Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

むしろパソコンを持ち歩く感覚 ATRIX 4G

2011-01-08 21:11:44 | Digital Devices

iPhoneのユーザーという立場で言わせてもらうと、スマートフォンは間違いなく便利です。PCと同じレイアウトでパワフルに使えるウェブブラウザや、豊富に使えるアプリケーションなど、PCの様な自由度や閲覧性はそこはかとなく魅力的です。しかも、それがポケットに入れてどこへでも持ち歩ける訳ですからね。

しかしながら、物理的な制限から来る小さな画面や制限された入力方法は、PCに比べると間違いなく見劣りする部分です。デスクワークには少なくとも向かないでしょうね。
そこで、それを両方とも一発で解決するにはどうしたら良いか・・・しかも可搬性を損なわずに・・・という難しい問題を、実にシンプルな方法で解決したのがモトローラのATRIX 4Gです。

これぞパソコンの未来形!? 合体スマホ ATRIX 4G登場 ASCII.jp

「モトローラブースに行って、新製品を押さえてこい」との編集部スマートフォン担当からの指令を受けて、記者は同ブースへと向かった。するとそこにあったのは……、一見したところ超薄型のネットブックにしか見えない1台のノート。
「モトローラがAndroidネットブックでも出したのか?」とのん気にかまえていた記者だが、目の前で始まったデモを見た途端、「Wow!」と思わず声を上げてしまった。説明員がディスプレーを手前に閉じると、背後にはなんとスマートフォンがドッキングしていたのだ!

簡単に言えば、ディスプレイとキーボードが付いたノートPC状のドックにスマートフォンを差し込むとノートPCの様に使えるという端末。これが従来の製品と違うのは、ノートPCの様に使うときには、UIがデスクトップ仕様に変わる点。デモを見る限り、WindowsやLinux同様のウインドウシステムを搭載したデスクトップが動いています。

これだと、正にPCを持ち歩いている感覚・・・。かつて、Turbolinuxが販売していたWizpyの「デスクトップ環境を持ち歩く」が、TurbolinuxをUSB起動出来るだけだったという事実にがっかりした経験がありますが、今度のATRIX 4GはUIこそかわるものの、正にデスクトップ環境を持ち歩く感覚です。

Androidはデスクトップでもスマートフォンでも使えるような設計になっている事から、このような事が実現できたと思いますが・・・それに加えてモバイル向けのCPU等、ハードウェアの進化が著しいことが、最大の要因でしょうね。

・・・マイクロソフトの「ARMで動くWindows」も、こういう「デバイスによって最適なUIを提供する」仕様を期待できないものでしょうか・・・?それがフル機能のデスクトップOSで実現できたら、正に革命だと思うんですけどね。


マイクロソフトの”Arcじゃない”Touch Mouse発表

2011-01-07 23:29:21 | Digital Devices

iPhoneが世に出てから、「マルチタッチインターフェイス」がやたらと注目されています。といっても、主にタッチスクリーンを搭載したモバイルデバイス向けに発達してきましたので、デスクトップでの普及は今一歩と言ったところ。Windows 7では対応しているものの、腕を伸ばして使わなくてはいけないと言う事もあり、そこまで便利という印象は受けません。

そんな中、アップルの出したMagic Mouseは衝撃でした。マウスでありながら、マルチタッチインターフェイスも使えるというのですから。相変わらずマック専用とあって使えてはいませんが、正確かつ楽な姿勢でポインティングが出来るマウスに、自由度のあるマルチタッチを組み合わせるというのは実にエポック且つスマートです。

・・・ところで、同じベクトルの取り組みをマイクロソフトもやっていたことをご存じですか?
Mouse 2.0というプロジェクトで、様々なマウスを試作してはその可能性を探っていたようですが、その中で、Magic Mouseと同じようなコンセプトのマウスも作られていました。

そのマウスが、他のマウスを差し置いてさっそく製品化されることになったようです。

マイクロソフト Touch Mouse 発表、マルチタッチジェスチャに対応 engadget

屈伸するマウス Arc Touch Mouse を今月から一般販売するマイクロソフトが、CES でまた別の製品 Touch Mouse を発表しています。Touch Mouse はマイクロソフトの研究プロジェクト Mouse 2.0 の成果を製品化したもので、マウスの指を触れる面が側面まで静電容量式のタッチ認識センサーで覆われていることが特徴。通常のマウスとおなじ左右クリックのほか、三本指までのジェスチャ操作に対応します。

三本指までのジェスチャに対応する事で、出来ることはかなり多彩。ウェブページのスクロールやウインドウの左右フリックなど、ネタ元のビデオでは見るからに快適そうです。

すでに米国のAmazonでは予約を受け付けており、5月発売だとか。日本での発売は分かりませんが、今度こそマウスを新調するときが来たのかも・・・


そのAndroidアプリ、アマゾンで売りませんか?

