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原油の下落が続く中で、来年の世界はどうなる?ロイターのコラムニストの予想。

2014年12月13日 14時29分15秒 | 日記
 年末が近づくにつれ、2015年がどのような年になるのか、誰しも関心が深い。日本の来年の予想なども、週刊誌などでにぎわいそうだ。

 ロイターのコラムニストが、来年の予想を行っている。やはり何と言っても原油の大幅な下落がどういう推移をたどりそうなのか、誰しも気になるところだ。

 筆者が見たところ順当な見方で、これ以上の大幅な価格下落は止まるだろうとの予想で、原油の汲み出しコストを考えるともはや限界を超えているとの見方だ。

 中国は習近平や香港政府の梁振英・行政長官の学生デモ終息の勝利により、中国政府の方針変更はないと見ているようだ。ただ民主化運動がくすぶり続けるようだと予想している。

 中東は、筆者も勉強不足のせいもあるが内容の理解がややこしい。ただ来年も「イスラム国」や「ハマス」やイスラエルも絡んで、混迷の度を深めそうだ。

 欧州は経済成長が停滞しているため、移民排斥などの動きが各国に広がると予想している。

 資本主義経済の根本の理念である民主主義が、人気取り政策のポピュリズムに流され、自由主義経済圏の統治がうまく機能しなくなっている事も大いに問題だという。

 アジアでは中国、インドを取り上げているが、もはや老人国になりつつある日本には、さして興味はなさそうである。

(ロイターより貼り付け)

コラム:原油安は続くか、そして2015年の10大予想
2014年 12月 12日 17:02 JST
John Lloyd

[11日 ロイター] - 毎年この時期になると、新年の予想を立てるのがジャーナリストの恒例行事となっている。原油安の動向など、2015年の10大予想を挙げてみた。

(1)原油相場は底入れ:原油価格は過去5カ月間で40%も下げ、経済成長に追い風を吹かせようとしている。しかし原油の開発・掘削コストは下がっておらず、原油価格が1バレル=70ドルを下回る水準では元が取れなくなる。中東産油国は原油供給を増やして北米のシェールオイル生産を採算割れに追いやろうとしている疑いがあるが、彼らとてさらなる市況低迷は望まないだろう。景気がさらに拡大すれば石油需要は再び増え、価格も上がるだろう。今のうちに安値を拾っておくべきだ。

(2)中国共産党は民主化要求に屈せず:香港の民主化要求デモが事実上収束したことは、中国共産党および香港政府トップの梁振英・行政長官にとって勝利を意味する。中国の習近平・国家主席は2013年3月に就任して以来、抗議活動を一切容赦してこなかった。香港のデモが収束し、彼は2015年もその考えを曲げることはないだろう。しかし市民の民主化への欲求はくすぶり続けるはずだ。

(3)中東情勢が緊迫化:今年の中東では主な役者がこぞって態度を硬化させた。エジプトのシシ大統領はイスラム組織「ムスリム同胞団」支持者ら数千人を殺害、あるいは拘束し、東部と西部の国境地帯ではサウジアラビア指導者らの全面協力を得て、イスラム原理主義組織「ハマス」を後ろ盾とする反乱軍と戦っている。シリアのアサド大統領は過激派「イスラム国」打倒を目指す。イスラエルでは、来年3月の総選挙後に発足する次期議会が、民主国家よりもユダヤ国家の側面を強調する物騒な提案を再び取り上げるとみられ、国民の4分の1を占めるアラブ系市民はますます宙に浮きそうだ。イランは核兵器の部品密輸が疑われているため、核協議の見通しは暗い。中東情勢は間もなく深刻化しかねない。

(4)欧州に移民排斥の波:欧州では移民排斥の傾向が一層強まるだろう。英国で2015年に予定される総選挙では、反移民の英国独立党が躍進しそうだ。フランス、イタリア、スウェーデン、オランダの各国でも反移民政党が台頭している。ドイツでも反欧州の「ドイツ代替党」が反外国人色を一層強めている。外国人を敵対視するムードは、ポーランドと英国を除く欧州全域での経済成長の停滞が一因となっており、来年もさほど状況好転は見込めそうにない。

