Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

増税、増税、また増税

2005-07-16 19:02:56 | Life
 どうやら、また公務員給与が下がるかも・・・とかいう景気悪い話がいっぱいな今日この頃。というか、最近の国のやり方はすげえ汚いと思うんですけどどう思われます?

 例えば、都会の人は知らないかも知れませんが、私のような地方に住んでいる者にとっては、車はまさに足なんです。贅沢物なんてとんでもない、車が無いと生活できないんです。や、生活できないとまでは言い過ぎかも知れませんが、日常的に数キロ単位で自転車移動なんて考えられないですよ。公共交通機関もまともに通っていないんですから。
 そんな訳で、まさにガソリンは生命線。そんなガソリンが今とんでもなく値上がりして、消費者の財布をガンガン圧迫しています。そこで、なんでガソリン税を下げるとかそう言うことは考えないですかねえ。

 で、税金が高いものと言えば嗜好品。タバコなんてもはや論外ですが、もう一つタバコよりも多くの人がほとんど毎日消費している大きなマーケットがあります。

こんな案飲めるか!!第3のビール焼酎にも増税

 先にサラリーマン増税の観測気球を上げて総スカンを食った財務省・政府税制調査会(石弘光会長)が性懲りもなく、またぞろ「第3のビール」や焼酎を標的に据えて動き始めた。「取りやすいところから取る」という財務省側の発想は、ソフトターゲットを狙うテロ組織並みで、もはやサラリーマンも決起するしかなさそうだ。

 第3のビールとは、『麦芽以外の原材料を用いた,ビール風アルコール飲料。発泡酒よりも安い税区分となる。2004 年(平成 16)に各メーカーが販売開始。(goo国語辞典)』。要するに、大豆とかを原料にした、こういう製品を指します。
 ビールの大増税に端を発し、その回避策として作られた発泡酒にも財務省の魔の手が伸びました。そこで考え出されたのが第3のビールなのですが、またその「聖域」にまで牙にかけようとしているようです。

財務省は「今夏の出荷動向をみて、改正内容を判断したい」とするが、上半期のペースだと、“子羊はおいしそうに肥えてきた”ということか。

 つまり、「景気よく売れてるなら税収が期待できそうだからぶんどろう」と言うことでしょうか。はっきり言ってなめてますよね。これは、ビール業界が消費者や自分たちのために、必死で考え、開発した努力を踏みにじるものであり、製品の開発意欲を大きく削ぐ、もしくは業界の発展そのものをつぶす行為です。またビール業界のみならず、食品流通業界や飲食業界にもゆくゆくはダメージを与えることだと言うことを少しは考えてもらいたいものです。
 ・・・「お外で発泡酒&第3のビールなんて飲まねえよ!」とは言えです。

 いくら国の借金が膨大であり、不景気の性で税収が減っているからという大義名分の元でも、ここまであからさまだと普段酒なんて一滴も飲まない私でも腹が立ってきます。

 例えば、公共事業の談合問題に対してもそうですし、天下り先の特殊法人への補助金問題など(参考リンク)いくらでも予算を削る事ができる点は残っているはずです。ですが、自分たちに利益をもたらすところは削ろうとせず、弱い物からむしり取ろうとする。
 一番最初に書いた公務員の給与問題にしても、「自分たちも公務員です」という顔をしていながら、「首都圏はむしろあがる可能性がある」というお手盛りのものです。全く持って馬鹿げています。

 自分たちがこういう事態を招いておいて、そのツケを他人に支払わせるなんてとんでもない!というか、ほんとどうするつもりなんでしょう?

 なんて、こんなところでほえていても仕方がないと言えばそれまでですけど、少しでもこういう事に問題意識を持っていただける人が増えれば幸いです。

 さて、税金が消費税くらいしかかからない清涼飲料水でも飲んで、明日の仕事(日直なんです)に備えましょうかね。
 ・・・おいおい、まさか清涼飲料水にまで税金かけるなんて言わないでしょうね?

