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危険業務従事者叙勲、管内から消防功労で玉置憲一氏(御坊市)受賞 〈2018年10月14日〉

2018年10月15日 08時30分00秒 | 記事

 警察官や消防士、自衛官など危険性の高い業務に精励した人に贈られる第31回危険業務従事者叙勲の受章者が決まった。日高地方からは唯一人、消防功労で御坊市湯川町富安1437、元御坊市消防本部消防長(最終階級は消防司令長)の玉置憲一氏(63)が瑞宝双光章を受ける。消防業務を献身的に務め、市民の安心、安全に尽力。11月上旬に東京や県庁で伝達され、拝謁が行われる。県下受章者は28人で、今回を含めて795人となった。

 玉置氏は、南部高校を卒業後、昭和48年4月1日に御坊市消防本部消防士を拝命し、平成20年10月から総務課長、平成24年4月には消防長に就任。「組織づくりは人づくり」をモットーに、主に総務畑で、消防本部の予算、人事、施設の整備など消防組織の発展に尽力し、特に消防施設の充実・強化が重要だと考え、消防車両の購入、消火栓、防火水槽などの設置を数多く実現させた。
 人材育成には特に力を入れ、現場経験の少ない若手職員には、できるだけ研修を受ける機会を与え、知識・技術の向上を図った。市民の信頼に応えるため、迅速、的確な行動と市民に対する接し方を大切にすることなども指導。地域の防火対策として、子どものころからの防火意識を高めてもらおうと、幼少年消防クラブの発足を推進した。就任してから4つのクラブを発足させた。
 44年間におよぶ、消防人生で特に印象に残る出来事が3つあるという。1つは、消防士になった翌年の1月に発生したスーパー「千寿堂」の火災。なりたてで、現場経験が少なく初めての大規模火災ということもあり、上司に指示されるまま、消火活動にあたった。2つ目は、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災。地震発生後、神戸市長田区へ消火隊として現場に駆けつけたとき、その惨状に驚き、言葉を失ったという。数カ所で発生する火災、橋の下での夜営も経験した。3つ目は、消防長になり、県下消防ポンプ操法大会で、小型ポンプ操法の部で塩屋分団が優勝、ポンプ車操法の部で御坊分団が準優勝し、平成28年10月に御坊市消防団の悲願だった全国消防操法大会へ、塩屋分団が初出場を達成したこと。
 現在は、下富安地区の区長(2期目)を務め、地震の揺れを体験できる起震車を呼んだり、近くに避難場所を指定するなど、消防での経験や知識を存分に発揮し、地区の防災意識の高揚に力を注いでいる。
 玉置氏の話 身に余る光栄です。44年という長い間、務めてこられたのは先輩、同僚、後輩に助けていただいたから。また、家族の協力があったからこそだと感謝しています。今後も、この章に恥じないよう精進していきたいと思います。


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