聖徳太子研究の最前線

聖徳太子・法隆寺などに関する学界の最新の説や関連情報、私見を紹介します

近代における聖徳太子のシンポジウム(3月5日開催)

2022年02月25日 | 聖徳太子・法隆寺研究の関連情報
 東北大のオリオン・クラウタウさんが「聖徳太子の近代」という国際シンポジウムを開催します。



日本学研究会 2022年大会
日本学研究会(第3回学術大会)2022年3月5日(土) 10:00-16:45
登録締切: 3月4日(金) 10:00 AM

午後の部・国際シンポジウム「聖徳太子の近代」(14:00-16:45)
アーサー・デフランス (École Pratique des Hautes Études)
  太子の使者――欧文の文献における聖徳太子
ユリア・ブレニナ (大阪大学)
  近代の日蓮仏教における聖徳太子像の種々相
オリオン・クラウタウ (東北大学)
  〈憲法作者〉としての聖徳太子の近代

コメント: 石井公成(駒澤大学)
司会: 大澤絢子(日本学術振興会)
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研究会事務局: tohoku.nihongaku@gmail.com

 リモート開催ですので、参加希望の方はここから申し込んでください(こちら)。親しい人ばかりであって、私はコメンテーターを頼まれてます。

 近代日本の仏教学について精力的に研究を進め、この分野の若手のリーダーとなっているオリオンさんとは、古いつきあいであって、駒澤大でのシンポジウムで話してもらったこともありますし、彼が編集した論文集『戦後歴史学と日本仏教』(法藏館、2016年)に書評を書いたこともあります。オリオンさんは、偽の「憲法十七条」や聖徳太子のものとされる怪しい予言にも関心を持ってましたね。

 ユリアさんは、近代の日蓮主義についてすぐれた論文を次々発表しており、石井監修、近藤俊太郎・名和達宣編の『近代の仏教思想と日本主義』(法藏館、2020年)にも寄稿してもらっています。

 パリの高等研究院のデフランスさんには、コレージュ・ド・フランスで「論議」のシンポジウムが開催され、私が芸能と論議の関係について発表した際、掛詞・縁語などがたくさん出てくるすさまじく厄介な古文資料を見事なフランス語に訳してくれており、感謝するばかりです。西洋における聖徳太子の紹介についての論文を書いています。

 1400年遠忌で数多く開催されている聖徳太子シンポジウムの中では、かなり特異で示唆する点が多い試みになることは疑いありません。