ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

原宏一『星をつける女』

2021年06月18日 | 読んだ本(日本語)
原宏一著『星をつける女』

世界的に有名な食のガイドブックで格付け人をしていた牧村紗英が、
日本支社と考え方が合わなくて退社、独立、(融資を考えたりする)クライアントから依頼を受けて
飲食店の格付けをこっそり行う覆面調査の会社を興す。

んで、大学時代からの腐れ縁(?)の真山(劇団団長&アルバイター)と一緒に
夫婦とかいろんな設定で覆面調査を行う話。

最初の「メゾン・ド・カミキ」で、店ぐるみの食品偽装を告発して
スーシェフを辞めた智也がものすごく気の毒で(だって、身重の奥さんがいるんだよ!)。
1つめのこのお話を読んだ後、紗英って冷たい、読むのがちょっとつらい、と
思ってたけど、2つめの「麺屋勝秀」で智也も仲間に!(アルバイト掛け持ちしながらだけど!)
紗英の会社もまだまだ経営が大変で、真山も智也もアルバイトを掛け持ちしている。

んで、このお話で店長を辞めた七海も、もしやと思ったら3つめのお話で仲間に!
この4人体制になって終わり(続編へどうぞ!?)。

紗英は努力して味覚を身に着けた人で、フランス人の元夫との間に中学生の娘がいるシングルマザーで
ものすごい苦労人。智也も真山も苦労人。七海もどちらかといえば苦労人(笑)。

だからこそなのか、冷たそうに見えて奥にある人情味がよい。でも、1話の智也に対する紗英は
やっぱりちょっと冷たかったんじゃないかな、と思う。智也のためを思ったにしろ。

フランス人って本当に仕事中のランチタイムにワインを飲むんだろうか。
すごいな、お国柄の違い。私も自分の働き方を見直したいと思うけど……
現実に生活かかっているとそうもいかない(ため息)。

フランス料理がいっぱいでてきます。おいしそう。