2011-01-06 19:34:41 | Thinkings

アマゾンといえば、言わずと知れた世界最大のオンラインマーケットサイト。当初は書籍からのスタートでしたが、今ではCDやDVD、家電に文房具、キッチン用品や食品まで・・・それこそ、生活用品の総合市場として、日々世界中の物欲と戦っています。

その個人向けの小売りに注力してきたアマゾンが、その有り余るサーバーを有効利用するために、クラウドサービスにまで手を出したときはさすがに驚きました。また、形のある物を扱ってきたアマゾンが、MP3の販売を手がけたときも、やっぱり驚きがありました。
ですから、今更「アマゾンがGoogleを差し置いて、審査込みのAndroidアプリストアを開設する」と言われたって驚きません。・・・驚きませんったら。

Amazon.com、Androidアプリストア開設へ、開発者向けポータル公開 INTERNET Watch

米Amazon.comは4日、Android向けのアプリを販売する「Amazon Appstore for Android」を開設すると発表し、アプリ開発者向けのポータルサイトを公開した。具体的なサービス開始時期は明らかにしていないが、FAQでは年内に開始したいと説明している。

ポータルサイトでは、販売するアプリの申請作業や販売管理などが行える。現在、アプリ開発者の登録を受け付けており、会費は年額99ドルだが、初年は無料。開発者が受け取る報酬は、アプリ販売価格の70%または定価の20%のうち高いほうとなる。無料アプリの登録も可能だ。

面白いのは、アプリの販売価格の決定権はアマゾンにあるという点。開発者は定価の設定ができるだけで、いくらで売るかはアマゾン次第というわけです。そのため「アプリ販売価格の70%または定価の20%のうち高いほう」という規定が存在するわけですね。

これによって、アマゾンは通常の商品と同じようにバーゲンセールを設定したり、二本目半額などのキャンペーンを打つことも可能になるわけです。・・・開発者が受け取れる最低の報酬は定価の20%ですから、それを原価とする一般商品と同じ考え方で商売が出来る訳ですね。在庫は考えなくて良いですけれど。

この売り方はアプリストアとしては常識外れかも知れませんが、アプリを普通の商品としてみた場合、実にまっとうなやり方だと思います。むしろ、この定価(というか原価)という考え方は、ネットで形のない物を売る場合のスタンダードになり得る考え方だと思います。

私はアマゾンの決裁システムを基本的に信用しているので、下手にいろんな決裁システムにクレジットカードの情報を握られるよりも、アマゾンに出来るだけ支払いを集約できる今回のやり方はなにげにすばらしいと思ってます。マイクロソフトのWindows Phone 7でも同様のサービスをはじめないものでしょうか?


CES開幕 AMD Fusion APU搭載のノートが続々

2011-01-05 21:08:23 | Digital Devices

この時期恒例となる、アメリカのエレクトロニクス見本市、CESが今年も開幕しようとしています。それに伴いまして、昨日の記事で紹介したAMD Fusion APUを搭載した製品も、各社から続々と発表されている模様です。

・・・もっとも、私が待ち望んでいたような、コンパクトデスクトップ(あるいは、セットトップボックス)の姿は見えなかったようですけど。

レノボ ThinkPad X120e 発表、AMD Fusion APU採用で駆動時間延長 engadget

AMDの Fusion APU 発表を受けて、ではなく微妙なフライングで、レノボが Fusion 採用ノート ThinkPad X120e を発表しています。X120e は AMD Vision Pro プラットフォーム (Athlon Neo 他)を載せていた X100e の後継にあたり、11.6型ディスプレイの薄型筐体に AMD Fusion E シリーズ (コードネーム " Zacate ") を搭載します。筐体は基本的にX100e とおなじ。レノボによれば、もともと高かったグラフィック性能はFusion採用でさらに65%高くなっています。

