自遊日記

定年後の備忘録

庭園日本一「足立美術舘」 その⑤ 寿立庵

2011-07-31 12:38:42 | 国内旅行

庭園巡りを終え、園内のお茶室「寿立庵」で一服しました。

 

 

 

先客があり、六畳台目の部屋でしばらく待たされました。

 

 

 

隣りに、三畳台目のお茶席がありました。

写真は手前座です。

 

 

床の間。

壁は油壁です。ワビ、サビの風情を醸し出しています。

因みに、この「寿立庵」は、桂離宮の松琴亭を模して建てられたものだそうです。

 

 

 

三畳台目の、にじり口。

 

 

にじり口を外から見た図です。

 

 

 

外壁は聚楽塗り。

材料に金属が少し混ざっている関係で、独特の斑点が見られます。

ホタルが飛んでいる様子に見えることから「ほたる壁」とも呼ばれるそうです。

 

 

 

八畳の間の先客のお茶も、そろそろ終盤の様子です。

 

 

 

お茶室の庭に必須の、四つ目垣としおり戸。

 

 

 

やっと八畳の間に入れてもらって、お茶をいただきました。

軸は「富貴是吉祥」でしょうか。

 

 

 

お茶をいただいた後、腰掛待合に座って茶庭の風情を楽しみました。

 

 

 

腰掛待合からお茶席を望む。

 

 

 

小堀遠州を彷彿とさせる石組です。

 

この後、横山大観、竹内栖鳳、伊東深水等々巨匠の作品も鑑賞しました。

たっぷり目の保養が出来ました。

名園の鑑賞と名画の鑑賞を併せて楽しめる、珍しい美術舘でした。

 


庭園日本一「足立美術舘」 その④ 白砂青松の庭

2011-07-30 13:16:55 | 国内旅行

 

こちらは、文字通り白砂青松の庭です。

家内は、「炎天下 松がちょっとかわいそう・・・」としきりにつぶやいていました。

 

 

 

 

窓から見る枯山水庭。

まるで1枚の額絵のようです。

 

 

 

 

こちらの窓からは、池庭が眺められます。

 

 

 

 

紅葉の季節にも、又訪れてみたいものです。

 

 

 

 

こちらは、部屋の壁がくり抜かれており、

生の額絵が鑑賞出来ます。

但し、時々額の中を人が横切るので、要注意です。

 


庭園日本一「足立美術舘」 その③ 池庭

2011-07-28 18:04:10 | 国内旅行

枯山水庭園も見事でしたが、池庭も見事でした。

 

 

 

池の向こうには、お茶室「清風」があり、

この庭に一層の景を与えています。

 

 

 

水量豊かな涌き水で、鯉も気持ち良さそうです。

 

 

 

茶室と言えば、こちらにも茶室「環翠庵」があります。

 

 

 

 

渓流沿いにある風雅な茶室です。

 

 

 

庭園巡りの途中、こんな像を見ました。

一瞬、なでしこジャパンの果敢なタックルを想像しました。

レッドカード覚悟の岩清水選手のタックルは見事でしたね。

 

さて、庭園巡りはまだ続きます・・・

 


庭園日本一「足立美術舘」 その② 枯山水庭園

2011-07-26 17:52:44 | 国内旅行

苔庭の次に、枯山水庭園を鑑賞しました。

 

 

 

木漏れ日の影も、絵になりますね。

 

 

 

遠くの山々まで、庭の一部に組み込まれています。

スケールの大きな庭です。

 

 

 

少しズームアップして見ます。

 

 

 

少し右側にレンズを向けます。

 

 

石組みが見事です。

 

 

さつきも、夫々丁寧に刈り込まれています。

手入れが行き届いています。

 

 

 

 

皆さん思い思いに絶景を楽しんでおられます。

 

