自遊日記

定年後の備忘録

東北の旅(7) 秋田・田沢湖

2007-07-31 17:46:34 | 国内旅行

乳頭温泉を少し南下した所、秋田駒ケ岳の麓に、田沢湖はある。
水深423M、日本最深の湖だそうだが、外見からは深さは解らない。






湖畔に変った像があった。






台座の説明を読むと、田沢湖と台湾の澄清湖との姉妹湖提携に伴い
台湾から贈られた像のようだ。

「飲水思源」とは、「本をわすれるな」の意のようだ。
昔から人類は水を得るのに大変な苦労をしてきた。

今でこそ蛇口をヒネれば、簡単に水を得られるが、
我々は、用水の際、この本源の重大さを忘れてはいけない。
といった意味のようだ。

ちょっと耳の痛い話だ。







湖岸でヒメマスの塩焼きを賞味。
香ばしくて美味。








5時頃、ホテル到着。
秋田の郷土料理、きりたんぽ、稲庭うどんが美味だった。
家内は日本酒、私は地ビールでほろ酔い機嫌。

食事の後は、ロビーで津軽三味線を鑑賞。
地元の湯治客に混じって、みちのくの旅情を満喫した。

東北の旅(6) 秋田・乳頭温泉

2007-07-30 22:51:26 | 国内旅行
奥入瀬渓流を散策の後、秋田県の乳頭温泉郷に着く。
田沢湖の東北に位置するひなびた温泉郷だ。

乳頭温泉の名前の由来は、ガイドさんによると、
乳頭山(この山は乳頭に似た形をしている)のふもとにあるから、
更に、乳白色のお湯が出るから・・・の2説があるそうだ。






バスは乳頭温泉郷の入り口、田沢湖高原休暇村までしか行けないようだ。
ここから先は歩くしかない。

休暇村の先に6つの秘湯がある。
休暇村自身にも温泉が湧いているので、歩くのが嫌なら休暇村の
温泉に入る事も出来る。

ガイドさんから温泉の地図が配られ、ツアーの一行は思い思いの温泉をめざし
散っていく。

我々はブナ林に沿って西へ進んだ。





しばらく行くと大釜温泉が見えた。
古い小学校の校舎を移築し、温泉に活用しているようだ。

温泉入り口に、小さい二宮金次郎の像があった。

ガイドさんからもらった地図を見ると、大釜温泉の
露天風呂は、男用と女用が夫々1つ有り、とある。

この先にある蟹場温泉の欄を見ると、露天風呂は
混浴1つ有りとある。

どこに入るか家内と協議。
「折角こんな秘湯までやってきたのだから、混浴露天風呂に入ろう」
という私の意見が通り、大釜温泉はパスして、蟹場温泉
をめざす事にした。






しばらく進むと、蟹場温泉の道標があった。
お目あての、蟹場温泉はもうすぐだ。







しばらく歩いて蟹場温泉に到着。
湯治客が泊まれる部屋も備わっているようだ。







「秘湯の宿 蟹場温泉」の行灯が架かっている。
人里離れた山奥に佇む、ここはまさに秘湯だ。
看板に偽りなし。







ここは内風呂が男2、女2の計4つあるが、ここのウリは
混浴露天風呂だ。

母屋から細い山道を降りて行くと、鄙びた露天風呂が見えてきた。
同年代のカップルが一組入っていた。

写真の小さな橋を渡った所から、ぶくぶく熱い湯が噴き出し
湯船に注いでいた。
正真正銘、源泉掛け流しだ。






脱衣所は男女別れているが、湯船は1つ。

貸切露天風呂に入った経験はあるが、他人様も一緒の
混浴は初めての経験。

入る時はちょっと緊張したが、同年輩のカップル一組だけしか
入っていなかったので安心。
写真を撮るゆとりもあった。

ここの湯は、乳白色でなく無色透明だったが、いい湯だった。
渓流のせせらぎを聞きながら、のんびり秘湯の風情を味わえた。
猿が横に浸かっていても、おかしくない鄙びた山の温泉だった。









