地下にはロマンがあります。
ロマンと言っても、男女間の事とは真逆の、もっと子供っぽい・・・そう男の子のロマンってヤツです。
地下の大空洞に、大規模なジオフロント構想。洪水を防ぐための神殿のような地下貯水池。そして、縦横無尽に張り巡らされた鉱山の採掘坑。地上からは想像も出来ないようなものが、この地下につくられ、何かが動いている。なんだかわくわくしませんか。
テレビのヒーローものだと、敵も味方も、秘密基地と言えば地下にあるものですしね。
ヒーローものではありませんけれど、「秘密基地」という呼び方がぴったりの施設が、2010年、日本に誕生するようです。その中で働くのは、改造人間と戦闘員ではなく、大量のサーバーとストレージです。
サン,IIJ,ベリングなどが鉱山採掘跡地に地底IDC,2010年4月に稼働 ITpro
サン・マイクロシステムズ,インターネットイニシアティブ(IIJ),ベリングポイントなど12団体は,2010年4月に鉱山採掘跡地を利用したデータセンター(写真)を構築することを目指す「地底空間トレステッド・エコ・データセンター・プロジェクト」を11月14日に発足させた。
何でも、地下に作ることによってセキュリティの向上が見込め、さらに地上に比べて温度変化が少なく、年間を通して15度程度の気温が見込めることと、地下水を使った冷却システムを使うことで、消費電力を50%も削減できるそうです。このあたりは地下様々ですね。一番怖いのは地震みたいですけれど、影響の少ない強固な岩盤を事前に調査し、すでに候補地も決まっているようです。
肝心のその場所はと言いますと、秘密基地のお約束で「非公開」とのこと。どこにあるのかが分からなければ、確かに物理的なセキュリティは向上しますよね。
実際の運用目的は、企業や自治体向けのサーバー能力のレンタル。サーバーを大量集約して管理を容易にし、膨大なリソースを切り売りすることで、安価に事業展開が出来るというわけです。
裏を返せば、そこが占拠されたりすると、とんでもない被害が出ることを意味しますので・・・だから地下に作る必要があったわけですね。何とも秘密基地に似つかわしい施設。私たち一般人に、本格稼働のニュースすら届くことは怪しいですよね。