レノボの他にソニーもノートを出すようですが、少なくともレノボの製品は、500ドルのバリューラインを割り込む、従来で言うネットブック的な物のように見えます。ただ、前身であるThinkPad X100eの立ち位置と、Fusionのグラフィックスコアの性能を考えると、むしろCULVノート寄りの製品であるようです。
要するに、ネットブック並みの価格でCLUVノート性能を実現するという、AMD Fusionのコンセプトをよく表した製品だと言えそうです。

さて、CESではタブレットももちろん多数展示されていますが、タブレット+スライドキーボードであるとか、タブレット+キーボード付きベースというキーボード付きの製品や、ThinkPadの様なノートも多数展示されており、何となくですが、「棲み分け」とか「復権」という言葉が頭をよぎりました。・・・やっぱりキーボードはあると便利ですよね。

「構成によっては400ドルを切る」というThinkPad X120e。Fusionはこの調子で、ネットブックが占めていたエントリーノートの性能をぐいっと引き上げる存在になれるのか?この流れで富士通と東芝にも期待したいところです。


AMDからもGPU統合CPUがついに発表

2011-01-04 20:18:07 | Technology

AMDといえば、言わずと知れたx86系CPU二大巨頭の小さい方。かつて、インテルとAMDがGPUを作ってなかった頃、AMDがグラフィックスチップ二大巨頭の小さい方であるATIを買収したことで、こういう未来は予測され続けてきました。むしろ、その実現はライバルのインテルよりもずっと早いと思われていたと言っても過言ではないんですけど・・・

ついにFusionがきた──AMD、「Zacate」「Ontario」発表 ITmedia

APUは、CPUとGPUを同じダイに「融合させた」とAMDが説明する新世代のCPUだ。AMDはこのタイプの製品をAPU(Accelerated Processing Unit)と呼んでいる。

初めて市販されるAPUとして登場したのは、“Bobcat”という開発コード名で呼ばれてきたモバイル向けのラインアップで、「Zacate」「Ontario」という開発コード名で呼ばれてきたモバイルデバイス向けのモデルだ。

インテルがすでにCoreシリーズの一部の製品でラインナップに加えている、「グラフィックスコア統合CPU」が、ついにAMDからも登場です。しかも、インテルは統合とは言え、CPUのケース内にCPUコアとGPUコアをそれぞれ独自に搭載する形なのに対し、AMDのAPUはそれぞれのコアレベルで統合しているという触れ込みです。

また、それぞれのキャラクターも違います。

インテルのCoreシリーズは、言わずと知れたメインストリーム向け。しかしながら、AMDは低価格帯のネットブックやモバイル機器をターゲットに、低消費電力を重視して設計されている模様です。
GPUをCPUに統合することで設置面積や重量を抑えられるわけですから、低価格モバイル向けという方向性は正に正道と言えそうです。このところインテルに押されっぱなしだったAMDですが、Atomが陣取っているバリューモデルでは漸く巻き返しが出来るかも知れませんね。

私個人としては、APUを使った省スペースデスクトップやファイルサーバー、テレビに接続して使うミニマム機の登場を期待したいです。マザーボードがどれくらい小さくなるか分かりませんが、「3.5インチHDDくらいの大きさで、USBでメインPCと繋ぐと外付けストレージとして動作し、そのままリビングでテレビにつなげてWindowsを起動、メディアプレイヤーとして楽しむ」とか出来たら欲しいですなあ。

なんにせよ、「小さい」「省電力」という単語に最近はワクワクしますね。ただ、やっぱりメインマシン用ではないので、Coreシリーズに対抗できるラインナップも期待したいところです。


たいして新しくもない「新しい音楽フォーマット」Playbutton

2011-01-03 23:59:59 | Digital Devices

音楽というのは、文章や絵画のように紙で保存することは(再現性等が)難しく、何らかの事件や現象、教えなどのように口伝で伝えるのにも限界があります。そんなわけで、ここ100年くらいは様々なメディアに格納する形で市場流通してきました。

ここ数年くらいでフラッシュメモリの価格がこなれてきまして、シリコンオーディオが大学のセンター試験でも使われるくらいまで普及しましたが、その当たりから幾度となく出てきているアイデアが、「フラッシュメモリでの楽曲提供」です。今回紹介するのも正にそれですが、提供元が「新しい音楽フォーマット」と言っているものですから・・・

