ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

藤原伊織『遊戯』

2019年03月20日 | 読んだ本(日本語)
藤原伊織著『遊戯』

藤原伊織さん、好きです。ここに読書記録を書くようになる前に何冊か読んでいるのですが、
読書記録として感想を書くのはこれが初めてです。

が! これ、未完の遺作だったんですね。
表題となった『遊戯』は、主人公の男性と女性(ふたりの交互目線で書かれています)を
付け狙う怪しい男が出てきたあたりで終わってしまいます……。おおぅぅぅぅ、気になる気になる気になる。
でも、永遠に謎なんだろうなぁ。

『オルゴール』はある女性と結婚したふたりの男性のやりとりです。
なんだか、切ない。

かたや、妻の不注意で子どもを亡くし、妻から離婚を切り出され、妻まで失った超資産家の男性と、
その妻と後に結婚したけれど、妻を事故で失い、会社も倒産しかけの男性。

夕日の描写が強烈で鮮烈でした。

藤原伊織さんの描く男性がすごく好きでした。なんだろう、恋愛小説に出てくるような
完璧イケメンとはほぼ逆なんだけど、すごく人間味があって、芯が通っているところに、
本当に惹かれる。

外見とかではなく、人間くさいイイ男たちばかりなのだ。