草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

新若葉 長月の句会 (最終清書編) 本句会を終了いたします。

2023-09-04 | Weblog

 九月になりました。まだまだ暑い日が続いているようですが、暦では中秋の頃となっています。9月7日に、爽やかな秋の句を期待しています。(幹事:九分九厘)

 投稿が完了しました。コメントの記入をお願いします。フォントは適時に幹事側にて修正いたします。(9月8日記、幹事)

 全員のコメント投稿が完了いたしました。コメントに対する意見その他があればご記入下さい。(9月11日記、幹事)

 コメントバックが終了しましたので、「長月の句会」を終了いたします。紘子さんのコメントバックはありません。投句およびコメントは、スマホ LINE で小河原が中継しこれを再入力しています。コメントバックは入力の煩雑さのため省略することにしています。コメントを頂いた方々によろしくとのご挨拶がありましたので、ここに付記させていただきます。(9月15日記、幹事)


<龍峰>
 梅花藻や醒ヶ井の水今朝も澄み

  醒ヶ井の水は清冽で綺麗ですね。梅花藻の句が、四句も詠まれているのは、よほど梅花藻に魅せられたのかと思います。その四句なかでは、”今朝も澄み”の句が、最も心に響いて来ました。 (ゆらぎ)

  新入社員時代,課内旅行で訪れたことがあります。水量の豊かなのに驚いたこと覚えています。(葉有露)

  梅花藻に咲くやさしい風の、爽やかさを思いました。(紘子)

<お礼>
 ゆらぎ様 葉有露様 紘子様
  本句をお取り頂き、コメント有難うございます。
久しぶりに醒ヶ井を訪れましたが、街道筋に流れる昔ながらの水は、澄んで冷たく水量豊でした。小さな梅花藻の花は、けなげにも川の中に五弁の小梅の花のような形をして揺れていました。ここには変わらぬ日本がありました。(龍峰)

 梅花藻や小さき五弁は川の底
  
  真清水に梅花藻ゆれる宿(しゅく)の里

 梅花藻や時止まりたる宿場町
  中山道米原の醒ヶ井宿へ旅をされたようですね?銘水百選にも選ばれるほどの清流に梅花藻が咲き、時止まりたるとの措辞に江戸の昔の静寂さえ想われる程です。心の中まで洗われるようですね!!。(かつらたろう)
 
 たろうさんのコメントに、同感です!(ゆらぎ)

   江戸の宿場町はむしろ喧騒であったと解釈します。現在に残された宿場町が静寂で寂れていて、梅花藻は昔と変らずにかつての江戸の華やかさを伝えていると、作者は考えたのではないでしょうか。「時止まりたる」は、宿場町が江戸の風情をいまだ残している事を言い表したものと解釈します。時空を超えた表現の句で素晴らしいと思います。(九分九厘)

<お礼>
 かつらたろう様 ゆらぎ様 九分九厘様
 本句をお取りいただき、深い読みとコメントありがとうございます。
昔ながらのこの宿場町も、九分九厘さん言われるるように、京に近く、さぞかし人の往来は多く、賑わったことでしょう。乾いたのどを潤すのに冷たく絶好の水は、旅人を癒したことでしょう。昔の風情は、緩やかにカーブした街道とそれに添う水の流れ、わずかに残る往時の建物の軒の傾きに見るばかりでした。しかし、町全体が醸し出す雰囲気に、昔も今も変わらぬ、時を超えて漂うものを感じました。(龍峰)

 小生のコメントに対し、ゆらぎさまには共感頂き有難うございます!!。又、九分九厘さまの江戸の宿場町はむしろ喧騒であったとの解釈には納得であります。更に、揚句は時空を超えた表現で素晴らしいとのコメントにはとても共感致します。(かつらたろう)

中山道吾(あ)取り戻しぬかき氷


<ゆらぎ>
 焼け消えて「新訳源氏」蘭の秋
    与謝野晶子の「源氏物語」の新訳は一旦焼失した。    

 濁世より乱世がよけれ居待月
  居待月とは名月より数えて三日目に出るお月様であり、名月より一時間余り遅れて出ます。その出方が濁世より乱世を願う作者の心情にぴったり合うようですね?汚れ切ったこの世を変えて呉れる、乱世の名君を待つ心情です。(かつらたろう)
 
  たろうさん、居待月の句にコメントをお寄せいただきありがとうございました。ご指摘のとおり、乱世の英雄が出で欲しいものです。(ゆらぎ)

  乱世の英雄はどのような人物でしょうか。新たな秩序をもたらすすでしょうか。(葉有露)
 
   葉有露さん、居待月の句にコメントを頂き、ありがとうございます。現代のような混沌とした時代には、信長のような乱世を切り開いた英雄が出てほしいものです。(ゆらぎ)

 ブラームスララバイを弾く良夜かな
  注)ブラームスが「ララバイ」を弾いているのではなく。「ブラームスの子守唄」をチェロで弾いている、という図です。(ゆらぎ)

 良夜の月の光の下でチェロを弾く、それもブラームスの子守歌、ただそれだけでうっとり。今夜はいい夢を見そう。作者至福のひと時ですね。(龍峰)

