5月から始まった、『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』の春の巡回公演も6月に突入し、日々の季節の流れと出会いを感じなら、第4週目を迎えました。
5月28日(月) 畝傍高校 (奈良県) 同校講堂【文化創造館】
5月29日(火) 嵯峨野高校 (京都府) 長岡京記念会館
5月30日(水) 大洲高校・大洲高校肱川分校 (愛媛県) 大洲市民会館
5月31日(木) 桜井高校 (奈良県) 桜井市民会館
6月1日(金) 多可町文化会館 (兵庫県) 同会館
畝傍高校
今週の始まりの場所は、風情ある町並みを残す兵庫県の橿原市にある畝傍高校の皆さんとの公演です。
風の公演は、畝傍高校で人権芸術鑑賞行事として2014年に行った『ジャンヌ・ダルク』の公演から4年ぶり、2回目の公演となり、先生方のなかには前回の『ジャンヌ・ダルク』の公演をとてもよく覚えてくれている先生もいました。
生徒の皆さん、先生方、そして、保護者の方々を含めると1200人以上となる為、2ステージとなり、午前は、1年生の生徒の皆さんと保護者の方々との公演、午後は2年生と3年生の生徒の皆さんとの公演となりました。
午前は、集中した客席から、舞台と客席がお互いに呼吸を感じるような時間を感じ、午後は、客席からぶつけられる溢れるようなエネルギーを感じながら畝傍高校の皆さんと公演を創ることが出来ました。
また、終演後には、演劇部の生徒さんとのバックステージツアーも行いました。
そして、最後の最後まで後片付けのお手伝いもしてくれました!本当にありがとうございました!
再来週には、演劇部さんの発表が川西文化会館であるのだと話してくれ、お手伝いをしてくれた後は、私たちが公演を行った文化創造館で、真剣な真っ直ぐな表情で練習の準備に向かっていました。遠くからではありますが、応援しています!
嵯峨野高校
今週2日目は、京都府の嵯峨野高校の1.2年の生徒の皆さんとの公演です。
2000年に公演した『ヘレン・ケラー』から18年ぶりと久しぶりの公演となりました。
本番が始まると、客席からは、今から何が始まろうとしているのか、そして、何が起きているのだろうかと、『ヘレン・ケラー』の物語をしっかり見つめ、ひとりひとりが全身を通して舞台に向き合い探りだそうしているような視線に支えられたように感じました。
嵯峨野高校では、1.2年生の生徒の皆さんが秋に行われる文化祭「ことのは祭」で演劇の発表をされるということで、終演後には、各クラスからの代表の生徒さんと希望者の生徒さん方、30名を越える生徒さん方との座談会が行われました。
座談会が始まると、「役ずくりのコツを教えてください」、「転換を巧くやるにはどうしたらいいですか」、「舞台背景を変えずにその場を表現するにはどうしたらよいのか」など、本当にたくさんの様々な質問が飛び交いました。
また、最後には「演劇をやりたい人ばかりじゃないなかで演劇を創るにはどうしたらよいか」など、とても鋭い質問も飛び出し、緊張や不安を抱えながらも、それでもクラスの仲間と共に創ろうと、やりきろうとする熱意を感じる座談会となりました。
そして、そんな真剣な表情で座談会に向き合う生徒さんの姿をしっかりと暖かく見守る先生方の姿もとても印象的でした。
慣れないことや壁にぶつかることもあるかもしれませんが、自分の力を信じて、そして、支えてくれるクラスの友達や先生たちと一緒に自分たちの創りたいものや描きたいものをやり抜いて下さいね!皆さんにとって素敵な時間になることを願っています。
大洲高校・大洲高校肱川分校
今週3日目は、京都府から四国へ大移動をして、愛媛県の大洲高校、大洲高校肱川分校の皆さんとの公演です。
大洲高校では、2011年に『ヘレン・ケラー』、2014年に『ジャンヌ・ダルク』の公演と、4年ぶりの3回目の公演となりました。
大きな拍手と共に始まった公演。客席からは、とても熱量が感じられ、彼らの感性の揺らめきが舞台まで伝わってくるような公演でした。
終演後には、バックステージツアーと座談会も行われました。
たくさんの生徒さんが全身で舞台を感じたり、劇団員に積極的に言葉を交わしている姿がとても印象的でした。
また、以前公演を行ったクラーク記念国際高校福岡中央キャンパスでお世話になった大内先生が大洲高校に赴任されており、嬉しい再会をする事が出来ました。
そして、なんと!座談会が終わった後もたくさんの生徒さん、先生方が後片付けのお手伝いに駆けつけてくれました!!