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10 コメント

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明日は休みなんですか・・・ (ぴえとろ)
2005-07-17 23:52:09
お酒に関連する医療費用は年間に1兆円以上。

それに対して酒税による税収は1兆6000億円と言われています。

これだけ見ると酒税を増税する必要はないように感じるかもしれませんが、お酒の被害は本人の健康だけではありませんよね。

飲酒に起因する犯罪(暴行、交通事故、放火)等も含めると、年間で6兆円を超える経済損失が起きているようです。

酒税では全然まかなえていないですよね。まかなえていない分は当然「日本の借金」に加算されています。

つまり「取りやすいところから取っている」わけではなくて「取らなければいけないところから取っている」のではないでしょうか?



お酒をあまり飲まないkermountさんの立場で考えてみてください。

kermountさんと私が同じだけ税金、保険料を支払っているとします。

・・・と、思いましたがこれ以上書かなくても理解してもらえると思うのでやめときます。

つまり、酒を飲んでいる人達(全員ではないです)が本当に「ツケを他人に支払わせるなんてとんでもない!」なんて思っているなら少し考えものということです。



どちらかというと、私はビール(系)消費者の飲酒に対するマナーの問題のような気がしています。

増税が嫌ならば消費者・企業が自ら節度のある飲酒をアピールするべきではないでしょうか。
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えーと (kermount)
2005-07-18 02:31:33
 ぴえとろさんの仰られることはよく分かります。



 しかしながら、今回の件については、私の意図した点と論点がややずれているようです。

 私は、何で公共事業費や特殊法人への事業評価をし、公共事業費や補助金の削減というまっとうな道を選択せず、安易な増税と言う手段を選ぶのかと言う点に対して苦言を述べたつもりでした。

 国民年金や郵便貯金を”官のための資金プール”としか考えていない官僚や、目先の利益のために法外な債務超過予算を組み続けてきたいわゆる族議員先生の暗黒の歴史を鑑みた際に、そのツケを利益を享受できない末端の庶民に、さらに言えば子々孫々、重くのしかかるようにしていった罪は、「飲酒のマナー」よりもずっとずっと重いと思います。



 裏金もピンハネもできない私たちからすれば、今回の酒税にしても、そう言う奴らの作った借金を払わされているのですから、腹立たしくないはずがないと思うのですが。



 さて、「取るべき所から取る」と言うことに関して、こういう考え方もできないでしょうか。

 今回は酒の話でしたが、これが、例えばゲーム、PCパーツ、コミック、小説、さらにはインターネットプロバイダ等が、これと同じ状況になる可能性は十分にあります。もちろん、これらの品にも、「起因する経済損失」があり、「限られた人だけが消費する」という基本理念はそのままです。

 つまり、このまま進めばピョートル大帝統治下のロシアのように、いかなる物にも税金がかかるというやっかいな包囲網に入ってしまう可能性もあるのです。



 飲酒のマナーについて考えるのももちろん大切だと思いますけど、現在の官僚体質についても十二分に考える価値があると思いますよ。
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個人的にはガソリン税はむしろ増税で・・・ (ぴえとろ)
2005-07-18 04:44:29
論点ずれていますでしょうか。