蟹場温泉を出て、山を少し下ったところに、妙乃湯があった。
パンフレットを見ると、ここにも混浴露天風呂がある、と出ている。

混浴慣れ?した私としては、見逃す訳にはいかない。
家内は、疲れたのでパスする、と言うので私一人単身で乗り込む事にした。

下の写真は、妙乃湯玄関横の休憩所。
蓑と裸電球が風情あり。
休憩所の左手には、先達川が流れており、露天風呂から川が望める。









妙乃湯温泉の暖簾をくぐる。
なかなかオシャレな佇まいだ。

露天風呂の表示に従い進む。
最初のコーナーは男女別になっていた。
無色透明の単純泉と、茶褐色の含鉄泉の2種類の湯船があり。

しかし四方が壁で、露天風呂の感じがしない。
どこが混浴露天風呂?とボヤキつつあちこち見ると
向こうの壁に何か書いてある。







風情のあるランプの横に「混浴露天風呂入り口」と書いてある。
なるほど、ここで止まってもよし、この先に進んでもよし
という事のようだ。

私はもちろん、混浴コーナーにまで進出。







幸か不幸か、誰も入っていない。
独り占めで絶景を愛でつつ、2つの湯を楽しむ。

混浴露天風呂には金の湯と銀の湯の2つの湯船があり。
写真は銀の湯。

もうひとつの先達川沿いの金の湯を撮ろうとしているうち、
男性客が1人入ってきたので、撮影断念。

のんびり山の湯を楽しんだ後、妙乃湯を出ようとした時、
中高年の女性を中心にした、山歩きのグループがドヤドヤと
妙乃湯に到着した。これから入浴する気配だ。

あわや、このグループと、露天風呂で遭遇するところだった。
遭遇しなかったのは、幸というべきか、不幸というべきか???

