娘の加奈子を捜してほしいと、別れた妻から連絡があった。
家族とよりを戻したいと願う藤島は一人、捜査に乗り出す。
一方、三年前。
中学生である瀬岡尚人は手酷いイジメにあっていた。
自殺さえも考えていたところを藤島加奈子に救われる。
彼は彼女に恋をし、以前、彼女がつきあっていた緒方のようになりたいと願うようになるが…。
ドラッグ,いじめ,レイプ,殺人,人間の持っている闇の世界をこれでもかと最後の最後まで書きつづっている作品
元刑事の父親が失踪した娘を捜していくのだが、その過程でどんどん落ちていく様がすごい。
孤独と憎悪に耐えかね、疾走する人間達
行動の向こうに狂気があり、狂気の向こうに暴力があり、暴力の向こうにサディスティックな雰囲気が漂う
史上最悪の読後感を楽しめるか!?
『このミステリーがすごい!』大賞第3回受賞作。