年度内完成をめざす防災福祉センター(完成イメージ図)
印南町は、南海トラフ巨大地震などによる津波被害に備え、浸水地域にある町社会福祉協議会が入る町福祉センター施設を庁舎を町役場近くの高台に移転し、防災の拠点と福祉の拠点を併せ持つ複合的な施設「防災福祉センター(仮称)」を建設するのに伴い23日、町役場で施設建設工事の入札を指名14業者が参加して行い、(株)淺川組=和歌山市、池内茂雄代表=が6億9523万3000円で落札した。27日開会の臨時議会に工事請負契約を上程しており、議会で同意され次第、建設に着手、年度内の完成をめざす。
社会福祉協議会が入る社会福祉センターは海抜4メートルの町公民館側にあり、平成2年に鉄筋コンクリート造り2階建てで建設。延べ床面積は285平方メートル。福祉施策の充実に伴い職員も増えるなど手狭で、津波被害に備えた高台移転に合わせてそれの解消にも対応。移転は行政機能を集約化する狙いもある。
移転先は海抜30メートルの役場庁舎北側の町道沿いにある3384平方メートルの町有地。同地は移転に備え、民有地を一昨年に8121万6000円で購入。防災福祉センターは鉄骨造り2階建て(延床面積1305平方メートル)。別棟の倉庫(鉄骨造り2階建て、延床面積289平方メートル)を設け、センターと倉庫を間につなぎ大屋根(10メートル×18メートル)を設置。空間となる大屋根の下は災害時の避難者やボランティアの受付場所などに活用する。
町は「地震や津波などの災害時には、災害ボランティアセンターを立ち上げる機能を備えた、災害に強い福祉の拠点となる施設にしたい」としている。昨年度に設計を終え、建設に向けて今年度当初予算に防災福祉センター工事請負費7億5606万3000円を計上していた。設計は(株)寺前則彦設計室=印南町西ノ地、久岡政弘代表=が請け負った。
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