東北の旅(5) 青森・奥入瀬渓流

2007-07-29 09:57:16 | 国内旅行

十和田湖から奥入瀬渓流に向かう。
渓流沿いのブナ林に心が和む。









渓流沿いの遊歩道を歩く。

「住まば日の本、遊ばば十和田、歩きゃ奥入瀬三里半」と
大町桂月に称えられた奥入瀬。
気持ちのいいウオーキングだ。

ここ銚子大滝でたっぷりマイナスイオンを浴びる。








奥入瀬らしい渓流美があちらこちらに・・・
紅葉の季節も見てみたいものだ。









本流に注ぐ、小さな滝がいくつもあった。
不老の滝、白糸の滝、白絹の滝・・・。
これは、九段の滝。







かなり進んだところに、「石ヶ戸」があった。
石ヶ戸とは、この地方の方言で「石の小屋」の意だそうだ。

昔、お松という美女の盗賊がここを根城に旅人を襲っていた・・・
という伝説があるようだ。







渓流を被うように伸びている、ブナの葉っぱ。

ブナの保水力はすごいそうだ。
木の根っこの周りに積もった枯葉がたっぷり水を含み
徐々に吐き出す・・・。
山が貯水タンクの役目をしている。

ブナの多い東北地方で水不足は無いそうだ。

ブナの葉っぱは雨水を貯めこみ易いように、お皿のような
形をしているそうだ。
いい仕事をしているブナに感謝!!。

東北の旅(4) 乙女の像

2007-07-28 17:35:17 | 国内旅行

2日目、最初に訪れたのは十和田湖のシンボル「乙女の像」
詩人で彫刻家の高村光太郎の遺作だ。






「おとめの像」というより「ふとめの像」と呼ぶ
口の悪い人もいると聞いたが、健康的な女性像でいい作品だ。








乙女の像の立つ、御前ヶ浜から少し東に歩くと、十和田神社がある。
十和田神社に通じるブナ林の小道は、散策にもってこいの快適空間だ。







十和田神社のガーゴイル??
なかなか趣きのある神社だった。












十和田湖の朝、遊覧船も勇躍沖へ向かっていった。

東北の旅(3) 青森・十和田湖

2007-07-28 14:06:40 | 国内旅行

松島から東北自動車道を一路北上。
350KM走って十和田湖に到着。

ホテルのロビーから見る、夕刻の十和田湖。





ホテルの横を神田川という小さな川が流れている。
この川は県境になっており、写真右手が青森県、左手は秋田県。

県境の看板の前で観光客が写真を撮っている。





夕食前のひととき、我々もホテルを出て湖畔を散歩。






遊覧船の船着場が見えた。






船着場まで、歩いてみた。
爽やかな風が心地よい。







八甲田という名の双胴船が停泊していた。
映画「八甲田山」を思い出した。
雪中行軍の悲劇を描いたものだが、あの八甲田がこの近くとは・・・

随分遠くまでやって来たなー  と感じた。






夕食はグループ毎にテーブルを分けられており、快適。
きりたんぽに味噌をつけ、蒸し焼きにしたものが美味だった。







翌朝、出発前の時間を利用し、再び湖畔を散策。

ホテルの側にナナカマドの木があった。まだ実は緑色。
十和田湖をバックに、これが赤く色づいたら綺麗だろうな~。

ここは、もう一度訪れたいホテルだ。










私が景色に見とれているうちに、家内は神田川で魚を
捕まえていた。

日頃、のんびり構えている家内だが、イザとなれば俊敏な動きも
出来るようだ。
家内の意外な一面を発見した。

もちろんキャッチ&リリース、家内はすぐに、川に逃がしてやっていたが
魚の目は「なんで、こんなオバハンに捕まったんやろう???」
と言っているようだ。


東北の旅(2) 宮城・瑞巌寺

2007-07-27 14:19:59 | 国内旅行

松島とくれば、瑞巌寺。

♪松島~のさーよー   瑞巌寺ほどの~   寺もないとね~♪
大漁唄いこみにも詠まれている、奥州随一の禅寺だ。

慈覚大師が828年に建立した延福寺を、
伊達政宗が、5年の歳月をかけ再興、1609年に落成。
瑞巌寺と改名し、以後伊達家代々の菩提所となっている。

芭蕉によって「金壁荘厳」と謳われた、襖絵がすばらしかったが
残念乍ら内部の撮影は禁止されていた。






瑞巌寺玄関扉の上部を飾る、左甚五郎作の彫刻。
リスとぶどうが彫りこまれている。






         瑞巌寺参道の石仏。





        岩肌にも仏塔が彫ってあった。






瑞巌寺を出て、近くの円通院を拝観。
ここは、伊達政宗の孫、光宗の菩提寺。

光宗は幼少の頃より文武に優れ、徳川幕府にとっては、
恐るべき逸材だったようだ。

光宗は19歳の若さで江戸城内で亡くなる。
死因に関しては、毒殺説と病死説が伝えられているようだ。





円通院の石庭(七福神庭園)
中央の石は大黒天を表しているようだ。






緑の中、緋毛氈が鮮やか。







円通院を出たところに、茅葺の端正なお堂があった。
1682年に瑞巌寺101世、鵬雲によって建てられた
三聖堂というお堂。

観世音菩薩、達磨大師、菅原道真の三尊が祀られているようだ。






昼食後、五大堂にも参る。
写真は、食事をしたレストランから撮った五大堂。

ここは瑞巌寺守護のため、五大明王が祀られているお堂で、
国の重要文化財にも指定されているそうだ。





五大堂へ行くには、この橋(透かし橋)を渡らねばならない。

但しこの橋には鉄道の枕木のようなものがあるが、隙間だらけ。
隙間からは下の海が見える。
足元に注意しながら渡らざるを得ない仕掛けになっている。

これは、参詣に際しては、脚下(あしもと)を照顧(よくみつめる)
して身も心も乱れの無い状態で臨むべし・・・の意味があるようだ。

なかなか含蓄のある橋だ。

東北の旅(1) 宮城・松島

2007-07-26 18:01:37 | 国内旅行
先週、東北方面のパック旅行に参加しました。

まだイギリス紀行が完了してませんが、記憶が新しい間に
みちのくの旅もアップします。







日本三景のひとつの松島だが、生憎の曇天。
台風の余波か、今にも雨が降りそうな状態だ。

それでも湾内を遊覧する船は、たくさん出ている。
龍の形をした船には、かもめが群がっている。







我々も船に乗り込み、湾内遊覧に出発。
早速、かもめが集まってきた。
乗客がばら撒くエサがお目当てだ。

これだけのかもめに凝視されると、ちょっと怖い。
まるでヒッチコックの「鳥」を見ているようだ。









船が沖の方に進んできても、かもめ君の追跡は衰えない。









下の写真は、鐘島。4つの洞門を持つ島だ。

天気が良ければ、緑の松、白い岩肌、青い海のコントラストが
素晴らしいはずなんだが・・・
まるでモノクロのような写真になってしまった。







波を打っているように見えるこの島は鎧島。
松島には、美島、奇島併せて260余島あるそうだ。








係留されているヨットを眺めながら、無事帰港。

「そもそも、ことふりにたれど松島は、扶桑第一の好風にして
およそ洞庭西湖を恥じず・・・」
芭蕉も、奥の細道でこの様に絶賛している松島だが、
今回はちょっと期待はずれの感あり。

30年程前に訪れた時の印象では、もっと海と空が綺麗だったが・・・。
前回は余程好天に恵まれていたのかも。

ロンドン・わがまま歩き(52) ノッティング・ヒル

2007-07-25 16:52:17 | 英国の旅
ケンジントン宮殿を見学した後、ノッティング・ヒルに向かった。
お目当ては、映画「ノッティング・ヒルの恋人」の舞台となった
書店である。









地下鉄クイーンズウエイ駅から乗車、
1駅西の、ノッティング・ヒル・ゲート駅で下車。

クイーンズウエイ駅近くに瀟洒なビルがあった。
上の写真、白い建物にでっかいフジが絡んでいる・・・。
マンションだろうか?

