いよいよ八月です。葉月句会が始まります。晩夏(七月七日から八月八日頃の前日まで)の句をお詠みください。投句は、八月七日にお願いします。
~投句をお願いいたします。
投句の要領は、前回と同様です。
①一人五句をお詠みください。なを投句はゴシック体で表記します。 また詠み手の名前もゴシック体にします。
コメントは、当該句の一段下に、一字右寄せでお書きください。フォントなどは、のちほど幹事(ゆらぎ)が調整します。(いつもの通りです)
当該句の句のコメントバックに当たっては、コメントの時と同様、当該句の一段下、一字右寄せでお願いいたします。
(たろう)
朝涼の窓の風より目覚めけり
日中はいくら暑くても朝方はひんやりしている。きっと作者は爽やかな目覚めをされたことでしょう。素直な感動が伝わってきます。(龍峰)
この酷暑にあってこそ、感じ取れた涼しい気配は新鮮でしょうね。(葉有露)
精神・肉体ともども健康な人の在り方を感じさせる句です。私はなかなかこのようにはいかないようです。好きな句です。(九分九厘)
龍峰さま/葉有露様/九分九厘さま
素晴らしいコメントを頂き大変有難う御座います!!。
8月8日の「立秋」の朝はそのように想って居た為か
朝早く未明より涼しい風が網戸越しに入り、余りにも
涼しさに目覚めました。(たろう)
かなかなの忽と鳴き初む入日かな
大の字に寝たる広間や帰省の子
大の字に寝たる広間や帰省の子
故郷での大いなる眠り、とてもやさしいひとときですね。(紘子)
紘子さま大変有難う御座います!!。鳥取の実家に帰省すれば大の 字になって昼寝を行います。海は近く、海からの風が」心地よく帰省したと
いう実感がわきます。(たろう)
漁火の沖へつらなる帰省かな
いう実感がわきます。(たろう)
漁火の沖へつらなる帰省かな
こんな句は滅多に詠めませんね。日本海側の、大山の見える地の
出身である詠み手であってこその句です。佳句です!(ゆらぎ)
漁火の沖へつらなる帰省かな
ゆらぎさま過分なるコメントを頂戴し、大変有難う御座います!!。
実家は霊峰大山の麓の日本海に近く、海より150メートル離れた
丘の上にあります。今の時季は夜ともなれば烏賊釣船の漁火が沖つら なり、得も言えない風情となります。実家へ帰った!との実感です。
又両親のお墓も丘の上にあり、日本海が一望できます。お盆のお墓参り
には夕刻の早めに出掛け、島根半島に沈みゆく夕日を心行くまで眺めて
来ます。(たろう)
手花火の尽きたるやうに恋の果つ
ゆらぎさま過分なるコメントを頂戴し、大変有難う御座います!!。
実家は霊峰大山の麓の日本海に近く、海より150メートル離れた
丘の上にあります。今の時季は夜ともなれば烏賊釣船の漁火が沖つら なり、得も言えない風情となります。実家へ帰った!との実感です。
又両親のお墓も丘の上にあり、日本海が一望できます。お盆のお墓参り
には夕刻の早めに出掛け、島根半島に沈みゆく夕日を心行くまで眺めて
来ます。(たろう)
手花火の尽きたるやうに恋の果つ
(葉有露)
焼け跡でトマト育てつ学びたり
戦後の焼け跡でささやかな野菜作くり。作者はその時のトマトの味が忘れられないのでょう。学校でも生徒は野菜を作った。夏が来るたび心は原点に戻る。(龍峰)
終戦後は、何も食べるものがありませんでした。まさに自給自足でした。
それでも勉強に精をだした。学びへの熱意に敬意を表します。(ゆらぎ)
作者の現在と幼少時のトマトとの因果関係をあれこれと想像しています。盆栽好きも関係するのでしょうか。(九分九厘)
(お礼)
コメントを頂いたお三方にお礼申しあげます。今回の投句は晩夏に属することを前日に知り、お慌てて作った次第です。
八月に入りますと、家の前の焼け跡を思い出します。それは敗戦の現実と自ら生活を切り開くだけの日々を知ったことです。目の前の焼け跡に自ら畑を開き、各種の野菜を育てました。その中でトマトの赤黄色が今でも忘れられません。命の輝きに見えたのでしょう。それから植物 葉有露拝
ベランダの新じゃが煮るや恵受け
ベランダ菜園の成果でしょうか?その恵みに感謝し、新じゃがを煮ます。
(たろう)
蝉時雨そのハーモニーその声量
蝉時雨を、「ハーモニー」と表現された、そのユニークさに敬意を評します。(ゆらぎ)
わっとかたまった蝉の声が、心に響きました。(紘子)
茄子にしむ深き味わい忘れえず
茄子は色々な料理で味わう事が出来ますね?御句では「しむ」となって居りますので、小生も大好きな「茄子の煮びたし」のようですね!!。(たろう)
