牛蛙ぶわーっと鳴いて雨を呼ぶ
日に返す真昼の讃辞花菖蒲
鮒釣りの浮子も動かぬ菖蒲池
亀のゐる菖蒲の池や水重し
奥須磨公園のことである。腹の底に響く河馬みたいな鳴き声がするので、聞いてみると牛蛙という大きな食用蛙の声だそうだ。蛙は春の季語のようであるが、都合がよいことに、牛蛙については夏の季語になっている。亀もいた。
牛蛙ぶわーっと鳴いて雨を呼ぶ
日に返す真昼の讃辞花菖蒲
鮒釣りの浮子も動かぬ菖蒲池
亀のゐる菖蒲の池や水重し
奥須磨公園のことである。腹の底に響く河馬みたいな鳴き声がするので、聞いてみると牛蛙という大きな食用蛙の声だそうだ。蛙は春の季語のようであるが、都合がよいことに、牛蛙については夏の季語になっている。亀もいた。
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地方に住んでいると田んぼの付近などで、低く唸るような鳴き声を耳にすることがあります。どんよりした空の下で。牛蛙です。雨を呼んでいるのですね。それを菖蒲園で経験されたというのが面白いですね。
”亀のゐる菖蒲の池や水重し”
人工的な菖蒲園、自然を生かした菖蒲園など、色々あるようですが、訪れられた菖蒲園は自然を生かしたもののようですね。亀もいる菖蒲園って自然そのもので好きな風景です。下五の「水重し」が、その菖蒲園の池の感じをよく表されていると思いました。
訪れた奥須磨公園は自然のままの姿の公園です。交通の便利も良くないせいかあまり人も多くありません。亀も蛙もいる神戸には珍しいところかも知れません。
フェニックスといえば今日のニュースで10か月をかけて6億8千万キロを飛んで火星に着陸した宇宙船が、フェニックス号といいます。採取する氷から微生物などが発見されるかもしれませんね。わくわくしております。長生きしているといいことがあります。
食用蛙として養殖されていた蛙が逃げ出し、全国に広まったものと聞いていますが、ブオーとも、モオーとも聞こえそのあまりにも大きい無粋な声には、都会の人は驚き恐怖を感じる様です。昔、東京勤務の折、埼玉の浦和に住んでいまして回りに田んぼがあり、耳元で聞いていましたのでその声には慣れています。実際には雨と関係はないようですが、御句に須磨公園の自然触れる菖蒲池の様子がよく感じられます。
☆鮒釣りの浮きも動かぬ菖蒲池
私も嘗て鮒釣りを嗜んでいましたので、釣師の心理がとても良く理解できます。釣師はただの水溜りでも竿を出してみたくなると云われていますが、静寂で水の深みもあり、時折目線を投げかける光景に菖蒲の花が咲いていたり、亀がユーモラスに甲羅干しなどしている様を眺めたりすると、釣果を得られなくてもすごくゆっくり楽しんだという気持ちになるのです。御句に静かでとても長閑な菖蒲池を思いました。少し面倒ですが、雨のしとつく日に傘を差して菖蒲池を見学するのも一興かと思います。
静寂が最初に伝わり、それから菖蒲池が浮かんできます。そこだけが時が止まったような感じが良く出ている句と思います。
なんとなく静寂を感じます。亀がいて、水重しですか、分かるような気がします。眠たくなってきそうです。（笑）
コメントありがとうございます。牛蛙の鳴き声には本当に驚きますね。想像もつかない無粋な大声です。これも夏の風物誌とも言えそうです。釣りに関しては、まったくの興味がないのですが、この公園で釣り人に話をしましたが、こんな楽しい趣味はないとのことでした。誰にも迷惑のかからない、そして釣った後の鮒はそのまま逃がしていましたから、仙人がするような遊びですね。
コメントありがとうございます。釣りは鮒に始まり鮒で終わるという話を聞いております。釣り人が、一人でひたすら長時間池を眺めている姿に、その楽しみが理解できぬだけに、不思議に思いに感嘆致します。絵も俳句も興味のない人にとってみれば、これと同じことになるのかも知れません。
コメントありがとうございました。亀がいて池の水が重いと、何となく理解していただき感謝です。岩魚がいるせせらぎにあらずの、どんよりと濁った池でした。川端画伯ＤＶＤのスケッチスポットに出かけてきました。