下のビルは、ルーマニア大使館のようだ。
このあたりからノッティング・ヒルにかけては、
各国大使の公邸が集まっているようだ。






ノッティング・ヒル・ゲート駅前からウインドウ・ショッピング
しつつ北上。 このあたりアンティークの店が多い。

この店には、古い鞄や、時代もののゴルフクラブが並んでいた。







この店は、時計を修理する所のようだ。







露店が出ている通りもあった。

ノッティング・ヒルは高級住宅街・・・のイメージがあったが
意外と庶民的な顔も持っているようだ。

さてお目当ての「書店」がなかなか見つからない。

バス待ちをしていたオバサンに尋ねて見た。
「このあたりに、映画ノッティング・ヒルの恋人の舞台になった
書店があるはずですが、知りませんか?」
答えは「そんな書店聞いたことがない」

地元の人も知らないという。
やむを得ず、自力で探し回った。






歩き疲れて、そろそろ諦めて帰ろうか?と話しているうち
家内が「ひょっとして、あれじゃない?」と指をさした。
アタリだった。 執念で見つけてくれた。

しかし、何の変哲もない書店だ。
Travel Bookshop の看板があがっている。







店内に入ってみた。
ことさら、映画の舞台となった事を自慢するような
表示がない。

かろうじて店の隅に、色の褪せかけた新聞の切り抜きが貼ってあるだけだ。
何と奥ゆかしい・・・。








映画のため、世界的に有名になった書店だが、自慢げにPRもせず
つつましやかに営業している姿勢に感服した。

ロンドン・わがまま歩き(51) 娘家族と夕食

2007-07-24 14:33:37 | 英国の旅

ロンドン滞在中の夕食は、外出先で夫婦2人だけで摂るか、
娘宅で娘の手料理をいただくか、このいずれかが多かった。

パパが休みの日には、家族総出(娘夫婦、孫2人と我々夫婦の計6人)で
食事に出かける事もあった。

今日はパパの運転で、ハムステッドにあるパブへ連れてもらった際の写真。

ここ THE OLD BULL&BUSH は1721年創業の由緒あるパブだそうだが、
内装はかなりモダンな感じだった。

混み合う店内で、我々以外に子供連れはいない。ちょっと気がひけた。








パブの回りは、ハムステッドの高級住宅街。

夕闇に浮かぶ屋根は、まるでメリ-ポピンズの1シーンのようだ。







まずは定番料理のFish & Chips を注文。
写真の奥には、孫の主食の哺乳瓶も写っている。














他にステーキ、パルメザン・チーズの乗ったチキン・サラダ、ピザ
などを、シェアして食べた。

料理はどれも美味しかったが、幼い孫2人を連れての外食は、
結構大変だった。

眠くなったり、ぐずったりする孫のご機嫌をとっているうち、
肝心の、ビールの写真を撮るのを忘れてしまった。
旨いビールだったのに・・・。

ロンドン・わがまま歩き(50) サンドイッチ

2007-07-23 21:50:46 | 英国の旅
今回のイギリス滞在中、あちらこちらでサンドイッチを食べた。

サンドイッチは18世紀のイギリスの貴族、
サンドイッチ伯・ジョン・モンターギュが発明したと伝えられている。

彼は無類のトランプ好きで、食事にかける時間も惜しみ
片手で食事が出来るように、パンに具を挟んだものを用意させていたそうだ。
いつしか、この形を「サンドイッチ」と呼ぶようになった、ようだ。

尚サンドイッチ伯は、トランプ好きのただの遊び人ではなく
海軍大臣なんかも歴任した、結構偉いお方だったようだ。

現在のハワイ諸島が、昔はサンドイッチ諸島と呼ばれていた
とは知らなかった。

イギリスの探検家キャプテン・クックが、今で言うハワイ諸島発見。
この時、支援者で且つ当時の海軍大臣であった、サンドイッチ伯爵の名を冠して
サンドイッチ諸島と命名したそうだ。

アメリカに併合され、ハワイ諸島に改名されるまで、100年以上も
サンドイッチ諸島と呼ばれていたようだ。










ひと口に「サンドイッチ」と言っても、食べた場所や
値段により、旨いものから、それなりのものまで、いろいろあった。


これは、ノッティング・ヒルのパン屋さんで食べたサンドイッチ。
さすが製造直売、パンが美味だった。


映画「ノッティング・ヒルの恋人」に出てくる、本屋さんを訪ねて、
ノッティング・ヒルを歩き回り、疲れ果てて入ったパン屋さん。
空腹だったから、旨く感じたのかも・・・。








こちらは、コッツウオルズの小さなレストランで食べたサンドイッチ。
地ビール、サンドイッチとも、超美味だった。

外見は普通のサンドイッチだが、これは「料理」だと感じた。








こちらは、大英博物舘内にある売店で食べたサンドイッチ。
サンドイッチ、カプチーノとも、平凡な味だった。

作りたてを出すレストランのサンドイッチとは、
およそ似て非なる味であった。









カプチティーノと言えば・・・
ハロッズのレストランで飲んだカプチティーノは
値段も立派だが、味も立派だった。

ところで、サンドイッチ伯爵はどのレベルのサンドイッチを
食べていたのだろうか???