私は飲酒のマナーについて書き込んだわけではありません。



>何で公共事業費や特殊法人への事業評価をし、公共事業費や補助金の削減というまっとうな道を選択せず、安易な増税と言う手段を選ぶのか

酒税がまっとうではないと受け取れる内容でしたので、酒税の徴収がまっとうであるという説明を行ったつもりです。

そして酒税の徴収が正しい判断であると理解されていれば、そもそも今回の問題は起こらないはずです。

当たり前の政策を当たり前にやっただけで、公共事業費、補助金とは全く関連性の無い話です。



>これが、例えばゲーム、PCパーツ、コミック、小説、さらにはインターネットプロバイダ等

これらにどのような「起因する経済損失」があるのでしょうか。

それが無視できない国の大きな損失ならば、是非税金をかけるべきだと私は考えています。



>つまり、このまま進めばピョートル大帝統治下のロシアのように

今回の増税について変化だと考えられているようですが、酒税に関して政府の方針になんら変わりはないと思います。

今回増税を行ったことによって、酒税による税収は増えるのでしょうか。



マスコミやビール会社に国民が丸め込まれて利用されているという見方は出来ないでしょうか?
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酒税がまっとうではないのかについて (kermount)
2005-07-18 22:14:34
 確かに酒税がまっとうではないとは私も思っていません。ですが、このタイミングは悪すぎると思うのは正直な気持ちです。

 ところで、ぴえとろさんは「経済損失が大きい=酒税はまっとう」という論調の様に私は理解していますが、逆に経済的な話だけならば、ビールを含む酒類全般の市場規模が約8兆5千億円、酒類の経済派生効果が約35%ですので、約11兆円の経済効果を生み出しといると思われます。経済効果のみに限って言えば、差し引き5兆円ほどのプラスになるのですが・・・

 今回の増税によって酒類の消費が落ち込めば、それも無視できない経済損失になると思うのですけど。



 ゲーム、コミックなど先に挙げた物を「生活に必ずしも必要ではない娯楽一般=嗜好品」というカテゴリに押し込んだ場合、という話をしています。

>これらにどのような「起因する経済損失」があるのでしょうか。

 これに関しては調べていないので何とも分からないですが、アルコールほどではないにせよ、何らかのマイナスの経済効果を生み出しているのは間違いないでしょう。例えば、この間の「馬鹿王子」のような事例が一件だけとは思えませんし、それらのおかげで少なくとも眼科治療費に対する医療負担は大きくなっているでしょう。
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そしてガソリン税で自転車道を・・・ (ぴえとろ)
2005-07-18 23:06:55
数値だけの話をされているようですが、お金の流れを考えてみてください。



酒税を徴収しなかった場合、その経済効果から生み出されたお金は損失の補填に回るのでしょうか。

違いますよね。そのお金は主にビール会社、マスコミの懐に入って行くのではないでしょうか。

そして損失を被るのはお酒を飲まないその他国民。我々のことです。



>「生活に必ずしも必要ではない娯楽一般=嗜好品」

ゲーム、コミックが嗜好品ですか?(話とは関係ないですが)



>何らかのマイナスの経済効果を生み出しているのは間違いないでしょう

徴収理由がはっきり分からないものから取るのならもちろん反発するべきです。

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自動車道というか、少なくとも高速道路には使ってほしくない (kermount)
2005-07-19 12:47:40
>酒税を徴収しなかった場合、その経済効果から生み出されたお金は損失の補填に回るのでしょうか。

>違いますよね。そのお金は主にビール会社、マスコミの懐に入って行くのではないでしょうか。



 いくら何でもビール会社も酒税を徴収しなかった場合は値下げを行うでしょう。そうなると、その分のお金が個人の浮動資産に加わりますよね?今までビールに廻していたお金を別のところに消費するわけですから、必ずしもビール会社、マスコミの懐に入るわけではないかと思いますが?



>嗜好品

あくまで、「なくても困らない娯楽」としてのカテゴリにくくった形です。
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今ガソリン税を上げるメリットは大きいと思います (ぴえとろ)
2005-07-19 19:51:12
徴収されなかった酒税の流れの話ではありません。

その酒類業界で発生した利益が、酒類によって発生した損失の補填に回るかどうかの話です。

>差し引き5兆円

の差し引きという部分がちょうど税金のシステムにあたるのではと私は考えています。

つまり酒税として徴収しなければ、一方の利益11兆、一方の損失6兆のままではないでしょうか。



どうも私とkermountさんとで税金の認識が違うような気がします。

もっとも私は小学校で教わった税金の仕組みにそって(半分懐かしみながら)話をしていますので、少し考えが稚拙かもしれません。

つまるところ、私は「国民の公平性を保つ」ことが一つ重要であると認識しています。



そこで、

>確かに酒税がまっとうではないとは私も思っていません。

とおっしゃっているとおり、kermountさんも酒税の正当性についてはある程度認識されているようですが、

酒税の正当性の根拠はどこにあると考えられているのでしょうか?

