100キロマラソンで宮古島に行って気づいたのことは、平良市の中心街がなんとなく寂れてきているのと、そして郊外のショッピングモールが出来て客を集めていることでした。空港と中心都市平良市の間を行き帰りの二回別な道を歩いたので、二年前には分からなかったことが分かりました。今日本中で同じことが起こっています。宮古島は車社会だからその傾向は本土と軌を一にしています。
宮古島の産業はおもに観光とサトウキビです。観光は海外旅行が安く出来る現在、苦しくなってきています。前回来たときにタクシーの運転手に聞いた話では、沖縄本島は本土の7割の収入、宮古島は沖縄本島の7割の収入とのことでした。宮古島は本土の半分の収入ということですね。
東平安名崎灯台からの眺め
こういう時代です。古くからあった宗教行事も観光化されたもの以外は廃れてしまったようです。かって谷川健一によって記録された大神島や狩俣の宗教行事は行われなくなったと言います。
神の降る島大神島遠景
一方島尻のナマハゲによく似たバーントウは観光客を集めているそうな。
地方の伝統行事がどんどん失われていくのは時代の流れでしょう。
世界中でグローバリズムの大波が伝統社会をゆすぶり破壊いつつあります。
民俗学や人類学はもう過去を扱う学問に変ってしまいました。
宮古島から帰って掛川に来るときに聞いたラジオに、
宮古島出身のシンガーソングライター、下地勇(しもじいさむ)が出演していました。
彼は宮古島の方言をそのままに詩を作って歌っています。
彼の歌はYou Tubeで簡単に聞くことが出来ます。
彼は方言で歌う理由も語っています。
こういう若者がいることが救いに思えますし、
宮古文化の未来を作っていくことでしょう。
前回宮古島を訪れたときはちょっとだけ三線を習って、帰ってから三線を買って宮古島の民謡なりやまあやぐなどを練習しています。
今回は下地勇の歌に出会いました。ちょっとした旅でも素敵な出会いがあります。