紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

御坊市が防災行政無線整備、10月末から新スピーカー順次使用(デジタル化) 〈2020年9月27日〉

2020年09月28日 08時30分00秒 | 記事


移設した基地局の新操作卓が完成


 御坊市が平成30年度に着手したデジタル防災行政無線施設整備事業で、市役所にある基地局の新操作卓設置が完了した。アレイ効果のある高性能スピーカーを採用した屋外拡声子局の新設も進めており、新システム移行に伴い、10月中旬から今の子局を使用した電子音声放送を始め、10月末から設置を終えた新しい子局に順次切り替え、高性能スピーカーでの放送を開始する予定。令和3年4月から全面供用。総事業費約6億2000万円。

 今のアナログ防災行政無線は昭和60年度に導入し、35年が経過。平成17年の国による規格改定で、それ以前の旧規格無線装置は令和4年度から使用できなくなるため、国の緊急防災減災事業債(市負担3割程度)を活用し、平成30年度に事業着手。30年度は実施設計と電波伝播調査(事業費1242万円)を行い、令和元年度から今年度かけて基地局と子局を更新。
 市役所4階にある基地局は5階に移設し、システムを全面更新。新しい操作卓の設置も終わり、10月12日と13日に試験放送などを行い、問題がなければ14日から今の子局を使い、電子音声による放送を始める。今は職員の肉声で放送しているが、今後は電子音声がメインで、災害など緊急時のみ肉声放送。子局は99局から70局に減らし、順次新設工事を進めており、10月末から準備が整った子局から順次、新スピーカーに切り替えて放送する。
 子局同士の音がかぶさり放送内容が聞き取りにくいなど課題解消をめざし、アレイ効果のある高性能スピーカーを採用。今のシステムは音声による情報伝達しかできず、基地局と子局の情報伝達も片方向のみだが、デジタル化すれば音声に加え、文字伝送、基地局と子局の連絡通話など双方向での伝達が可能になる。
 また、現在個別に行っている緊急速報メールやJアラート(全国瞬時警報システム)など多メディアの配信も1回の操作で同時配信され、配信時間短縮や業務効率化が図れるほか、市民向けメール配信機能を取り入れることでサービス向上につなげる。
 市内では道路騒音や生活雑音、住宅の密閉性の向上などから放送内容が聞こえない、聞こえにくいという難聴地域がいくつか点在しており、デジタル化で解消が期待されるが、解消できないところは新たに登録制のメール配信や電話配信サービス、市ホームページへの放送内容掲載、聴覚障害者向けの文字表示装置サービスを実施する。
 施工は(株)きんでん和歌山支店=吉川正永執行役員支店長、和歌山市=、契約額は5億8520万円。災害時の現場調査、避難所との通信などに利用する移動系無線20台(車載機5台、携帯型無線機15台)のデジタル化も含む。監理委託業務費935万円、新庁舎完成後の基地局移設費約800万円も含めた総事業費は約6億2000万円。


 その他の主なニュース

統合の比井小学校、来年3月28日に閉校式

近畿高校ユース陸上で川口翔君(紀央館)やり投制す

高速促進協が二階幹事長や国交省幹部に半島一周、4車線化の早期完成を要望

美浜町関係者ら知事に西川整備の促進など感謝


この記事についてブログを書く
« 寒川邸(日高川町)をみんな... | トップ | 2020年8月 データバンク »
最新の画像もっと見る