草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/えごの花(ゆらぎ)

2009-05-11 | Weblog
初夏の風わたりゆくえごの花
さつきの香満ち足りてゆく夕かな

男らが足踏みあひて荒神輿
微笑みは祭り浴衣の幼き子
薫風にだんじり行くや美し(うまし)国

聖五月マックザナイフの響きおり
封切りて新茶の匂い陽の匂い
風薫る膝の子も聞く弦の音

白鳳の夢の甍や夏の朝


  
ご多分にもれずゴールデンウィークはおとなしくしていました。それでも近隣のだんじり祭りを見たり、平山郁夫の絵画展に足を運んだりと、結構楽しむことができましたた。平山郁夫の「藤原京」の大作は、大和三山にいにしえの都が浮かび上がって描かれており、その大作にタイムロマンを感じてしばし陶然とした時間が流れました。
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16 コメント

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新茶 (やまもも)
2009-05-11 17:46:29
封切りて新茶の匂い陽の匂い
今まで閉じ込められていた新茶の香りが、一気に解き放たれる、その瞬間の爽快さを思います。葉の匂い、陽の匂いと畳みこまれて詠まれていて、新茶を喫する嬉しさ、楽しさが、弾むように感じられました。
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好きな句hか、コメント (かつらたろう(桑本栄太郎))
2009-05-12 00:21:51
☆初夏の風わたりゆくえごの花
その果皮にはエゴサポニンを含み毒があるそうですね!。嘗て昔は洗剤として利用したり、川で毒流しに利用した事もあるそうですが、みどりの樹間に真っ白に咲くえごの花は、爽やかな初夏にぴったりです。まさに薫風ですね!。

☆男らが足踏みあひて荒神輿
何処のお祭りの光景でしょうか?、思わず東京浅草の三社祭のお神輿を想い出しました。お神輿の掛け声は普通「ワッショイ、ワッショイ」ですが、三社祭のお神輿の掛け声は「ソイヤー、ソイヤー」と粋でいなせでした。お神輿は担ぐもの、だんじりは引くものと聞いていますが、三社祭のお神輿は担ぐと言うより、揉みあうとのイメージがぴったりでした。御句にお祭りの「男意気」を感じて素敵な句です。

☆白鳳の夢の甍や夏の朝
嘗て百貨店の店内ミュージアムで勤務した事もあり、院展、個展等も良く鑑賞しました。その為小生も平山郁夫画伯の大ファンです。大作だからと言う訳ではありませんが、シルクロードの一連の絵画には痺れました。絵画からのイメージによる御句かと思いますが、古都奈良の地
の夢に見るようなロマンを感じて素敵です。「白鳳」とくれば、やはり「甍」ですね!!。
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「新茶」と「白鳳の夢」 (フェニックス)
2009-05-12 01:26:18
☆封切りて新茶の匂い陽の匂い
 新茶の季節ですね。封を切った時の香りに陽の匂いも感じられたようで、ほんとに美味しそうです。香りももちろんいいですが、あの葉の色もいいし、お茶碗に注いだ時の色もいいですね。


☆白鳳の夢の甍や夏の朝
 平山郁夫の「藤原京」はとても壮大で美しい絵のようですね。昔から今までずっと変わらずにある大和三山の中に古代の都を浮かび上がらせるなんて幻想的な描き方ですね。まるで夢でもみているかのような一時を過ごされたお気持ちが”白鳳の夢の甍や”に籠められていると思いました。

余談になりますが、昨夜テレビで中国東部の長江沿いにある安徽省の宏村という村(ここが桃源郷と呼ばれているところだそうですが)で先祖代々お茶を栽培している家族のことが取材されていました。そのお茶の入れ方は、新芽を摘んできて、鍋の中でさっと煎って、その葉をそのまま、お湯を入れた各自のグラスに入れて、葉がゆっくり開くの待って、お茶の葉はグラスに残したまま飲んでいました。家族と共に取材した人も飲んでいましたが、香りがとてもいいようで、栽培している老夫婦はそのお茶の香りがとても自慢のようでした。栽培している人ならではの飲み方で、また色んなお茶を楽しむ中国人らしい飲み方だなあと思いました。
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好きな句/えごの花 (光芒子)
2009-05-12 05:04:58
白鳳の夢の甍や夏の朝

 万葉集に歌われた丘や河や飛鳥地方を想像して描かれたという高燿る藤原京の大殿。大和三山の中に浮かび上がる宮殿。
平山郁夫の作品はどれも幻想的でまさに桃源郷の世界に誘ってくれます。
やはりこの作品はまだ明けやらぬ夏の朝のイメージですね。


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好きな句 (九分九厘)
2009-05-12 08:50:13
封切りて新茶の匂い陽の匂い

茶袋を開封した時に、太陽の恵みを受けた大自然の香風を感ずる、その至福のひとときの印象がいいですね。「封切りて」を茶袋でないとして、深読みしてみたのですが、ここは素直に本当のお茶と理解しました。


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好きな句 (四捨五入)
2009-05-12 10:39:12
男らが足踏みあひて荒神輿

「足踏みあひて」の言葉でダイナミックな祭の様子がよく表現されていると思います。

微笑みは祭り浴衣の幼き子

こちらの方は一転して荒男から幼児、動的から静的と祭の正反対の局面を詠んでおられ、興味深いです。どちらも良い句と思います。
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好きな句 (さゆり)
2009-05-12 16:40:58
封切りて新茶の匂い陽の匂い
今頃お茶屋さんや、デパートなどにも新茶が出回っていますね。少し低い目の温度の湯で、頂く新茶は少し甘く、香りも良く最後の一滴まで美味しいですね。その新茶の表現を「新茶の匂い陽の匂い」とされたところ素晴らしい一句と思いました。
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お礼 (ゆらぎ)
2009-05-13 09:49:50
やまもも様
 新茶の句をとりあげていただき、ありがとうございました。いつもはコーヒーですが、たまには新茶の葉の開くのを、ゆっくり眺める時間もいいものです。早々のコメントにお礼申し上げます。
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お礼 (ゆらぎ)
2009-05-13 09:58:37
かつらたろう様
 えごの花/荒神輿/夏の朝と3句もとりあげていただき、丁寧なコメントをありがとうございました。

神戸は、京都とだいぶ違い伝統的な行事のすくないとこころですが、何故かわが町は、いくつもの地区で立派な山車を保存していて、この5月にぎやかにやってくれます。白い足袋をはいた男たちー少年もいてーがもみあう姿はみていても気持ちのいいものです。
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お礼 (ゆらぎ)
2009-05-13 10:05:33
フェニックス様
 「新茶」と「夏の朝」の両句に嬉しいコメントをいただき、ありがとうございました。

中国の桃源郷なる村での、お茶の入れ方をご紹介いただきましたが、茶葉がゆっくり開いてゆくのを眺めながら楽しむというのはいいですね。茶碗ではなく、グラスで早速ためしてみます。楽しいお話、ご紹介いただきありがとうございました。
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