ロンドン滞在中の移動手段はもっぱら地下鉄。
12本の路線が網の目のように張り巡らされている。
時々バスも使ったが、ほとんど地下鉄だけで用を足せた。
これは連日お世話になった、Northern Line。
地下鉄とは言え、郊外では地上を走っている。
路線によって座席の仕様が異なるが、これは
Northern Lineのシート。
座席の背もたれ部と窓との隙間20CM程の場所は貴重な場所だ。
新聞を読み終えた人はポイッとここに捨てる。
すると近くの人がすかさずこれを取り上げて読む。
こんなシーンを何度も見た。
紳士淑女も平気で他人の捨てた新聞を取り込み読んでいた。
もっとも、新聞と言っても、駅で配られる無料のフリーペーパーが
ほとんどのようだ。
他人がタダで手に入れたものを読むだけだから、
別に恥ずかしい事をしているとは、感じないのだろう。
都心部に入ると当然地下を走る。
ロンドンの地下鉄は“チューブ”の愛称で親しまれているが、
車体もトンネルも、ま~るく、まさにチューブだ。
ロンドンもニューヨークと同じで、人種のるつぼ。
地下鉄の車内も、多種多様な人々が乗っている。
人間ウオッチングには格好の場所だ。
ロンドンの地下鉄は遊び心も充分だ。
ベーカー・ストリート駅にはシャーロックホームズの
シルエットが・・・。
ヴィクトリア駅にはヴィクトリア女王のシルエットが・・・
路線によっては、このようなロマンス・シートの車両も走っている。
昼の空いた時間に撮ったので、ガラ空きのように見えるが
ラッシュ時の混雑度はハンパじゃない。
大男大女に囲まれ窒息しそうになった事もある。
地下鉄利用に際しては、娘婿が準備してくれた“オイスターカード”
のお世話になった。
地下鉄、バスが乗り放題の重宝なカードだ。
ところで、地下鉄利用上困った事は、駅にエレベーターが無い事。
乳母車に乗せた孫を連れての移動で、階段の登り降りはつらい。
もちろんエスカレーターは整備されているが、乗り換え時
等の際は、いくつもの階段を自力で登り降りしなければならない。
しかし逆に階段が多いお陰で、多くの人の親切にも触れた。
乳母車をかかえ、階段でモタモタしていると、すかさず誰かが
ヘルプしてくれる。
ちょっと悪ガキっぽい風体の若者が、気軽に手伝ってくれた時は
不覚にも、涙が出そうになった。
階段で手を貸してくれた方々!
車内で席を譲ってくれた方々!
心からTHANK YOU で~す。