生活に必要となる電力は、年を追うごとにますます増加してきており、近年では家の中のエネルギー消費を全て電力でまかなう「オール電化」なるものも現れてきました。
要するに、コンセント無しでは暮らしていけない世の中になったって事です。
それらの電力を供給するためには当然莫大なエネルギーが必要になります。
例えば、今の日本において一番使われているのが火力発電。化石燃料をガンガン燃やしてお湯を沸かし、そこから出る蒸気でコイルを回し、電気を作っています。次に使われているのが原子力。これは、核分裂エネルギーでお湯を沸かし、そこから出る蒸気でコイルを回し、電気を作っています。
この二つは資源を消費しているわけですから、最終的には行き詰まりを迎えます。また、電気を使った後に出来るもの(火力なら二酸化炭素、原子力なら放射性廃棄物)も問題になります。
そういうことを考えたときに、有利?になるのが自然現象を利用した水力発電や潮汐発電、地熱発電・・・そして風力発電です。
お隣の中国では、増大する使用電力をまかなうため、超壮大な風力発電が計画されているようです。
一都市に電力を供給する巨大磁気浮上風力タービン engadget
中国の中科恒源 (广州中科恒源能源科技股?有限公司)が開発するこの技術は垂直型の風車に強力な永久磁石を組みあわせて羽根部分を磁力で保持、大幅に抵抗を軽減するというもの。謳われているのは例えば1.5m/sといった微風から40m/s超の強風まで発電が可能、おなじ風で「従来のウィンドタービン」比+20%の出力が得られ、またボールベアリングを使わないため運用・メンテナンスコストは半分で済むetc。
この風車のおもしろいところは、従来の風車よりも大きな物を建造できるところ。なんでも、一基の巨大な風車を建造すれば1ギガワット、75万世帯分の出力が得られるそうで・・・設置面積は、周辺設備含めて0.4平方km以下・・・630m×630mって、やっぱりスケールが違いますなー。それでも、同出力を得られる従来の3枚羽根の風車”群”に比べると、0.15%の設置面積なんですって。
あくまでもこれらは「理論値」ですから、実際の運用となるとこううまくいくとはとても思えません。それを抜きにしても夢のある計画ですよね。特に、
耐用年数は500年超。
なんていうところは感動すら覚えます。5世紀もの間、人々の生活を支え続ける超巨大な風車・・・400年後くらいを想像して思わずにやけてしまったのは、私がSF好きだからでしょうね。
こういう計画は、是非とも資源輸入国である日本にも導入して欲しいところ。こういう代替手段が育つ、それまでは原子力や火力に目一杯がんばってもらうとしましょう。