ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

東野圭吾『容疑者Xの献身』

2019年03月12日 | 読んだ本(日本語)
東野圭吾著『容疑者Xの献身』

タイトルに惹かれて図書館で借りました。うん、話題になってたのは知ってたんですけど、
その頃は東野圭吾さん、あまり読んでなくて。

んで、読み始めて気づいたんですけど、この本ってガリレオシリーズだったんですね。
っていうか、ガリレオシリーズは映画になった『真夏の方程式』しか知らない……(;'∀')

でも、あれ、すごく悲しい結末だったような記憶しかない……。

そんでもって、この『容疑者Xの献身』も悲しい結末だった。

タイトルを見たときは「なんで容疑者が献身?」と思ったけど、まさに“献身”でした。

ある女性・靖子のところに、元夫がやってきて執拗に金をせびります。いやな元夫。
母親である靖子が苦しんでいるのを見て、娘の美里が元夫を花瓶で殴ります。

元夫は生きていて、このままでは大変……となり、靖子はとっさに炬燵のコードで元夫を絞殺します。
どうしよう……ってなったとき、隣に住む天才数学教師が電話をかけてきます。

お困りなら力になりますよ。女性だけで死体を始末するのは大変ですよ。

みたいに言われて、娘を犯罪者の娘にするわけにはいかない、と葛藤しつつ、靖子は
天才数学教師に言われるままに、アリバイを作り……。

いや、もうすごいです。この天才教師。でも、切ない恋心を思うと、彼の思う通りの
結末になってほしいのですが、そこは天才物理学者・湯川助教授が真相に気づいてしまいます。

そうしてかつての友人、好敵手の心を思い、悩みながらも真相を靖子に伝えます。

いやー、その真相、すごいわ。美里が元夫を押さえつけたときの痣とかどうなったんや、と
思ってたら、ああ、そういうトリックなの!という驚きでした。

でも、やっぱ悲しい~。悲しい~。いろんな意味で悲しい~。

同じ悲しい事件でも、終わり方はピエール・ルメートルの『その女アレックス』の方がまだいいかな……。