ここ足立美術舘では、「庭園も一幅の絵画」と見做されているようです。

冷房の利いた涼しい部屋から、ガラス越しの庭園鑑賞・・・

最初、違和感を覚えましたが、慣れるとハマッてしまいます。

 

 


庭園日本一「足立美術舘」 その① 苔庭

2011-07-25 18:45:31 | 国内旅行

 

先日、島根県にある「足立美術舘」を訪れました。

名園と名画を併せて楽しめる、素晴らしい美術舘でした。

 

 

 

島根へ向かう途中のSAで・・・

ラベンダーでしょうか。

 

 

 

足立美術舘に到着。

足立美術舘は、島根県の東部の安来市にあります。

 

 

 

ここ足立美術舘は、米国の庭園専門誌が

8年連続で「庭園日本一」の評価をしている庭園です。

全国841ヶ所の候補地から選ばれて、

トップをキープし続けているのは、立派です。

 

 

 

入り口を入って最初に見る庭は、苔庭です。

 

 

 

中央の島に苔が見えます。

後方の山も借景として、庭に取り込まれています。

壮大な庭です。

 

 

 

 

ほとんどの松が斜めに立っています。

これは、山に立っていた時の姿そのまんまを、維持しているからだそうです。

無理に垂直に植えたりすると、松は弱るそうです。

 

 

 

 

まだまだ素晴らしい庭が続きます。

どの庭も、室内から鑑賞するだけで、庭を歩くことは出来ません。

庭を歩けないのは、ちょっと不満ですが、

冷房の効いた部屋から名園を鑑賞するのも、結構オツなものです。

50000坪もある広大な庭園ですが、さすがに良く手入れされていますね。

 


「千利休 101の謎」読了

2011-07-22 09:46:35 | 読書

このほど、川口素性著「千利休 101の謎」を読了しました。

先日、利休ゆかりの国宝茶室「待庵」を見学した関係で、

利休に興味が涌いてきました。

 

出自の謎、茶道具の謎、利休の失脚と切腹の謎・・・

・・・多くの謎が述べられています。

しかし謎が解決するどころか、読めば読むほど謎は深まるばかりです。

又悩みが増えました。

 


国宝茶室「待庵」

2011-07-21 11:52:02 | 京都 街歩き

JR山崎駅前に、室町時代に創建された妙喜庵があります。

この妙喜庵の一角に、国宝茶室「待庵」があります。

現在国内には国宝の茶室が3棟あります。

大徳寺の密庵、犬山の如庵とこの待庵です。

利休の作として伝えられる確かなものは「待庵」だけだそうです。

 

「待庵」は書院にくっついた形で建っています。

写真は「待庵」を西側から見た図です。

 

 

壁に沿って少し進んだ西南の角に「ちり穴」があります。

 

 

 

「待庵」の南側の様子です。

中央に「にじり口」が見えます。

にじり口は、淀川の屋形船の入り口をヒントに考えられたそうです。

連子窓と下地窓が設けられていますが、

お茶室に窓が設けられたのは、この「待庵」が最初だそうです。

 

 

 

にじり口から覗いた室内の様子。

お茶室内部の撮影は禁止されていますので、

パンフレットの写真をお借りしました。

二畳隅炉の茶室です。

壁は、ワラスサを表面に出した、独特の塗り方をしています。

禅の精神を取り入れているそうです。

 

秀吉が山崎の合戦で光秀と対峙した際、

利休が秀吉に、この茶室で茶を点じ、禅を談じて

陣中の苦労を慰めたそうです。

 

 

 

 

「待庵」の東側の様子。

手前の松は「豊公袖摺りの松」

秀吉が通った時に袖が触れたことから、名付けられた由。

この松は三代目だそうです。

 

 

 

「待庵」とくっついて建つ書院の扁額。

室町時代のものだそうです。

 

 

書院の窓。

書院で住職から「待庵」の説明を受けました。

 