茄子は色々な料理で味わう事が出来ますね?御句では「しむ」となって居りますので、小生も大好きな「茄子の煮びたし」のようですね!!。(たろう)
その軽さ薄羽蜉蝣うらやまし
「うらやまし」なる理由ですが、加齢現象で体が動かない事についての事でしょうか。(九分九厘)
(紘子)
天高し心と体寄り添うて
万と言う数の単位や夏惜しむ
作者にとって「夏」は思い出の多い特別の気候なのでしょう。(九分九厘)
秋空と話す言葉を探しけり
今日8日は立秋であり、今後秋の綺麗な空を眺め俳句にするため話かける言葉を探しますね?。空の様子は室内からでも眺められ今の環境にめげず作句に「おきばりやす!!。(たろう)
あまりにも澄んだ青い空、その感動の深さで発すべき言葉も出て来ない。 作者の感動がこちらにも伝わってきます。(龍峰)
秋風と話をする。それは今は亡き人との対話でしょうか。”ねえ、貴方
、庭先に月見草が咲いているわよ”、と。しみじみとした、いい句です!(ゆらぎ)
待ちかねた秋、今年もたくさんのお話をされることでしょう。(葉有露)
小鳥来る川辺の森へ風を追ひ
目覚めたる五臓六腑や秋の声
日毎に涼しくなり、秋めいて来れば夏の間は暑くて食欲がなかったものの、美味しさが五臓六腑にしみわたります。(たろう)
日毎に涼しくなり、秋めいて来れば夏の間は暑くて食欲がなかったものの、美味しさが五臓六腑にしみわたります。(たろう)
(九分九厘)
心配の種は尽きざる原爆忌
8月6日は広島原爆投下の日でしたね?この人類の負の遺産は今でもウクライナ戦争に於いてロシアが核使用を仄めかし、核戦争の懸念は増々大きくなっています。プーチンには敗戦のシナリオはなく、現実的脅威ですね!(たろう)
仰る通りプーチンには敗戦はなく、切り札は核を使う一手しか残っていません。現実に核を使うと世界がどうなるかプーチンも知っていることでしょう。バイデンも核を恐れています。それでいて核のない国へ核保有国が侵入する事を徹底して防ぐことに躊躇している。トランプが大統領になったらどうなるのでしょう。(九分九厘)
ひとしきり耳をつんざく蝉地獄
”蝉しぐれ"ではなく、蝉地獄。よほど蝉の声が大きいのでしょうね。(ゆらぎ)
地獄はウクライナを連想しました。「蝉時雨」を使うとありきたりの句になってしまうと考えました。(九分九厘)
プーチンの影武者なりや毛虫焼く
全くの同感です。そう言えばこの時期周りには大小の影武者が多い。(龍峰)
同感の仲間を得ました。有り難うございます。(九分九厘)
金魚と吾おなじ病か熱中症
普段金魚はじっとせず、優雅な姿を見せてくれるものです。地上の万物が異常事態にあり、水中の金魚まで影響が及ぶとは。 (葉有路)
露涼し石版に彫る般若経
今でも、ご趣味の石板に彫る版画を制作されているようですね?何かに無心になることは大切なようです。般若経を彫りつづければ、お経も暗記できます。(たろう)
今でも、ご趣味の石板に彫る版画を制作されているようですね?何かに無心になることは大切なようです。般若経を彫りつづければ、お経も暗記できます。(たろう)
「観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時」と唱えていると心も落ち着き、まさに心頭滅却してくることでしょう。まさに「露涼し」の心境です。それにしても、般若心経を石版に掘るとは、高尚なご趣味ですね。彫られた般若心経の経分を拝見したいものです。(ゆらぎ)
静かなおのれへの対峙を思いました。(紘子)
たろう様、ゆらぎ様、紘子さま
石版彫りの句に選を頂き、有り難うございます。いわゆる「篆刻」というお遊びです。普通は印鑑の大きさ位ですが、大きな石を使うとお経が入ります。一寸失敗すると一からやり直しになります。3度目の挑戦です。(九分九厘)
(ゆらぎ)
風待月病癒えたる海の宿
無事退院されて浜辺の宿で、潮騒を聞きながら静養に努められた。そして句を詠まれた。ご回復をお祈りするとともに、何だか羨ましい気持ちにもなります。(龍峰)
この月を海の宿で迎える感慨はいかばかりか、ご健勝を祈ります。(葉有露)
無事の退院よかったです。なにはともあれ自宅が一番です。海の宿をご自宅と読みました。(九分九厘)
龍峰様、葉有露様、九分九厘様
退院のお祝いのお言葉を頂き、ありがとうございました。九分九厘兄の言われるように海の見える自宅でのんびり疲れを癒やしております。いつものように食べるわけにはいきませんが、少しづつ美味いものを食べてのんびりしております。
余花朗のうなぎ食べたし浮御堂
