PCショップや家電店の一角を占めるまでに成長してきたデジタルフォトフレーム。確かに、撮った写真を「有効活用」するための機械として、ここまで手軽な専用機はなかなかありません。携帯電話のカメラ機能がどんどん高機能になり、デジカメが普及しきった今、デジタルフォトフレームもまた、その市場を広げつつあります。
しかしながら、デジタルフォトフレームは、「デジカメで撮った写真を表示する」という単純な機能故に、製品の間の差別化が非常に難しくなってしまっています。そこで、各社は高画質化やデザイン面といったフォトフレームとしてまっとうな部分の他に、WiFiに対応したり、動画や音楽が再生できるという高付加価値的な部分で差別化を図ってきました。
このブログでは「そのうちネットブックを”フォトフレーム”だと言い張る時が来るかもしれない」と、高機能フォトフレームを取り上げる度にのたまってきましたが、とうとうそれが本当になってしまったようです。
Android OS搭載、クラウドになるフォトフレーム「ServersMan Cast@net」 INTERNET Watch
これにOSとしてAndroid 1.5を組み合わせ、ウェブブラウザー「Google Chrome」やPOP3/IMAP4対応メーラーをプリインストール。動画共有サイトなどを含むウェブ閲覧や、メールの送受信が可能だ。Word、 Excel、PowerPoint、PDFに対応したドキュメントビューワーにより、これらの形式のメール添付ファイルもフォトフレームで表示できる。アドレス帳やメディアプレーヤーアプリもあるため、デジタルフォトフレームとはいえ、ネットブック相当の機能を持つと説明している。
いちばん”らしい”部分を引用したとは言え、これをフォトフレームと言い張るか?という内容です。むしろ、フォトフレーム機能の付いたAndroidタブレットが正解でしょう。とは言え、性能的には初期のiPhone程度と言うことで、ネットブック的な使用についてはかなり限定的でしょうけど。
Androidを初めとする、ミニマムなシステムで動くOSが普及してきた時点で、そのシステムをフォトフレームに使用し、よりインテリジェンスな写真管理を行うという考え方が出てくるのは、むしろ必然だったんでしょう。しかしながら、この製品から透けて見えるフォトフレームの未来は、「邪魔にならないホームサーバー」じゃないでしょうか。フォトフレームとしても機能することで、インテリアに溶け込めるホームサーバーです。WiFiに対応する事で、リビングにおいても配線が気になりにくく、ちょっとした調べ物はフォトフレームのブラウザを利用してすぐに調べられるという。テレビに繋いでメディアセンターとして機能しても・・・テレビに繋ぐ云々は置いておいて、ソニーのボードPCがそんな感じだったような気がしてきました。
余分な話をしてしまいましたが、Cast@netはフォトフレームとしてだけでなく、現時点で最も安価なネットブックの一つです。高機能なフォトフレームが欲しい、低機能で良いからちょっとした調べ物が出来るAndroidタブレットが欲しいという場合には、とりあえずチェックしておいても良いんじゃないでしょうか。
・・・とこんな事を書いておいて、本末転倒ながら。
デジタルフォトフレームの正しい未来は、より高解像度で、低消費電力、写真の管理が楽といった、フォトフレームとしての基本機能が進化した「まっとうなフォトフレーム」こそふさわしいのではないか・・・と、今回の記事を書いて改めて思った次第です。
専用カスタマイズしていれば別だけど、価格考えるとそんなこともやってないだろうし・・・。
32bit対応してほしいものですわ。
あくまでガジェットとしては面白いと思いますよ。
Androidの32bit対応は、時代の流れとしてそのうち何とかなると思いますけれど・・・これまでどおりモバイル用組み込みのみの路線で行くなら、難しいかも知れませんね。