2011年7月24日、地上アナログ停波まであと3年を切りまして、私の身近でもテレビについてぽつぽつと話が出てきています。当の私は、そもそもテレビをあんまり見ないのと、とりあえず自分用には確保してあるためのほほんとしていますけれど、今あるブラウン管テレビをもったいないと思う人にとってはそうも言ってられないようです。
メイドインジャパンの家電はむやみに強固ですので、耐用年数を過ぎてからでも平気で使えるものを「地デジ見れないし」と捨ててしまうのは確かにもったいない。経済的な理由から買い換えられないという問題もあるでしょうし。
そういう、「テレビを買い換えたくない」という需要に応えるには、やはり「外部チューナー」と使うのがスマートな解決方法でしょう。しかしながら、現在販売されている外部チューナーは1万~1万5000円程度。アナログテレビなら下手すると買えてしまう値段ですので、アナログも見える現時点ではあんまり手を出したくないですね。
というわけで、デジタル放送の一層の普及には、やはり低価格のチューナー開発が急務。というわけで、そのチューナーの価格をぐっと下げる予定のLSIチップを、NECが販売した模様です。
NECエレがチューナー用低価格LSI アナログTVも地デジ身近に FujiSankei Bussiness i
NECエレクトロニクスは14日、テレビにつないで地上デジタル放送を視聴するチューナー(受信機)向けに低価格のシステムLSIを開発し、サンプル出荷を始めたと発表した。来春から量産する。これにより、従来の半値以下となる5000円程度の格安チューナーが製品化できるとみられ、ブラウン管テレビでも低コストでデジタル放送を楽しめるようになる。
価格を半分に落として5000円程度。1万円を大きく割り込むのは、消費者の心理的障壁を取り去るのに非常に効果的だと思いますので、これによってデジタルチューナーの普及が増えるといいですね。ただ、データ放送は受信できないそうですので、地デジ対応の薄型テレビの方は限定的な影響にとどまるでしょう。20インチ以下の二台目需要向け下位機種においては価格下落の恩恵を受けられるかもしれませんが、ミドルレンジ以上の機種となるとあまり影響が無いと思われます。
では、このチップが市場に出回ることでチューナーの値段が下がったら買いか?と言うことですが、「もうちょい待って」というのが正解かなと思います。
今、独占禁止法も絡む形で「B-CASカード不要論」が盛り上がってまして、カードが廃止されますと、リーダー周りのハードウェアとB-CASカードのライセンス料が不要になりますのでさらに1000円~2000円値段を下げる余地があるかな、と。
そんなわけで、今アナログテレビを使ってみえる方については、「ぎりぎりまで待って見極める」方向で行くのが吉かと思います。「ブラウン管の大量廃棄問題」?そんなことは知ったことじゃないですね。簡単に予想できることですから、頭のいい人たちがきっと何とかしてくれますよ。・・・その「何とかする方法」が「リサイクル料の値上げ」じゃないことを祈りたいですが。