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由良町の畑山造船(株)製造の大型タグボート「みらい」の進水式 〈2024年3月14日〉

2024年03月14日 08時30分00秒 | 記事


進水した「みらい」


 由良町吹井、畑山造船(株)(畑山彰夫代表取締役社長)が製造した最新鋭の大型タグボート「みらい」の進水式が13日、現地で行われた。同社3隻目となる海上労働条約適用船で最高クラスの設備を完備。船主は関西港湾サービス(株)=本社・堺市=。この日、関係者が見守るなか無事に進水、海上での安全を祈った。「みらい」は今後試運転を経て31日、“明るいみらい”への思いを乗せて就航する。

 大型船をロープでけん引したり船首で押すなどして誘導・補助する船。式には関係者11人が出席し、神事のあと、関西港湾サービスの井内義之代表が社員の思いを込めて「みらい」と命名。おので支綱が切断されると船尾から海面に入り、船首でくす玉が割られると、色とりどりの紙テープと紙吹雪が海上に舞った。
 大阪港湾を中心に本島や北海道などの港湾で活用、20海里以上の沖縄県の島々でも作業が可能。全長38メートル、幅9・6メートル、深さ4・5メートル、喫水3・5メートル、総トン数285トン、軽荷重量は490トンで水や油などを含む満載重量は705トン。速力は15ノット、けん引する曳航力は最大64トンとトップクラス。2基搭載(ニイガタ製)の4400馬力で、推進装置は全旋回式ダクト付のプロペラを2セット(同)。無線・航海計器をはじめとする各種計測器や設備が充実、船首に巻き上げ能力最大3・3トン、船尾に同25トンのテンションを採用。操船性や安全性、作業効率性、省エネの向上を図り、船上に消防用の放水銃も備えた。
 定員は乗組員6人と旅客12人の計18人。船員室はすべて甲板上に設置し、部屋は床面積7・5メートル以上、高さ2・5メートル以上の個室。船員が快適に過ごせるよう従来より広く設計している。昨年8月4日に起工した。
 畑山造船は昭和7年創業の高い実績を誇る近畿唯一の曳船製造業者。「みらい」は307隻目の船で大型タグボートでは67隻目。畑山代表は「世界情勢の影響で苦労の末の船。大変だったが、明るい未来へ最新鋭の充実した設備を備えた船ができた」と話した。


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