ひっそり佇む「離宮八幡宮」

2011-07-18 16:47:06 | 京都 街歩き

天王山の麓に離宮八幡宮があります。

昔は、幕府から油の専売権を与えられていたため、

大変な勢力を誇っていたようです。

今は参拝者もそれほど多くなく、ひっそりと佇んでいます。

 

 

境内には神馬の像があったり・・・

 

 

自治権が与えられていた事を伝える碑もありました。

「是より西 八幡宮御神領につき 守護は入れず」

広大な八幡宮の領地に、守護も入れなかったようです。

 

 

 

境内には「製油発祥の地」という碑もありました。

昔は、幕府から油の専売権を得ていた八幡宮の許しがなければ、

油を作るこも売ることも出来なかったようです。

全国の油屋は、八幡宮にお金を納めて製造販売の権利を買いとった由。

八幡宮は経済的に大いに潤ったようです。

 

 

 

境内に、油を捧げている像がありました。

 

因みに、油売りから戦国大名にまで登りつめた斉藤道三も

若い頃は、ここ離宮八幡宮に出入りしていたそうです。

京都から美濃に出て、下克上に次ぐ下克上で

大名にまで成り上がった道三ですが

最後は息子に討たれてしまいましたね。

 

儚さが漂う離宮八幡宮でした。

 


夏の「大山崎山荘」

2011-07-17 12:32:31 | 京都 街歩き

      先日、ボランティア仲間と京都府南部の大山崎方面を歩きました。

 

 

「大山崎山荘」は山崎の合戦で有名な天王山の南麓にあります。

関西の実業家、加賀正太郎が

イギリスのチューダー様式を基に建てたものだそうです。

 

 

 

 

山荘のテラスからの光景。

 

 

 

テラスでボランティア仲間の先輩とのんびり歓談。

自然の風に吹かれながら・・・至福のひと時です。

手すり越しに男山が見えています。

山荘の正式名は「アサヒビール大山崎山荘美術舘」で

喫茶コーナーで出されるビールは、もちろん「アサヒ」です。

 

 

 

山荘のテラスから眺めた景観です。

正面の小さな山は、石清水八幡宮の建つ「男山」です。

八幡太郎義家はここで元服しました。

徳川家康は、八幡宮参拝の途中、ひとりの女性をみそめ側室にしました。

歴史がいっぱい詰った「男山」です。

 

 

 

 

山荘に隣接して美術舘があります。

安藤忠雄設計によるもので、景観に配慮し地下に設けられています。

 

 

 

 

庭を散策。まだあじさいが咲いていました。

 

 

 

半夏生(はんげしょう)も咲いていました。

「大山崎山荘」は秋のモミジで有名ですが、夏の山荘もGOODでした。

 


1990年に訪れたアムステルダムの街

2011-07-11 15:59:11 | スペイン・蘭・独・仏の旅

 

 

オランダと言うとまず風車が頭に浮かびます。

 

 

 

オランダは、国名(Nederland低い土地)の通り

国土の3割が海面より低いようです。

 

 

 

街の縦横に運河が走っています。

 

 

この家なんかは、水びたしを前提に建っている感じです。

 

 

オランダでは人口より自転車の数が多いそうです。

日本のように起伏に富んだ国ではなく、フラットな国土なので

快適に走れそうです。

 

 

プリンセン運河にやってきました。

 

 

 

「アンネの日記」で有名なアンネ・フランクが隠れていた家が

このあたりと聞きましたが、どの家がそうなのかよくわかりません。

 

 

 

 

プリンセン運河沿いに建つ、西教会です。

アンネは隠れ家で、毎日この教会の鐘の音を聞いていたとの事。

密告によって逮捕されるまでの2年間、日記を綴ったそうです。

 

 

 

 

木靴を造っている、小さな工場に立ち寄りました。

娘の土産にと、木靴を買った事を思い出します。

古い写真を断捨離しながら、思い出に耽るのもオツなものです。