仕事が早仕舞い出来そうな感じだったから、この映画見る前に時間が合うのでシネマート心斎橋の「ヘル・オブ・ザ・リビングデッド」を見てハシゴしたろか…と思ったが金欠のため1本にしました
久々のデビッド・クローネンバーグ監督作
最初タイトル聞いた時はクローネンバーグ監督の長編デビュー作「クライムオブザフューチャー 未来犯罪の確立」またリバイバルするんか?
またはセルフリメイク?と思ったら同名タイトルだが別物見たいです
場内はレイトに関わらず多数の人がなんばパークスの11スクリーンに詰めかけてます
割と大きい部屋だが私が見た最近のレイトでは明らかに多いです
人工的な環境に適応するよう進化した人類は生物学的な変容を遂げ、痛みの感覚も消えた
自分で体内に臓器を作れるアーティストのソールが体内で作った臓器にパートナーのカプリースがタトゥーを入れて取り出すショーが注目を集める
そんな2人の元にプラスチックを食べてた少年の遺体をショーとして解剖しないかと持ちかけられる…
トイレでプラスチックのゴミ箱をガリガリかじって食べる少年が母親に殺される場面からスタートするこの作品
ホラー映画ではありませんが、久々のデビッド・クローネンバーグ監督らしい作品だと思います
良く内臓感覚とか言われるクローネンバーグ監督の作品ですが、まさに肉体の変容などのテーマはお得意の分野だし、ソールが座るイスやベッドなどの造形は肉体や骨格の一部を連想させ、ショーに使われる小道具なども気持ち悪い造形の物が並ぶ
メスで腹を裂き内臓をグニョグニョしたりと刺激的な描写が多々出てくる
腹を割いた後の傷口をジッパーのように開けてそこに顔を埋め恍惚に浸るカプリース役のレア・セドゥ!
変態的シーンの連続はまさに待ってたクローネンバーグ!
ワンシーンながら強烈なインパクト残し、何とグッズにもなってる(グッズがまた気持ち悪いのんいっぱい揃ってる(笑))イヤーマン!
瞼を縫合され顔中に耳だらけでダンス踊るやつ!
こんなん監督の真骨頂か
肉体の進化による精神の変化を描いた作品のような気がしますが、痛みが消えた世界はまさに何でもありで、その辺の危うさをこの監督さんは描いてるように感じました
印象に残るのはイヤーマン以外では主人公のヴィコ・モーテンセンの相手役のレア・セドゥより
クリスティン・スチャワート演ずる監視役の政府機関のティムリンが良かったです
政府機関の役人ながらムラムラ感が抑えれないのが明らかにわかる雰囲気はエロかった(笑)
淡々とした部分もあり107分にしてはやや疲れたけどクローネンバーグ監督の原点回帰見たいなんは良かったです
★★★ 2023.8.18(金) なんばパークスシネマ シアター11 21:00 D-4