風のBLOG

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2014 秋 『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』九州ツアー第4週目

2014-10-23 14:25:33 | 全国巡回公演

10月14日 佐賀県 早稲田佐賀中学・高校(唐津市民会館)

10月15日 福岡県 西南学院中学校(少年科学文化会館)

10月16日 鹿児島県 川辺高校(川辺文化会館)

10月17日 宮崎県 宮崎西高校・付属中学校(宮崎市民文化ホール)

10月18日 福岡県 明光学園中学校・高校(同校体育館)



早稲田佐賀中学・高校

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』、第四週目最初は、佐賀県での公演でした。
実は、去年の『Touch ~孤独から愛へ』に引き続き、二年連続となる今回の公演。

開演前、生徒たちに向けて、自分の目で見て、聞いて、感じて欲しいという副校長先生の挨拶と共に大きな拍手とともに幕が上がりました。

公演が始まれば、場面一瞬一瞬に、笑ったり、驚いたり、時には、静かに自分に身を落とすような、重い視線が送られたりと、様々な反応を感じ、彼らが、この舞台を全身で感じてくれているんだなと思いました。

カーテンコールでは文化委員長さんの、ヘレンとアニーの繋がりのように、自分も繋がりから何かを生みたいという想いのこもった言葉と、出演者八人全員に花束を用意してくれていました。
素敵な言葉と沢山の花束、本当にありがとうございました。



終演後は、バックステージツアーと演劇部による座談会が行われました。
バックステージツアーでは、皆舞台の細かいところまで興味深々。



座談会では、舞台、音響、照明、表現についてなど、積極的に様々な質問が飛び交っていました。
11月1日には、高文連の高校演劇大会が迫っており、毎日練習を頑張っているそうです。
不安や緊張もあるでしょうが、自分の表現、そして、皆で創り上げた作品を信じて、自信をもって、精一杯楽しんでくださいね!私たちも皆さんのことを遠くからではありますが、心から応援しています!



西南学院中学校

今週二回目は、福岡県での中学校との公演でした。
公演が始まる前の朝の早い時間から、先生方もいらして下さり、以前ヘレン・ケラー、アインシュタインが来日した際に西南学院中学校の講堂にいらしたことがあり、とてもゆかりのある地での公演となりますね、と語ってくれました。





開演前の入場の様子。
元気な声と共に入場し、舞台を見て、これから何が起こるのだろうかという期待に満ちた雰囲気が袖まで伝わってきました。
ですが、公演が始まれば公演前のざわつきから一変し、真剣な眼差しで舞台に向かい合い、舞台上で、今、何が起こっているのかを探すように見つめる姿を強く感じました。

終演後は、客席で、バラしの様子も見ながらの座談会が行われました。
出演者が、バラしの準備に袖から出てくる度、目を輝かせながら拍手で迎えてくれました。
その姿に、公演が終わった後も、舞台という空間で起こったこと、感じたことを、大切に胸に持っていてくれているんだな、と思いました。

座談会も盛り上がっていた様子で、生き生きとした表情で役者と交流をしていました。



川辺高校

2011年の『ハムレット』からの3年ぶりの公演。
そして今回でなんと6回目の公演となる鹿児島県の川辺高校での公演でした。

公演中、彼らから舞台に発せられる濃密な空気は、私たち役者にも波のように伝わり、舞台から、本質を見抜こうとする彼らの強い力を感じました。

カーテンコールでの挨拶では、生徒さんに“二人の出会いから広がる無限の可能性”を感じたと語ってくれました。

終演後は、校長先生と教頭先生が袖まできて下さり、今回の公演について、熱く語ってくれました。そして、先生方も舞台に上がり、積極的に舞台に触れてくれていました。



バラシの様子まで、じっと見守るように見つめてくれていました。

実は川辺高校の生徒さんに、日本大学芸術学部への進路を希望する男の子がおり、日本大学芸術学部出身であり座長である中村との座談会も行われました。
一対一で真剣に話をする二人。



バラシが終わる頃、トラックまで来てくれて、自分のこと、舞台に対しての想いを語ってくれました。
これから、受験で忙しくなると思いますが、その今の自分の熱い想いを忘れず、何事も思い切って挑戦して下さいね!
私たちも影ながら、全力で応援しています!