税金についての認識と併せて教えて頂けると幸いです。
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ガソリン税上昇よりも事業縮小を考えて欲しいです (kermount)
2005-07-20 00:00:56
 認識が違うというのは確かにそうかも知れません。



 私は、税金に対して公平性とかそう言うものは全く感じていません。なぜなら、現行の税金システムが公平性とはかけ離れたところにあると言う認識であるからです。



 公平性のキモである所得税の段階課税にしても、現行の課税方法では振りが大きすぎて、いまいち機能していない様に思います。富めるものは富むし、貧乏人はそこまでです。民主主義ですから。



 また、先の酒税に正当性があると言ったのは、「酒類が嗜好品であるから」という認識が最大です。

 生活に必ずしも不必要だと思われるものには税金をかける、という理念は別に不思議では無いですよね。タバコ税に関しても同様の事が言えます。



 それよりも課税に関して、私が一番問題視している点が、このような税収を増やす案はいいが、その使い道がはっきりしない点です。

 消費税にしても、現在は1%は地方へ割り振る。その他の4%は国税で、その50%は福祉目的。つまり3%分は何に使われるか分からないと言うことです。

 先の酒税にしても、それが酒に関わる福祉目的に使われるならともかく、訳の分からない公共工事に使われるなんてことになったらおかしな話ではないですか?



 税金は公平性こそが重要である、という事は理屈としては分かりますけど、その税金を使ってやっていることが、先の鈴木宗男の話ではないですが、熊しか通らない高速道路だったり、道路公団の福祉施設だったり、必要のない干拓事業だったり、誰も行かないテーマパークだったりすると悲しくなってきます。一部のすげえ限られた人にしか受益されない・・・こんなの全然公平でもなんでもないですよね?



 何をするにしても、使い道をはっきりさせて、さらに「身の丈の経営」をやってくれてれば、私も増税に対して何も言いません。

 ですが、歳出を減らす努力もせずに、増税を断行しようとしている政府の姿勢に腹が立っているのです。 
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公共事業縮小は行われています、それだけ考えても・・・ (ぴえとろ)
2005-07-20 02:12:27
>現行の税金システムが公平性とはかけ離れたところにあると言う認識であるからです。

>現行の課税方法では振りが大きすぎて、いまいち機能していない様に思います。

現行の税金システムに公平性が感じられないからこそ改善するべきだと思います。

それとも今の税金に公平性が感じられないので、改善するだけ無駄ということでしょうか。

今回の話は公平性に欠ける税制を改善するという話のはずです。



>富めるものは富むし、貧乏人はそこまでです。民主主義ですから。

それで納得出来るのならそれまでの話ですね。

あとそれは資本主義の話ではないでしょうか。



>このような税収を増やす案はいいが、その使い道がはっきりしない点です。

結局のところはやはりそこではないでしょうか。

何故最初からそこを軸とした問題が起こらず、増税反対の問題になるのでしょう。

それは今回の問題が国民主体の問題ではなく、業界主体の問題であるからでは?

たばこ税増税の時には使い道についての議論がされていたはずです。

今回の報道に対して違和感は感じないのでしょうか。



>歳出を減らす努力もせずに、増税を断行しようとしている政府の姿勢に腹が立っているのです。 

最初の方でも言いましたが、今回第3のビール・焼酎を増税すると税収は増えるのでしょうか?

よく考えて頂きたかった点なのですが。
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うー (kermount)
2005-07-20 12:55:15
いい加減長くなってきたので、このあたりはまとめてメインの記事にあげます。
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