黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『やさしいぴあの』嶋田さくらこ(書肆侃侃房)

2013-12-01 | 読了本(小説、エッセイ等)
おとうふの幸せそうなやわらかさ あなたを好きなわたしのような
魔法瓶に一晩泊まってゆくといい 銀色のお湯になれる幸福
くるくるとまいちれくるいざくさくららんらんきみのめのなかのはな
世界には言いたいことがなくなって雪になれない雨あたたかい
冒険が終わった先を記さない本の作者のような恋人
ぴあのぴあのいつもうれしい音がするようにわたしを鳴らしてほしい
表札になまえ書かれてかわいそう どこにも行けないたましいのこと
すき<pause>やっぱりきらい<pause>でもやっぱり<pause><pause><pause>言わない
便覧のもくじが好きで小説をいちばん終わりから読んでいる
みぞおちに猫をいっぴきのせたまま眠る夜明けは少しつめたい

新鋭短歌シリーズ。
素直で素敵な女性の姿が垣間見えます。
恋する女性らしい、やわらかでかわいらしい歌が満載で、ほわほわしますね。
あまり短歌を読みなれてない方にオススメするなら、まずここから!という感じ。

<13/12/1>