宮崎西高校・付属中学校

今回は『星の王子さま』以来12年ぶりの公演となります。
中学、高校合わせて1400人以上となる大人数の迫力ある公演となりました。

公園前の挨拶で、実は、先生の中に演劇に深く関わりのある方がいらっしゃり、その先生の紹介で、今回芸術鑑賞行事の担当の先生である中園先生と風が結びついたと語っていました。
生徒たちも、先生の意外な一面を知り、驚いている様子でした。
そんな中、先生の合図と共に盛大に響く拍手に包まれながらの幕開けとなりました。

公演中は、舞台を包み込むような視線を受け、舞台と客席とが一体となって創り上げられていくような公演でした。

終演後は、演劇部と放送部による座談会が行われましたました。
なんと放送部は、自分たちで企画を立て、マイクを持って今回の座談会の様子を収録していました。最後に役者から、宮崎西高校・付属中学校の皆へのメッセージを収録し、後日、編集して校内放送で流す予定だと話してくれました。
本格的でした!すごい!



演劇部の皆さんも真剣な眼差しで、話に聞き入ったり、自分が過去に読んだヘレンケラーと今回のことを照らし合わせながら、自分の中にある想いを語ってくれました。
文化祭では、今回公演した、ここ宮崎文化ホールで自分たちも公演したことがあったそうです!



そして、なんと、中園先生は、宮崎出身でもある、今回アーサー・ケラーを演じた劇団員の酒井と同じ中学校だったのです!
様々な出会いのと繋がりを感じた素敵な時間でした!



明光学園中学校・高校

今週最後は、私、ヘレン・ケラー役である倉八ほなみ出身地である福岡県の母校での体育館公演。
当日は、午前開演ということもあり、前日の夜仕込みからのスタートとなりました。
夜の暗闇のなか、学校に到着するやいなや馴染み深い先生方に迎えられ、これからの公演に胸が高まる想いでした。



在学時代お世話になった先生方も多く残っていてくれて、開演前には沢山の先生方が会いにきてくれました。
また、私自身五年前の卒業となりますので、当時中学1年生だった生徒さんは、高校3年生になっており、後輩もいる中での公演となります。
入場時の生徒さんの明るい声に、自分の学生時代の懐かしさを感じながら、これから、彼らと向き合い、何が生まれ、何が起こり、伝えられるだろうかだろうかという想いでした。

公演中は、先生方も生徒さんも食い入るように舞台に入り込み、舞台と客席とが呼吸をし生きづくような、彼らの舞台を通して新しい自分への出会いや発見をする姿を強く感じました。

終演後は、演劇部、常任委員、ハンドボール部の皆さんが片付けのお手伝いをしてくれました。
どんなに重いものでも、皆で協力して運んでくれたり、積極的にパワフルに一緒に作業をしてくれました!





最後はで記念の集合写真を撮りました。



これから先、自分の夢に向かって行く中で、時には失敗することも、間違えてしまうことも、上手くいかないこともある沢山あると思いますが、自分の強い信念と諦めず夢に向かって行く情熱があれば、きっとどんな壁も乗り越えられます。
怖がらずに、自分のやりたいことに、頑張ってどんどん挑戦して下さいね!
そして、今回の舞台を通して今の自分が感じたこと、考えたことを忘れないで欲しいなと思います。
また、皆さんとお会い出来る日を楽しみにしています!

たくさんの出会いと思い出を残した『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』九州ツアー第4週目。
秋の深まりから、冬の寒さへと移り変わる季節を感じながら、九州の地を駆け巡り、新たな出会いを繰り返しながら残りの公演も頑張っていきたいと思います!

文:ヘレン・ケラー役 倉八ほなみ