ニセコ高原風だより

ニセコ高原のアコーディオン弾きがお送りする季節のおしらせ。

三島有紀子監督、はじめての長編映画・・・

2011-11-23 18:01:44 | Weblog


お天気は落ち着いた良い日だった。
朝から,札幌ファクトリー内にあるユナイティッドシネマへ出向いた。
映画「しあわせのパン」試写会は受付に招待者の名簿が用意されていて
全席指定だった。
『これは、火事になったら、かなりヤバい!!・・みたいな』迷路のような入り組んだ
通路階段を歩いてNo9のブースにたどり着く。
ほぼ,満席になった。

三島有紀子監督、はじめての長編映画、非常に「こだわりのある」それぞれの美しい一枚の「絵」のような
情景描写が続いて行く、洞爺湖を見下ろす「都会からは隔絶された」パン屋さんを舞台に
3つプラス1つのストーリーが展開されて行く、それぞれの役者さんがちょっと「こわばった」雰囲気の
動きにも見えた。話し手はそうでも無いかもしれないけど、聞き手は「ちょっと話を急ぐ・・・なぁ」という
印象を持った、コミックのページをさっさとめくって行くようなイメージに捕われた。
演技の間、言葉を少なくして,演技の間を持たせたようにも見えるけど、ストーリー自体に
「ううん・・・そうか」というようなチョットした間が少なくて・・・・
音楽は,非常にしっかりした,強いイメージを持った、もう少し優しくてもと感じる所があったけど、
これは素人の私の感じた事だから・・・・。
何でも無い,一見無駄な「絵」が全体に幅を深さを持たせる事も考えられる。
先日見たシアターキノでのモノクロポーランド映画がそうだった。
話は憶測として進まず、淡々とした情景描写の中に「ううん・・・そうか」・・と考えさせられるものがあった。
映画って,結局監督さんが何を見ているのか、何を思い描こうとしているのか・・・になる。
そう言う意味では、三島有紀子監督の思い描かんとしている所は,充分に伝わった映画だと思った。
エンディングロールの最後の最後まで見つめて、私とタテヤマさんの名前を確認した。

上映後に舞台挨拶があって、主演の原田知世さん、大泉洋さん、三島有紀子監督が挨拶をしていた。
最前列・前3列が、プレス・メディア用に解放されてあった。
大泉さんはしっかり,大泉節を語られていた、自分の出演する他作品まで紹介されて、ちょっとハラハラしたけど、
原田さんは映画と同じ、訥々(とつとつ)とした落ち着いた印象だった,三島有紀子監督はノースリーブの
黒のワンピースで目をキラキラさせて、まだまだこれから「やりまっせ・・」見たいな強い印象を
与えてくれた。
でも,売れなかったら・・・非常に厳しい世界なのだろう。
確かに,描きたいことは、分かる気がするし、私達に今何が必要なのか・・・と言えば,
確かにそうだけど,田舎の現実ってもちょっと深刻な部分もある。
あまりにも美しい情景の中で、今,私達が直面している「心のありよう」という難題を
三島有紀子監督らしい切り口で表現されたのだと思う。

そのまま、タテヤマさんとお昼を食べて、私の家で練習した。