Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

女流王将、コンピューターに破れる

2010-10-12 23:49:47 | Technology

2010年4月2日、情報処理学会は日本将棋連盟に対し、古式ゆかしい挑戦状を叩きつけました。「漸く名人に伍する」として、コンピューター将棋対プロ棋士の対局を要望したのです。日本将棋連盟は、2005年に公式の場でのコンピューター将棋との対戦を禁じておりますので、こういった形を取ったのですが・・・これを連盟は「不遜な態度に感服」として承諾。女流棋士が挑戦を受けることになりました。

あれから半年。ついにその対戦が行われたのですが・・・

激闘6時間も“電脳”に敗北…終盤ミス、女流王将「正直、悔しい」 産経ニュース

将棋の最先端ソフトを組み合わせたコンピューターと女流将棋界の第一人者、清水市代女流王将(41)の特別対局が11日、東京都文京区の東大本郷キャンパスで行われた。6時間3分の熱戦の末、“電脳”が86手で先手の清水女流王将を下した。

と言う事で、とうとうプロ棋士に土を付けてしまいました。
「あから2010」という、アルゴリズムの違う4つのソフトの合議制を取ることで悪手を減らせるというシステムで挑んだコンピューター側は、清水女流王将の終盤のミスでつかんだ優位を押し切る形で勝利。コンピューターらしい堅実な攻めが実を結んだようです。

オセロにチェス・・・どんどん人間が優位なゲームが減っていきますね。それは、逆に言えばコンピューターのアルゴリズム、そして展開を読み切る「マシンパワー」の両面で、大きく進歩してしてきた証と言えばそれまでなんですけど。

たぶん、再戦が実現するでしょうが、個人的には女流王将に勝って欲しいところです。コンピューター技術の進歩の証、そして結局は人間の作ったアルゴリズムとは言え、外野で見ていてもやっぱり悔しいものがありますからね・・・



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