(5)キリスト教に重い十字架:2013年3月のローマ法王フランシスコの選出でキリスト教は勢いづいた。オープンで比較的リベラルな法王の姿勢は世界中のメディアに好意的に取り上げられている。しかし法王の限界もまた、鮮明になってきた。女性司祭、聖職者の妻帯、同性婚、避妊などへの不寛容な姿勢だ。カトリック教会の支持者層が、アフリカと南米で台頭するペンテコステ派や不可知論者へと流れている。英国のカンタベリー大主教は最近、英国国教会が分裂しかねないと警鐘を鳴らした。そしてキリスト教信仰全般が、イスラム教圏、特にパキスタンでの不寛容、攻撃、殺害などに一層苦しむことになるだろう。

(6)富める者はますます豊かに:大富豪はさらに富み、貧しいものは貧しいまま、労働者層あるいは中間層はほんの少し豊かになるかもしれない(米国ではようやくそうした状況が訪れつつある)。2014年のベストセラー、「21世紀の資本主義」を著したトマ・ピケティ氏は「資本主義は容赦のない持続不可能な不平等を自動的に生み出し、その不平等は民主主義社会が基盤とする能力主義的価値観を劇的に損なう」と論じている。つまり今日の富は明日になれば早速さらなる富を生み出すが、勤労がもたらすものは(あなたが幸運であれば)毎年少しずつ家計が楽になる程度のこと。来年もまた、家計は少ししか潤わないということだ。

(7)モディ首相が改革遂行:ことし5月に就任したインドのモディ首相は、同国に力強い経済成長を取り戻し、世界第2位─間もなくトップになるだろう─の人口大国らしく振舞えるようにすることに尽力している。首相はインドの大企業とメディアからほぼ全面的な支持を得ており、彼なら成し遂げられるかもしれない。

(8)ウクライナとロシアの経済悪化:ウクライナ経済は「メルトダウン」状態に近い。外貨準備は急スピードで減り、通貨フリブナは先月、1ドル=13フリブナから16フリブナまで下がり、さらに下落しそうだ。これによって銀行は多額の損失を負っており、財政赤字は国内総生産(GDP)の10%を超えて一段と拡大する見通しだ。ピーターソン国際経済研究所のウクライナ・ロシア専門家、アンダース・アスランド氏は先月、「ウクライナの銀行システムが凍結するのは時間の問題に見える。生産と生活水準が急降下するだろう」と記した。アスランド氏によるとロシアはウクライナよりゆっくりとしたペースではあるが、やはりメルトダウンに向かう。経済制裁がロシアの銀行と企業を打ちのめし、原油価格の下落が国民を苦しめる。するとプーチン大統領は経済立て直しに専念するため、ウクライナから手を引き始めるのだろうか。期待は禁物だ。

(9)民主主義の正念場:ここ数年、民主主義の評判が悪い。その経済システムである資本主義は大衆に富をもたらしていない。中国を筆頭に独裁的指導者が権力を握り、民主主義の中心地たる欧州では、第二次大戦このかた政治を司ってきた中道政党がポピュリズムの波に脅かされている。あらゆる西側諸国において、かつて着実な経済成長が潤滑油の役割を果たしていた統治者と市民との社会契約にほころびが目立ち始めた。民主主義を信奉する政治家は来年こそまなじりを決して立ち向かうべき、いや、立ち向かわねばならない。有権者に対し、また政治家が互いに、世界が今直面する試練の大きさを示し、すべてはかつての状態に戻るだろうと信じるふりをやめ、新たな戦略を採用することに同意を取り付けようと努めねばならない。

(10)新しいメディア:われわれの商売であるジャーナリズムに一筋の光明が差しつつある。私のような新聞屋でもインターネットの時代に入ったことは理解している。ジャーナリズムとは、世界で、国々で、自分の住む町で、何が起こっているかを伝える手段に過ぎない。いまでは週末まで待たなくても、数分後にそうした情報がただで手に入る。地域情報を伝えるウェブサイトもあちこちで立ち上がっている。民主主義を嫌う独裁主義者は独立系のメディアもまた嫌がる。しかしわれわれにはニュースメディアの将来が見えており、それはかつてなく豊かで多様性に富み、政治的な力を備えたものだ。

(貼り付け終わり)

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