「余花朗」とは琵琶湖畔にある鰻料理屋でしたね?その昔、句会に出た事があり想い出しました。琵琶湖畔の浮御堂との措辞と相俟って涼やかで美味しそう!!。(たろう)
余花朗のうなぎ食べたし浮御堂
「余花朗」とは琵琶湖畔にある鰻料理屋でしたね?その昔、句会に出た事があり想い出しました。琵琶湖畔の浮御堂との措辞と相俟って涼やかで美味しそう!!。(たろう)
たろう様、「余花朗」は金井泰一流など銘酒を生産する酒造会社ですが、酒造りをいそしまない時期には、鰻の蒲焼きを食べさせてくれます。長山あやさんが句会を指導されるようになって、初めての吟行が「余花朗」でした。美味しい料理を食べて、俳句を詠むという贅沢なものでした。
思い出は思い出のまま百合の花
思い出は思い出のまま百合の花
すべては百合の花に、花の凛としたたたずまいを感じました。(紘子)
紘子さま、「百合の花」の句をお取りいただき、ありがとうございました。その昔、百合の花のように純粋・無垢な乙女との思い出を詠みました。
その思い出を追うことなく、そっとそのままにしていきたいとの思いを句にしました。
夏こそはわが時ならむ百日紅
青空のカッと照り付ける太陽に元気一杯に咲く、百日紅です。その名前のように夏より秋にかけて咲き、花期の長い百日紅こそ今の時季の花ですね!!。(たろう)
夏こそはわが時ならむ百日紅
青空のカッと照り付ける太陽に元気一杯に咲く、百日紅です。その名前のように夏より秋にかけて咲き、花期の長い百日紅こそ今の時季の花ですね!!。(たろう)
たろう様、百日紅の句をお採りいただきありがとうございました。真夏の盛りなど気にせず、あるき回っている小生にとって、夏は好きな季節です。
ビールも美味いですし・・・(笑)
この異常な暑さにも、時が来れば変らぬ花を咲かせる百日紅。擬人化して読みたい句です。喝!(九分九厘)
九分九厘さま、百日紅の句をお取りいただき、ありがとうございました。本当に夏こそ、わが季節です。汗、びっしょりなってあるき回ったあとシャワーを浴びて、飲むビールは最高です!
人生は最高の本夕焼雲(ゆやけ雲)
人生は最高の本夕焼雲(ゆやけ雲)
(龍峰)
夏の日や松ヶ枝越しに伊吹山
「松ヶ枝」との地名は各地にあるようですね?ここでは京都市内松ヶ枝町越しから眺める伊吹山の遠景のようですね!!。
「松ヶ枝」との地名は各地にあるようですね?ここでは京都市内松ヶ枝町越しから眺める伊吹山の遠景のようですね!!。
大きな涼やかな景色を頂きました。(紘子)
この景色は、想像でしか浮かびませんが、いつまでも心に残っているのでしょうね。 (葉有露)
たろう様 紘子様 葉有露様
本句の景は琵琶湖の堅田の浮御堂周辺の老松の枝越しに、対岸の遠くに見える伊吹山を詠んだものです。琵琶湖の広がりを詠みこめなかったのが反省点です。(龍峰)
三上山に夏雲垂るや浮御堂
浮御堂からは琵琶湖の向こうに三上山が見えましたね。素敵な景色でした。(ゆらぎ)
ゆらぎ様
琵琶湖の広がりを詠みこめなかったのが、この句でも反省点です。(龍峰)
湖南風に身ほどけゆくや浮御堂
「湖南風」は「うみはえ」と読むのでしょうか?梅雨明け後の琵琶湖に吹く南風です。黒南風の重苦しさはなく、琵琶湖に吹く風に浮御堂もゆったり波間に浮かぶようです。(たろう)
「湖南風」は「うみはえ」と読むのでしょうか?梅雨明け後の琵琶湖に吹く南風です。黒南風の重苦しさはなく、琵琶湖に吹く風に浮御堂もゆったり波間に浮かぶようです。(たろう)
たろうさんの解釈はお見事で同感です。「ほどけゆく」と「うきみどう」の語呂が重なって、それに「うみはえ」がかぶさる。いいですね!(九分九厘)
たろう様 九分九厘様
たろうさんの解釈の通りです。浮御堂へ行ったのは午前10時頃でしたが、気温は35度を超えていたでしょう。しかし、浮御堂の陰に行けば湖の上を渡る南風に命を救われたような、心地になりました。あるいは浮御堂の阿弥陀如来に救われたのかも。(龍峰)
門弟の囲む翁墓や膳所の夏
膳所の義仲寺を訪ね、ここに葬られた芭蕉の墓に詣で、詠みました。(龍峰)
おうわさの堅田のうなぎ六腑に沁む
堅田は、<余花朗>のうなぎは美味かったですね。もう少し、量が多かったらと、思いました。(笑) ”六腑に沁む”、とは言いえて妙です! (ゆらぎ)
ゆらぎ様
諸兄のおうわさを裏切らない大変美味な料理であり(仰せの通りうなぎはもう少し多い方がいいですね)、90年以上経つ邸宅と庭にしばし、暑さを忘れるひと時を過ごした。はるばる来た甲斐があったと思った。拙句ではとても深い感動は表わせられない。(龍峰)