舞台の解体されていく姿にも興味津々な生徒の皆さん。
慣れない作業にも関わらず、素敵な笑顔でお手伝いを頑張ってくれました。
今週のトップの写真は、大洲高校カヌー部の皆さんです!
なんと、大洲市民会館の裏に部室があり、部活中の皆さんと出会う事が出来ました!!
桜井高等学校
今週4日目は、四国を飛び出し、また再び奈良県の桜井高校の皆さんとの公演です。
桜井高校では、2002年の『星の王子さま』の公演よりこちらも久しぶり、4回目の公演です。
とても元気な声で入場する生徒さんの声に、これから彼らとどんな出逢いが待っているのだろうかという想いで始まった公演。客席からからは、舞台上で起こるその一瞬一瞬の出来事をしっかりと体で感じ、時に笑ったり、静かに舞台を見つめたりと彼らの感じたもの思考したものが波のように伝わってくるようでした。
終演後には、バックステージツアーも行われ、先生も生徒の皆さんも一緒になって舞台を感じていました。
また、校長先生自らも生徒の皆さんといっしょに舞台に上がり、その様子を見つめていました。
演劇がとても好きで、生の舞台を子どもたちに見せていくことがとても大切だと語って下さった校長先生。
最後は校長先生、そして、バックステージツアーに来てくれた生徒の皆さんと集合写真をとりました。
また、バックステージツアーが終わった後も、将来歌や演劇を自分の生きる道にしたいという生徒さんがその場に残り、思いをとても熱く語ってくれました。
皆で創ることが出来たこの時間が彼らにとって、少しでも支えになればと願っています。
多可町文化会館
今週最後は、兵庫県多可町文化会館の主催であり、多可高校そして、多可町の方々との公演となりました。
なんと!会館の入り口には、『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』のすてきな大垂れ幕が準備されていました!
本当にありがとうございます!!
公演が始まると、客席も舞台から近いのもあり、ひとりひとりの表情もよく見え、彼らの驚いたり、笑ったりと様々な反応がダイレクトに舞台に伝わってきました。
公演が終わり、皆さんを見送るためにロビーへ向かうと、多可町の皆さんが公演の感想や想いをたくさん伝えてくれながら劇場を離れて行きました。
また、今回この公演を実現し共に創って下さった館長さん、多可町文化会館の皆さん、評議員の方々も、今回の公演を楽しみにして下さり、実現出来て本当に良かったと話してくれました。
多可町の皆さん、多可高校の皆さまと共に公演を創ることが出来たことを心より感謝申し上げます。
終演後には演劇部の生徒さん方によるバックステージツアーも行われました。
普段はなかなか触れることが出来ない音響や照明に積極的に触れる生徒の皆さん。
バックステージツアーが終わったあともアニー役の渋谷と数人の演劇部の生徒さんが時間の続く最後の最後まで熱く語りあっているようでした。
今週は、再会や出会い、人と人との繋がりを強く感じた旅公演の時間となりました。
日々私たちが思いもしないような経験や出会いを重ねる若い観客たちの熱意や想い、その彼らを想う先生方や皆さんに支えられた公演となりました。
公演を共に紡ぎ繋げて下さった皆さん、本当にありがとうございました。
私たちの出会いの旅はまだまだ続きます!!
ヘレン・ケラー役 倉八ほなみ
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