 龍峰様、「ブラームスの子守歌」の句に心温まるコメントをありがとうございました。上手が弾くと、眠くなるようです。残念ながら、小生のようなビギナーが弾くと、”コンチクショー、眠るどころではないぞ、ということになります。(ゆらぎ)

 主人が大変ブラームスが好きで、いつも聞いていたことを懐かしく思い起こしました。(紘子)

 紘子さま、「ブラームスの子守歌」の句をお取り上げいただき、ありがとうございました。メロディーは、単純ですが、小生が弾くと、不眠症に陥りそうです、あはは(笑) (ゆらぎ)


 夫(つま)ならぬ人の唇(くち)あまし柳散る
  
読み手にとって、この句は妄想たくましくストレートに入って来ます。しかしながら、年寄りの読み手には、読後に軽い疲労感が残るようです。(九分九厘)

    九分九厘さま、「夫ならぬ」の句をお取り上げいただき、ありがとうございました。この句は女人が詠んだ句ですが、男が詠んでも同様です。不倫は、苦いながら甘い水ですね。(笑)(ゆらぎ)

 曼珠沙華諳じいたる(おみな)の私語
     (注)そらんじいたる


<葉有露>
 秋灯下久方振りに古書開き
  読書の秋ですね。そこで読むのが、一般の小説ではなく「古書」というところが憎いですね。開いているのは、『枕草子』か、はたまた『源氏物語』でしょうか。(ゆらぎ)

    秋灯火の下、古書を開く。作者時を忘れる至福の境地ですね。勉強家の作者の姿が目に浮かんできます。(龍峰)

  酷暑の夏も納まりまさに読書の秋です。心を落ち着かせ世の先行きを読み込む。その為にはやはり古書なのでしょう。(九分九厘)

  古書と秋の世と、その静けさの出会いに、思いを馳せました。(紘子)

 (お礼)
 紘子様、九分九厘様、ゆらぎ様、龍峰様,皆様にお採りあげ戴き望外の喜びです。
ここで言う「古書」とは、中国古典です。夏の初めに近くの古書店で、諸橋テツ次著「中国古典名言事典」を安価で手に入れました。内容は、10数年前に学んだ論語、大学、中庸、十八史略の外、唐詩選もあり中国の古典のほぼ全てを網羅して全1020頁です。これを毎日めくりながら、興味深いところは、抜き書きしてこの夏を過ごしました。(葉有露)
 
 萩の波子らの走りを追いかける
  萩の花が咲き始めました!。この御句を鑑賞すれば、波打つように萩の咲き乱れる小径をお孫さんらと散策でしょうか?お孫さんは喜々として走りだし、それを追いかけています。(かつらたろう)

 教会の窓明かり見す乱れ萩

 鰯雲海の上をば泳ぎ去り

 鰯雲軍団なして音もなく
  ”鰯雲”が、多いのでしょう。”軍団をなして”という表現がユニークで、面白いですね、(ゆらぎ)

  下五の「音もなく」を情報合戦の意味に捉えました。鰯雲の軍団が空を飛び交う姿を、サイバー空間と読みました。(九分九厘)

(お礼)
 ゆらぎ様、九分九厘様
  本句をお採りあげ戴きお礼申し上げます。「軍団なして」とは、まるで「軍国少年」のようですが、大空に編隊を見ると、つい少年の頃の記憶が今の世に繋がります。(葉有露)


<紘子>
 夕べより寂しき朝柿熟るる
  上五と中七の、何とも言えない寂しい気持ちに同感いたします。「柿熟れる」を如何に解釈するかは読み手次第だと思いますが、私は「老いて達観の境地に至った人」と考えました。(九分九厘)

 風も無く朝曇りけり爽やかに

 明け方に浅き夢見し秋暑し
  今年の夏は9月に入っても暑い。作者は朝のまどろむ中にうとうとと夢を見る。年を重ねるごとに寝坊の小生も朝方目を覚ますことが多くなってきた。実感が湧いてきます。(龍峰)

 朝の五時行く秋のこと我のこと
  日中の残暑はさりながら、ここ数日朝晩はすっかり涼しくなり急激に秋めいて来ましたね?急激に涼しくなれば、朝の夢見のおそろしかったり、ふと身の回りのことや拠って来たる自身の人生を考え、物思いにふける事があるようです。小生も昔のことの夢見が多くなったようです。(かつらたろう)(幹事注:本コメントは、次ぎに続く「もの思う・・・」の句と併せたものについて書かれたものです。)

  「行く秋」は、一日一日、月日が去ってゆくことを意味しているのでしょう。そしてそれが、我が身にも当てはまる。なにやら寂しさを感じます(ゆらぎ)

 一日一日を刻む意義を問い、確かめる存在になったわが身を見つめています。(葉有露)

 もの思ふ透き通りゆく夜長かな


<かつらたろう>
 夜半忌の風にうべなひ風を詠む 
  後藤夜半の句は、小生も好きです。”老の掌をひらけばありし木の実かな ”、などは気に入っています。その夜半忌に、”風を詠む”なんて洒落ていますね。(ゆらぎ)

