認定書通知書を手に駒場清浩会長㊨と一仁代表
従業員の子育て支援に積極的に取り組む企業として、日高川町高津尾の建設業(株)駒場工務店(駒場一仁代表)が厚生労働大臣の「くるみん認定」(子育てサポート企業)を受けた。日高地方初の認定で県内の中小企業、建設業でも初めて。7日に和歌山市の和歌山労働局で交付式が行われ、駒場代表に池田真澄局長から認定通知書が手渡された。
くるみん認定は、次世代育成支援対策推進法に基づき、子育てしやすい職場環境づくりに積極的に取り組み、一定の基準を満たした企業を認定する制度。県内の認定企業は今回の駒場工務店で16社目(うち、より高水準のプラチナくるみん認定企業は2社)。
同社(従業員数19人、男性14人、女性5人)は2017年7月1日~今年7月31日までを一般事業主行動計画期間に定め、男性労働者に対する育児休業制度利用促進の周知、育児休業に関する規定の整備、育児のための短時間勤務制度・所定外労働制限の対象者の拡大、産前産後休業・育児休業・育児休業給付等の制度周知、所定外労働の削減などを目標としてきた。達成に向けて、育児介護休業規定に賃金と復帰後の勤務等についての規定を定めたほか、残業削減対策として月2回のノー残業を実施。小学校入学前までの所定外労働の制限制度・短時間勤務制度を導入し、リーフレットを作成して各種制度の周知を進めた。
その結果、女性従業員が出産・育児のため休暇を取得。男性従業員の育休取得にもつながった。
同社は、3年前に県の男女共同参画推進事業者の認定を受けたことをきっかけに、従業員のより働きやすい職場環境づくりへの思いを強くした。出産を控えた女性従業員がいたこともあり、女性も男性もすべての従業員が子育てしやすい企業をつくろうと雇用・労働条件を整備。くるみん認定基準に則って改革した。
交付式で池田局長は「中小企業の上、従業員の休暇に対応が困難な建設業だけに、子育て支援への取り組みはとても価値がある。和歌山のリーダー的な立場で地元企業の先頭に立って引っ張っていってほしい」と期待を寄せた。
駒場清浩会長(83)、駒場代表(56)は「くるみん認定をいただいた、これからが本当のスタートだと思っている。より一層、子育てしやすい職場環境をめざし精進していきます。将来的には働く従業員の介護支援、看護支援ができる職場環境づくりにも力を入れていきたい。従業員が安心して生き生きと働き、〝この会社で働けてよかった〟と言ってもらえる企業にしていきたい」と話した。
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