京都市立小学校の夏休みは7月25日に始まり8月25日までの、ほぼ1っか月間です。
7月20日終業式、9月1日始業式に慣れてきた中高年・老人には少し違和感があります。
休暇短縮の理由はいろいろあげられますが、全教室にエアコン完備という教育環境
整備も一因。下敷きでバタバタあおぎ涼をとりながら授業を受けた思い出を持つ老人には
隔世の感があります。
夏休みと聞いて頭を横切るのは、日が暮れるまで虫取りや水遊びに夢中になったこと、
宿題(日記・写生・採集・自由研究等)に登校間際の追い込みで苦しんだこと等、今と
なればどれもが懐かしい思い出です。
79歳の老人の日課であるウオーキングで出会う、夏休みの郷愁を誘う「朝顔」と
「ラジオ体操」の様子を写真でスケッチしましたので紹介します。
歩いていて思うのですが、最近朝顔の花に出会うことが本当に少なくなりました。
終戦直後の食糧難時代に育った老人は、猫の額のようなわずかな空き地にも野菜を
作った思い出と同時に、その横で朝顔が咲いていた記憶が残っています。
上の行燈仕立ての鉢植えはご近所さんの1年生の家の前で写したのですが、今では
鉢植えで朝顔だけを育てているお家が少なくなっているようです。
下の写真のようなお宅はまれで、ゴーヤのグリーンカーテンに乗っ取られてるようです。
次に早朝ラジオ体操の風景二つ紹介します。
夏の懐かしい思い出として、親・子・孫へと受け継がれ心に残していきたい風物詩。
昔は全町内・全小学校で実施されていたのですが今では影を潜めているようで、
元体育教師の私はとりわけ残念な気持ちでいます。
下の写真は隣の小学校で地域の団体が音頭を取って実施されているのを写したものです。
ここでラジオ体操についてのうんちくを少し。
その歴史は古く1928年(昭3)国民の健康保持・体力向上目的としてはじめられた。
特に戦後の殺伐とした社会の中、時代を担う子供たちに元気を出してほしいという
願いを込め「ラジオ体操カード」を配布して普及していったという歴史があります。
軽い運動のようですが約15分間実施すれば一日分の運動量が確保できるとか。(第一
葉3分11秒、第二は3分30秒)
体育教師としての思い出は、「体操」となると教えている生徒にいやがられ、嫌われていた
教材で、無理やりやらせた苦い記憶が。
ところが私が56歳の時、悪性リンパ腫という血液のがんで府立病院に入院中、内科病棟
では10時ごろから患者さんがラジオ第一、第二体操を廊下・広間いっぱいに行うのです。
私は先頭で率先して演示して、患者さんたちの人気者に、また看護師さんたちから感謝された
思い出があります。
ラジオ体操ではありませんが近くの北野天満宮のお土居でお年寄りの早朝体操の
集まりが実施されていますのでその様子も。
最後になりましたが今週の花、「熱帯性・亜熱帯性スイレン」です。
蓮と同じように泥水に清らかな花を咲かせます。日本の睡蓮と違って花が水面から
伸び出て咲き、花色も原色に近いのが多いことです。
立体感を出すために水面に花影が映るところを望遠で狙ってみました。
残念なのは水色の花が写せなかったことです。