  どんなやさしい風が、と思いを馳せました。(紘子)

  ゆらぎさま、紘子さまには嬉しいコメントを頂戴しまして大変有難うございます!!。嘗て以前、後藤比奈夫主宰の結社「諷詠」に2年程所属した事があり、その父後藤夜半に因んで詠いました。(かつらたろう)

 秋冷や朝の夢見のおそろしき

 愛告げる為に歌ひぬ小鳥かな
  まるで立原道造の詩のような句ですね! 心惹かれます! (ゆらぎ)

  作者の人柄、やさしさが自然とにじみ出ている句です。このような心持が作者の句を詠む姿勢ですね。(龍峰)

  ときにはかくも優しい句を作られるのですね。すっと抵抗もなく身のうちに滑り込んできて、読み手に救いを与える句だと思います。(九分九厘)

  ゆらぎさま、龍峰さま、九分九厘さまには小生の拙句に素晴らしいコメントを頂き、大変有難うございます!!。この句の背景には少し涼しくなった朝方、美しい小鳥の鳴き声を聞き目覚めました。とても心地良い目覚めでした!!。(かつらたろう)
 
 寛解と告げらるる朝涼新た
  ”病状は、大したことはないですよ”、と医者に言われた。そこで朝涼に気持ちも新たになった。心暖まる、素敵な句です。(ゆらぎ)

  ゆらぎさまには拙句に共感のコメントを頂き、大変有難うございます!!。
予ねてより検査しておりましたが、数値が高くなり前立腺がんと決まり昨年の春よりホルモン療法とその後連日37回の放射線治療を終え、その後念のためと3ヶ月毎にホルモン注射を打っておりあと3回にて終ります。先日通院にて医師より「順調ですよ!」告げられました。(かつらたろう)

 身に沁むやコードネーム消ゆプリゴジン


<九分九厘>
 梨を剥く手腕確かに八十路とや
  老いの症状は手足が弱くなったり、手先の指が不器用になったり色々ありますね?作者は八十路となった今でも器用に梨の皮をむく事が出来、まだまだ矍鑠としている事を自覚しています。(かつらたろう)

  たろうさま、コメント有り難うございました。料理の腕だけはますます進歩しているようです。包丁だけはよく研がねばなりませんね。(九分九厘)

 爽やかな友誼のありし絵画展
  趣味の絵画を続けられて居り、絵画展を目指し鋭意制作中なのですね?絵画展を開けば、同好の士どうしの友情を温める事も出来、お互いの近況も話合う事が出来ますね?何よりも外に向けた心持ちが若さを保つ秘訣のようです。(かつらたろう)

  昨日、光彩会展に行ってきました。”絵を描く”という趣味で繋がっている友人の存在はいいですね。気持ちも爽やかになります。(ゆらぎ)

  所属する会の絵画展は、そのまま旧交を温める絶好の場になっています。見に来てくれた旧友との同期会のようです。(葉有露)

  明るくやさしい会話が聞こえてくるように感じました。(紘子)

       老いた仲間の絵画展には何とも言えぬ空気が漂う。それは爽やかで、温もりがあり、癒しさえある。決して、若い時のように油ぎることはない。各仲間にはそれぞれの紆余曲折の人生を経ての今がある。縁あって一つの舟に乗り合わせた仲間には絵という共通語で、今を語り合う。爽やかな友情が自然に漂う。作者は心地良いこの雰囲気をこよなく愛でておられるのだろう。気持ちが伝わってきます。(龍峰)

  たろう様、ゆらぎ様、葉有露さま、紘子さま、龍峰さま:コメントを有難く拝見いたしました。旧知の友達はもとより、会場で始めてお会いする人に絵の説明をする機会もあり不思議なご縁を得ることもあります。一生絵画を続けたいと願っています。(九分九厘)


 秋茄子やそのままの貴方が好きなの 
  どのように解釈したらよいのか、いささか迷います。ま、夫からみて、そのままの妻がどのようであろうとも、”好き”だということでしょうか。逆もまた真なり・・・。ご馳走さまでした。(笑)(ゆらぎ)

  ゆらぎさま:この句は、買ってきた秋茄子の色が素晴らしく、下手な料理をするよりこのままでいいの、との発想から作ったものです。勿論、取り合わせを意図しておりましたから貴兄のコメントに感謝しています。ゆらぎさんの解釈の前者が私の句意であります。歳をとって互いに健康状態あるいは容姿も変りますが、今日の姿がいちばんいいと言ったところです。明日はまた違う姿に出会うかも知れません。(九分九厘)

 身の内の不安に添ひし吾亦紅
  何か不安な気持ちを抱いているとき、ふと吾亦紅を見て感じた瞬間を捉えた句ですね。吾亦紅の飾り気のないぽつんぽつんと並ぶ花が、まるで多弁ではない一言一言のようで、詠み手の気持ち添っているようだ。作者の感受性に富んだ句ですね。(龍峰)

  龍峰さま:私の気持ちをとても上手く表現してもらいました。有り難うございます。(九分九厘)

 哀れなるかな打ち仕留めし秋の蚊

                         以上

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