身につける音楽アルバム Playbutton engadget

PlayButtonは再生と曲送り、ボリューム操作しかできない音楽プレーヤーです。ディスプレイもなければ、シャッフル操作も不可。おまけに曲の入れ替えもできません。iPod shuffleと対抗できそうな製品には見えませんが、PlayButton社の創業者であるNick Dangerfield氏に言わせれば、これは「CDが嫌になった」が、デジタルミュージックには「十分は満足できない」という人々のために作られた、新しい音楽フォーマットだとのこと。

簡単に言えば、再利用不可のインスタントミュージックプレイヤーです。

たとえば愛するバンドのライブに行って、アルバムがこの形状で限定販売されていたら、思わず買ってしまう方は多いのではないでしょうか。

というような、「買ってすぐ聞きたい」という需要に応える、再利用不可の「アルバム」とのこと。

つまり、音楽にもとうとう「使い捨て」という概念が持ち込んだ、ということでしょうか。シャッフルも出来ないし、アルバム一枚分しか一度に持ち歩けないシンプルな使用なので、それこそファンアイテム以外には使い道が思いつきません。

ライブ会場から帰るときの余韻を楽しむとか、旅先でどうしても聞きたくなったという需要はもちろんあるでしょうが、CD等と違って利用シーンが限られるにもかかわらず、30ドルという価格はちょっときついかと思います。というのも、洋楽のアルバムは15ドルから20ドル程度がバリューラインですから、CDに比べても価格がずいぶんと高くなってしまうのです。

このような系統の商品は、これまでにも幾度となく市場に現れるか、発表だけされて消えてきましたが、今回もそうなりそうな予感がぷんぷんしますが・・・ライブ会場でのファンアイテムという需要に絞ってマーケティングをかけるなら、あるいは成功するかも知れませんね。


2011年、新たなスタート(ハードディスクが)

2011-01-02 23:59:59 | PC

2010年12月30日午後。メインPCの電源ボタンをポチッと押した瞬間、今まで聞いたことの無いような連続異音がケース内部からけたたましく鳴り響き、画面にはHDDのチェックを行っている旨のコンソールメッセージと、慌ただしくカウントされていく数字・・・いやー、生きた心地がしないというのは正にこのことです。

チェックが終わって正常に起動した後、叫ぶような異音もおさまりましたが、さすがに私もこのまま使い続ける事に恐怖を感じましたので、そのままAmazonで新しいHDDをポチっていました。

・・・遅ればせながら、明けましておめでとうございます。そんなわけで、今この原稿は、新しいHDDに移行した状態で書いています。年の初めからこんな話題で申し訳ありませんが、HDDと同じように、心機一転頑張って行きたいと思います。

さて、HDDの移行と言っても、年末年始はとにかく忙しかったこともあり、そして色々と手間をかけたく無かったこともあり、Windowsの再インストールではなく、HDD全体のコピーをして交換する事にしました。備忘録もかねて、今回はそのソフトを紹介したいと思います。

HDD内のデータを丸ごと別HDDへコピーできるフリーソフト「EASEUS Disk Copy」 窓の杜

本ソフトはHDD内のすべての情報をコピーするため、Windowsが起動する前にCD起動で動作させる仕組み。そのため配布されているISOイメージを、CDライティングソフトを利用してCD-Rなどへ書き込んでおく必要がある。使い方は簡単で、作成したCDを挿入してパソコンを起動し、表示されたウィザード画面の指示に従っていくだけ。

対応するOSはVistaまでと書いてありましたが、私のWindows7環境でも問題なし。かかった時間は、SATA接続からUSB2.0接続(裸族のお立ち台使用)へのコピー、容量500GBで5時間ちょっと。・・・さすがにチト長い。とは言え、作業の手間的にはソフトを起動して放っておくだけですので、再インストールに比べればかなり楽なのは間違いありません。

このような「対処療法」ではなく、やはり重要なのは日々の備え。具体的にはバックアップです。今回はHDDが届くまでの間に慌てて写真などをバックアップしましたが、下手をすると「電源ボタンを押したけど全く起動すらしない」「HDDが物理的に壊れてデータの読み出し不可」なんて事なる可能性だってあったわけですから、いざというときに慌てなくて済むよう、何らかの準備はしておいた方が良さそうです。まあ、復旧の手間はどうしたってかかるのですけどね。