草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/ 水仙 (九分九厘)

2008-02-10 | Weblog

潮騒の崖を伝ひて水仙花
群生の水仙下り海に入る
朝凪に緊張解けし水仙花

水仙や直ぐな若衆数知れず
北を向く水仙ありて訳を問ふ


淡路島の東南、紀伊水道を望む海岸に黒岩水仙郷がある。海沿いの急勾配の大斜面に水仙が咲き乱れている。風は穏やかで、ゆっくりと水仙の花を楽しむことができた。いまどきちょうど満開時である。鳴門の渦潮がおりしも大潮の干潮時に当たるということであったので、帰りは観潮のために福良港に向かう。
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11 コメント

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好きな句 (フェニックス)
2008-02-10 06:28:16

”潮騒の崖を伝ひて水仙花”
 
 白い水仙の清々しさが真っ青な海に映え、潮騒まで聞こえて来る.....。 素敵なお写真とともに素敵な句ですね。いつか、ブログに書かれていたように、奥様とのお約束を果たされたのですね。

”水仙や直ぐな若衆数知れず”

 他にも黄水仙などありますが、何と言ってもこの水仙が一番好きです。 咲き始める頃のそのまっすぐな青い葉がいいですね。 それを若者に譬えられたところがとても新鮮に感じられました。 希望も籠められて詠まれた句でしょうか。


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先のコメントへの追加です。 (フェニックス)
2008-02-10 08:53:39

九厘様の俳句に触発されて次の句を思いつきました。 また、過去の1句も書き込ませていただきました。

”水仙の群れおちこちに土手清(すが)し”
”水仙の群れおちこちに花増えし”
  (写真をお見せできないのが残念です。)

過去の1句です。

”水仙の茎青々とガラス器に”

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印象に残る句 (ゆらぎ)
2008-02-10 20:17:48
朝凪に緊張解けし水仙花
  こういう詠み手の主体を感じさせない句もいいです。着目するとろこが、素晴らしい。人間を離れ、水仙だけが遊んでいる。
これぞ風流だ! ワンダフル!
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御礼 (九分九厘)
2008-02-10 21:32:54
フェニックス様
 写真の通りのこの水仙郷は素晴らしいところです。潮騒が聞こえておりました。若衆の句には、おっしゃるよう日本の若者に期待を込めて詠ったものですが、一方でギリシャ神話のナルキッソスが水仙に化したという話が頭のどこかに入っております。

水仙の群れおちこちに土手清(すが)し

好きな句です。白い水仙が見える限りの土手の清しいこと!
心を洗われて歩む作者の姿が見えます。
「おちこち」と「あちこち」の違いを大きな辞書で調べてみると少し違うのですね。遠近や時間の違いを入れると「おちこち」になるのですね。いい勉強になりました。
コメントをありがとうございました
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御礼 (九分九厘)
2008-02-10 21:41:10
ゆらぎ様
 主体を感じさせない句とコメントされて、本人は改めて他の句も比較して吟味しなおしました。云われる意味は了解いたします。いや!有難うございます。いい勉強になります。
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好きな句ほか、コメント (かつらたろう)
2008-02-11 00:43:32
☆潮騒の崖を伝ひて水仙花
淡路島に水仙の一大群生地があると聞いておりましたが、お写真で拝見しますと素晴らしい花と眺めですね。京都市内に住まいしていますと、無性に海が見たくなる事があります。御句に穏やかな海と崖一杯に咲き乱れる水仙の花に囲まれ、この世の天国を感じておられる様子がとてもよく伝わり、佳吟ですね。特に「潮騒の崖」の語句に、天然の情景と穏やかな海の潮の香りまで匂い来るようです。
☆朝凪に緊張解けし水仙花
ここで、「緊張」とは、折角出かけて天候が悪かったり、風で海が荒れたりしてはこまるな~と思っていたが来て見ると、天候も良く、海も凪いで水仙もちょうど見ごろである・・とほっとして寛いで楽しまれている心情がとてもよく窺え素敵な句です。

九分九厘様
奥様の故郷の淡路島へ行かれ、日本の三大、水仙の群落地へ行き奥様との約束も果たされたのですね!ご夫婦で同じ趣味の俳句を持ち、旅行へ出かけますと毎回吟行のようなもので、羨ましいかぎりです。どうぞ健康に留意され益々、佳句ご健吟をご披露下さいませ。
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好きな句 (自由人)
2008-02-11 11:07:24
朝凪に緊張解けし水仙花

北を向く水仙ありて訳を問ふ

黒岩水仙郷は今が盛りですね。九分九厘様の精力的な行動力に感服です。

1句目の緊張解けし・・は水仙を擬人化したものと受け止めました。鳴門海峡付近の2月は西からの風が強く海に零れ落ちる水仙はいつも風と波に対峙している様ですが、たまたま凪いだ日の穏やかな日差しを浴びてホッとしている様子が良く見えてきます。

2句目 水仙はほとんど海に向いて咲いていますが、なぜか反対を向いて咲いている花を見つけられた作者の驚きが伝わってきます。
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好きな句 (龍峰)
2008-02-11 15:26:20
潮騒の崖を伝ひて水仙花

情景が目に浮かぶような綺麗な句です。作者の静かな観察の内に、感激が伝わってきます。
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御礼 (九分九厘)
2008-02-11 21:13:39
かつらたろう様
 一度「潮騒の崖」にお出かけください。真冬にもかかわらず多くの人が見にきます。最近はアクセスの道も良くなり観光地として宣伝しておりますが、家内が小学生の時には地元の人も滅多に行かない不便な秘境であったと言います。淡路島は古代より人の住む古い土地ですが、東と西とで気候が違い、人が住んでいるのは海岸べりと東南向きの山の斜面に集中していたようです。最近はやはり都会に人が移動して寂しくなってきています。
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御礼 (九分九厘)
2008-02-11 21:21:57
自由人 様
 コメントありがとうございます。「緊張解けし」の句はご指摘の通りの句作です。寒い風が当たっている時の水仙は小刻みに震えている感じがします。ほっとした水仙をみる人も穏やかな気持ちになります。
数知れぬ水仙の中にやはり北向きに咲いている花があります。それにしてもほとんどの花が南向きに咲いていること自体が、私にとって驚きでした。
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