先日信州の小布施から雲の平、戸隠方面を訪ねた。どこも冬紅葉の見ごろ。おまけに戸隠では前夜初雪が降り、思わぬ雪と紅葉のコンビネーションが見られた。写真は冬紅葉と戸隠の雪
山国の駆け足で過ぐ冬紅葉
トンネルを抜けて盛りの冬紅葉
朝まだき妙高の峰冬紅葉
恵那山を巻いて伊那路の走り蕎麦
信濃路は落葉踏みしむ旅となり
朴落葉かざす妻をば見つけたり
信濃路のひらりと朴の葉落ちたり
初雪の妙高の原別世界
初雪や峨峨たる戸隠寄せつけづ
山国の駆け足で過ぐ冬紅葉
トンネルを抜けて盛りの冬紅葉
朝まだき妙高の峰冬紅葉
恵那山を巻いて伊那路の走り蕎麦
信濃路は落葉踏みしむ旅となり
朴落葉かざす妻をば見つけたり
信濃路のひらりと朴の葉落ちたり
初雪の妙高の原別世界
初雪や峨峨たる戸隠寄せつけづ
いつまでも残暑が厳しい初秋でしたが、一転急激な冷え込みの到来で、各地は秋と初冬の光景が存在し、季語選びに悩むこの頃です。植物の世界でも時季がずれ、困惑しているようですね！！。トンネルを抜けたとたん紅葉の真っ最中の光景に出会い、驚いている作者が見えて素敵です。
☆恵那山を巻いて伊那路の走り蕎麦
十月の兼題の「走り蕎麦」も山国の中で食べて、初めて実感として理解出来る事です。恵那山、伊那路と言葉の掛け合いも楽しく、山深い蕎麦屋での走り蕎麦はさぞ美味しかった事でしょう。
☆信濃路は落葉踏みしむ旅となり
まだ今年は紅葉を楽しむ機会が無いのに、信濃の旅に来てみれば、もうすでに落葉を踏みしめる頃であった。・・・。狭い日本のようでも所変われば季節感も大きく変わる感慨の心情が垣間見えて素敵な一句です。
☆初雪や峨峨たる戸隠寄せつけづ
信州の山はもう初雪を迎え、人をよせつけないほど厳しく寒そうに聳えている・・・。厳しく聳えるとの意味の、「峨峨たる」との措辞が大変臨場感を醸し出し、否定語使いの「よせつけず」との下五のくくりにより峻嶺な戸隠山の表情がよく表現されていて、好きな好い句ですね！！。
龍峰様
「草若葉」もこの所手入れがされず？既に「草紅葉」状態であり、少し懸念致しておりました。「草枯るる」の光景は免れたようで、少し安心しました。
１５日の嵐山吟行はお世話になります。宜しくお願い致します。ところで、眼の前の光景は
紅葉の真盛りですが、季語は「秋」でしょうか？「冬」でしょうか？
信州には長いトンネルが多いですね。川端康成ではないですがトンネルのこちらと向こうでは気候ががらっと変わっていることがままあります。トンネルに入る前には予想していなかった風景が突然現れて感動されている様子が浮かんできます。
恵那山を巻いて伊那路の走り蕎麦
恵那山の麓をかすめ、伊那路を「走り」抜けたというドライブのダイナミックさと「走り」蕎麦の印象が組み合わされて素敵な旅行記になっていると思いました。小生も１０月に妻籠へ行きましたが、恵那山を遠望せずに帰ってきてしまいました。残念です。
4句も取り上げて頂き有難うございます。しばらく草若葉も音が消えておりましたが、大丈夫です。うたたねしている間に時が過ぎたようです。
色々各句に的確な、しかし、身に余るご講評を頂き有難うございます。なかなか紅葉のタイミングに出会うのは簡単なようで難しいですね。微妙に毎年日にちがずれてしまうからでしょうか。幸い今回は冬紅葉が盛りで、思わぬ初雪にも出くわしラッキーでした。
恵那山も下から紅葉でトンネルを抜けると気温ががくんと落ちるのでしょうか。全山紅葉でした。戸隠はかなり切りだっていました。まじかで見るのは初めてなものですから、この山は冬山が眺めるのにはいいなと思いました。どうも有り難うございました。
2句を取り上げて頂き有難うございます。
トンネルは気象条件ががくんと不連続に変わるのでしょうか。紅葉の変化を見るにはいいですね。恵那山は中央道を通るとぐるっと巻いて行きますね。蕎麦は伊那に限らず長野はどこでもそれぞれうまいですね。欲を言えば、もう少し近ければと思います。有難うございました。
朝まだき妙高の峰冬紅葉
信濃路は落葉踏みしむ旅となり
格調高くて、語呂が良いです。妙高とか峰とか信濃路の言葉に弱いせいかもしれません。元来、この種の言葉には日本人に訴えるなにものかがあるようです。
お忙しいところ句をとって頂き有難うございます。
今回の長野は紅葉狩と初雪が見れて幸運でした。但し、ご指摘のように長野県の地名や山の名前は名峰、名所であるが故にその言葉に寄りかかる、
脇の甘さが無意識のうちに出てくるかもしれません。心して行きたく存じます。