24時間というと、実になじみのある数字です。人同士のコミュニケーションにおけるレスポンスでは日単位と言う事は珍しくありませんし、料理や趣味の世界の工程でもそれなりにかかることがあります。移動時間だとさすがにゲンナリしてしまいますが・・・。
これが「身の回りの電化製品」が、「使用前の準備にかかる時間」だとしたらちょっと驚きの数字になります。最も、製品化の過程でこういうことが起こらないものだけが世に出ているわけですけれど。
なんでも、汎用的に使えるワイヤレス給電システムが、置かれた機器を解析・認識して充電を開始できる状態にするまで、実に24時間程度もかかっていたらしいです。ところが、富士通がその解析時間を劇的に縮めることに成功したんだとか。
富士通、ワイヤレス給電の解析を従来の150分の1に短縮する設計・解析技術開発 マイコミジャーナル
富士通研究所は、磁界共鳴方式のワイヤレス給電において、従来約24時間程度かかっていた送受電デバイスの基本的な解析を、約10分に短縮することが可能なワイヤレス給電の解析・設計技術を開発したと発表した。
どういう原理かは分かりませんけれど、これで機器の小型化や高性能化がはかれるんだとか。応用例としては、出先の充電トレイの上にノートPCを置いておくだけで、用事を済ませるまでの時間で給電が可能になったり、ホテルに泊まったときに、家族の携帯電話を全部充電器の上に置いておけばよかったりと、端末の種類や数に関係なく充電できる充電器が開発できるんだとか。
非常に便利なシステムですが、充電器と充電できる端末側の普及も進まなければいけませんけれど・・・例えばバッテリーパックを交換するだけで従来の端末でも対応できるようになったりすれば、あっという間に世界が変わる可能性もなきにしもあらずな訳です。防水・防塵にも非常に有利になりますから、是非とも早期の普及を期待したいところです。